iPadで仮想化Windows 11 Pro(無料)が楽しい件。
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昨日UTMを使ってM1チップ搭載のMac miniへWindows 11 Proを完全無料でインストールしたという記事を書いたが、1日試したところ「普通に使える」と思えた。
いや、それどころかディスプレイ設定でWindows 11 Proの表示をiPad mini専用にしたら「ほぼ完全なるWindows端末」へと変貌した。
数年前からエミュレータや画面転送などでiPadのWindows端末化をレビューしてきたが、今回はスピード感が桁違いということもあって鳥肌モノだ。
この記事では具体的に良かったポイント、足りないと思えたポイントを記録していく。
M1 MacにUTMでWindows 11 Proを。
M1 Macでの使い勝手。
はじめにM1 Mac単体での使い勝手から始めたい。
Windows 11 Proの画面サイズはUTMアプリのウィンドウを最大化することでほぼフルスクリーンに近い状態で使用することができる。
モバイルディスプレイが17インチ、それにあった画面サイズまで拡大できる。
そのため、屋外でM1 MacBookを使用する際にフルサイズに拡大したWindowsを操作していたら不思議に思われるかもしれない。
Macのアクティビティモニタを起動してCPUとメモリの消費をチェックしたが、さすがM1チップといったところかCPUは数%しか占有していない。
次にメモリ、こちらは4GBをUTMで割り振っていたが8GBピッタリ消費されていた。
M1 Mac miniは16GBを搭載していて、ブラウザとか動画視聴やらブログ記事を書いたり、写真編集をしているが、メモリ消費は増えないのでUTMの8GB消費が最大という感じ。
そのままWindowsのタスクマネージャーを見るとCPU使用率は10%前後、メモリはブラウザなどを起動していない状態で50%前後を消費していた。
またWindowsのシステム情報を見るとメモリは4GBとして認識されている。
Macからの日本語入力について
MacBookのキーボードはWindowsの「半角/全角」があるキー配列ではない。
仮想化ツール「UTM」を経由していること、インサイダープレビュー版であることから日本語入力は難しいかと構えたが、Windowsの設定から簡単に変更できた。
ただキー配列が異なるので「Shift+Space」で英数字・ひらがなを切り替えるよう設定。
この日本語入力に関しては英数字に比べると0.1〜0.3秒ほどの微かなタイムラグを感じたが、不快と呼ぶほどの遅延ではないと思う。
日本語入力に対応するとブラウザ検索やブログ執筆も視野に入ってくる。
すでにMac環境での自動化が完成してしまっているので今更Windowsに戻ることはないが、「はじめてのMac」ユーザーにとっては頼もしい保険に映るかもしれない。
Windowsの仮想化をしたメリット。
さきほどからメリットとも言えることを書き連ねているが、明確に良かったと思えたのはWindows 10でストップしていたOS体験が更新できたこと。
Windows 11 Proはスタートメニューも変わり、ウィンドウの整理整頓をマウスのドラッグ&ドロップで行えたりとLinux系やmacOSに近い操作感となっていた。
Androidアプリも使えるようになっているというので、Mac内のWindows 11 Pro内でAndroidアプリを動かすという奇妙な体験もできるだろう。
他にもSteamのゲームが無料セールを実施しているときに購入だけ済ませておくということにも使えそうだ。
また、確定申告をe-Taxで行う際にWindows + Androidという環境制限があったため古いWindows搭載ノートパソコンを卒業できずにいたが、Macだけで済ませられるかもしれない。
(Bluetoothデバイスの問題があり、e-Taxできるか怪しいけれども・・・)
いずれにしてもWindows OSの仮想化でインサイダープレビューの最新Windowsを知れたのは大きなメリットと言いたい。
iPad miniで表示すると・・・
そして何気なくiPad mini 6へWIndows 11 Proのウィンドウを転送すると幸せな時間が待っていた。
初期状態ではWindowsのデスクトップ画面が一部しか表示できなくて「やはりiPad miniでの表示は厳しいか」とも思ったがフルスクリーン設定の方法がわかり変更したところ事態は急変。
iPad mini 6が本気を出してきた。
Apple Pencilによるマウスカーソルの操作も可能、Mac側のマウスとキーボードからシームレスに操作できる。
ちなみにMac miniは先日レビューした通り合計3万円以上するMagic Keyboard(アマゾン販売ページで1.9万円)+Magic TrackPad(アマゾン販売ページで1.6万円〜1.9万円)をセットにして内蔵したMacBookのキーボードとマウスを使用しているので実際は次のような状態になっている。
- メイン端末「M1版Mac mini」をIntel版MacBookのキーボードとマウスで操作
- M1版Mac mini内にあるWindows 11 ProをiPad mini 6で表示
- そのiPad mini 6をMacBookとApple Pencilで操作
なんとも不思議な状況だ。
こうなると本格的にM1版MacBook Airが最適解(検討記事へ)だと思えてきた。
今回と同じようことをリモートデスクトップやらサードパーティ製の画面転送アプリで行った際に発生する解像度の低下や操作遅延は感じられず、YouTubeの動作再生も相変わらず快適だ。
もし問題があるとすればサイドカーというかユニバーサルコントロールあるあるで音声がMac miniで再生されることだろう。
そのため、iPad miniをキッチンへ持ち込んだり、防水ケースに入れてバスタイムを快適にしたいというニーズは満たせない。
ただ1080pのフルHD解像度で再生しても画面転送アプリや過去のエミュレータとは異なり音声遅延はなく、これは素直に凄いと思う。
YouTubeをフルスクリーンにしても自然に再生できることにも驚いた。
なんといってもWindowsだから、YouTubeにまつわるエトセトラが行えるわけで大変お強い環境が手に入ったものである。
オープンソースや粒ぞろいのフリーウェア・シェアウェアが揃うWindowsがこのまま使用できるならMacでの小さな作業をWindowsに任せるという選択肢もありそうだ。