KiCad 7.0.0リリース、3Dマウス「SpaceMouse」対応など変更点
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アプリ KiCAD, シングルボードコンピュータ
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オープンソースの電子回路設計ソフト「KiCad」(キキャド)が最新バージョン7.0.0をリリースした。
「KiCad 5」から「KiCad 6」に辿り着くまで3年以上かかったのに対して「KiCad 7」は僅か1年後、しかも開発者は6000件のコミットを実行する大型アップデートとなっていることから開発者への支援の輪が広がっている。
KiCad 7.0.0リリース
現地時間2023年2月12日、KiCad公式ブログで最新バージョン7.0.0を発表したKiCadプロジェクトリーダーのWayne Stambaugh氏は、KiCad6からの大幅アップグレードであることを強調した。
それは既存の機能改善にとどまらず、数多くのエキサイティングな新機能を備えたという。
最初の変更点はカスタムフォントのサポート。
新たに回路図、PCB、およびワークシート エディタでカスタム フォントが利用できるようになった。
次に「テキストボックス」機能の追加。
これにより回路図エディタと PCB エディタの両方でテキスト ボックスのプロパティが利用可能に。そこでは任意のフォントやサイズ、カラー、枠線の調整が行えるようになっている。
そして、「3Dconnexion SpaceMouse」のサポート。
3Dマウス「SpaceMouse」の対応
CADソフトで視点変更・操作を快適にする3Dマウスとして有名なSpaceMouseに対応した。
この統合については3Dconnexionが公式にサポートを提供しているWindowsとmacOSのみで動作するとのこと。
しかし、3Dconnexionのサポート対象外となったLinuxおよび古いSpaceMouse製品に対応するため、すでにlibspacenavとの統合を検討していると精力的なコメントを残した。
SpaceMouseは日本で2万円前後(Amazon検索結果へ)にて販売されている製品ながらCADユーザーからは快適という声もあり自作を検討していた。今回のアップデートから効率を考えてSpaceMouse購入が有力になった。
データ収集の追加
新にSentry Crash Reportingによるデータ収集も明らかにされた。
一部ユーザーには歓迎されないユーザーのデータ収集についてKiCadのクラッシュレポートをキャプチャすること、「Fill ALL Zonesコマンドの実行にかかる平均時間」を取得することといった事例を紹介している。
Sentryが有効になった際に収集されるデータについては、KiCADインストール時にランダム生成されるGUID(リセット可能)でレポートを識別し、どのような状況でKiCADが何回クラッシュしたのかといったクラッシュダンプ情報と関連情報を取得するとした。
また、個人識別情報の収集回避のため、全てのSentryレポートはSentry SaaSプラットフォームへ送信される前に「Sentry-relay」サーバーを経由し、そこでユーザーのIPアドレスが開示されるのを防止するとしている。
Sentryのレポートは最大90日間保持されたのち削除されるほか、CMake変数「KICAD_USE_STRY」の値をOFFにすることでSentry SDKが無効になること、KiCAD 7.0.0リリース時点における初期値は「OFF」であることが説明された。
そして、SentryがKiCADの設計ファイルをキャプチャすることはないと強調した。
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他にもPCM自動更新やドラッグ&ドロップへの対応、macOSのApple Siliconをサポート、コマンドラインのインターフェイスを追加など数多くの機能が追加されている。
その数は驚くほどでアップデートを紹介する記事(下記リンク)はスクロールするのも大変に思うかもしれない。
Source:KiCAD公式ブログ