電子書籍化/自炊への道 Vol.01 『裁断機3種類、非破壊スキャナから選ぶ』
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Amazonで電子書籍(Kindle本)を購入するようになり、タブレットで本を読むスタイルに慣れてしまいました。そこで所蔵する決して多くない書籍を電子書籍化すべく、必要な道具を揃えたいと思います。
今回は、「裁断機+シートスキャナ」にすべきか、非破壊スキャナにすべきか考えたいと思います。
自炊は裁断機か、非破壊スキャナか
自炊による電子書籍化を行うにあたり、最初に決めるべきはスキャン方法です。
スキャン方法は裁断後にスキャンを行う破壊タイプと非接触型スキャナを用いた非破壊タイプにわけられます。
今回、それぞれのメリットとデメリットを調べてスキャン方法を選びたいと思います。
裁断機を選ぶ
裁断機は刃のおろし方や裁断枚数、メンテナンスに収納方法といったように選択肢が多いのが特徴です。
確かに裁断機の数は多いのですが、自炊で調べてみると選ばれている裁断機は絞られてきました。
(裁断機を探した条件)
裁断機を探す際に1つだけ条件をつけました。
それは「危険性が低い」ことです。
刃がむき出しになり一気にザクッと切れるタイプの裁断機は断裁枚数も多く、価格も安いのですが指を切ったというレビューなどがあるため候補から外しています。
裁断機01:カール事務器の「DC-210N」
自炊向けというよりは事務用品に近いイメージですが、アマゾンの裁断機ランキングで1位を獲得してレビュー数も豊富な製品です。
裁断箇所を示す「光ってわかる裁断位置」が備わっており、裁断サイズは「A4」まで対応なほか、 裁断幅310mm、裁断枚数は丸刃40枚(2往復目安)/ミシン目刃3枚(往復不可)。
付属品:丸刃K-28(1枚)/ミシン目刃K-29(1枚)/替カッターマットM-210(1本) 替刃用空ケース(1枚)/紙あて定規付(本体に付属)
続いて人気の秘密を考えてみます。
- ディスクカッター系では断裁枚数が多く、40枚カットに対応
- A4サイズに対応している
- 消耗品が安い
- 保管場所に困らない
、、、といった感想が多く見受けられました。
この製品は星の数が低いレビューが少ないということで優秀と思われますが、敢えて不満の声を拾ってみたいと思います。
- ガイドが甘い、僅かにズレる
- 往復して切断する際に細い紙くずが発生する
そして、細い紙くずがスキャナに入るとトラブルが発生する - コミックは3~4回分に引き裂いて裁断する手間がある
ディスクカッターである限り許容するしかなさそうな欠点です。
いずれも製品や刃に問題はないといった感想も添えられており製品としては完成度が高そうです。
ちなみに DC-200N という兄弟機がランキング2位にあり、価格も 2,011円となっていますが裁断枚数は僅か10枚ということで自炊向けではないように思われます。
裁断機02:PLUS 『PK-513LN』
自炊といえば『PK-513LN』といわんばかりに様々なメディアで取り上げられている自炊用の裁断機です。
本体サイズは「W405×D402×H440mm」と大きめですが、最大の強みは縦から一気に裁断できる点です。これにより裁断位置がズレないということです。
裁断場所も赤色LEDによる光のマーキングで裁断位置を把握できます。
裁断能力は、PPC用紙64g/m2換算で約160枚程度と記載されています。
それではレビューからメリットや良い感想を見てみます。
- ディスクカッターに比べ細かい紙くずが少ない、綺麗にスキャンできる
- 縦から裁断するので裁断位置がズレにくい
- コミックや小説(300頁ほど)は1回でカットできる
続いてデメリットや不満の声を拾います。
- とても重い
- 収納時にレバーをたためないので場所をとる
- 高い精度を求めるとLEDもズレている
人気の裁断機ゆえ高い精度を求めるユーザーも登場していましたが、重さと収納時や使用時のスペース確保がクリアできれば満足できる製品のようです。
裁断機03:PFU 『Durodex 200DX』
先ほどのPLUS『PK-513LN』を改良したバージョンのようです。
改善点は小型軽量化、レバーがたためるようになり収納スペースは17センチあればOK、断裁能力20%UPで18mm厚まで対応となっています。
レビューを見る限り、使い方を誤ったユーザー以外で不満の声はありませんでした。
- Durodex 200DXの価格:37,800円 / レビュー 19件
- 枚数を少なくした廉価版らしき製品もありました。
サラッと見たところ保証が書かれていませんね。
Durodex 180DXの価格: 29,100円 / レビュー 2件
非破壊スキャナ「ScanSnap SV600」は使えるか
今年からは個人でも気軽に裁断しないで済む製品が登場しています。
『ScanSnap SV600』は裁断不要で、本を見開きのまま読み取れるオーバーヘッド方式のスキャナです。(過去記事:ページをめくるだけで電子書籍化できる『ScanSnap SV600』、7/12発売へ)
電源はACアダプター経由、Windowsとの接続はUSB2.0推奨。
CPUはCore i5以上が必要とのこと。
最大の魅力は裁断する手間がないことですが、それ以外にもA3サイズに対応したり、シートスキャナでは通らない厚みのある用紙や子どもがクレヨンで書いたスキャナを汚しそうな画用紙などにも威力を発揮します。
コミック本など厚みがある書籍は、指で抑えるかアクリル板で上に置くといった対応が必要なようです。指が写り込んだ際はポイントレタッチ機能で消去可能。しかし、辞書など設置面から30mmを超えるケースには対応しておらず、実際に試したレビューを拝見すると厚み30mmオーバーではライトの明かりが強くなり白い状態でスキャンされたり、歪みが発生するといった問題が発生するようです。
非破壊スキャナは、以下のような限られた条件下で重宝されると思われます。
- 裁断できない書籍
- A4サイズよりも大きい書籍
- スキャナを通らない厚みのある用紙
対応OSは、Windows/Macとなっていますが、Mac用ソフトウェアは2013年秋に無償提供(ダウンロード提供)を予定とのこと。
- 定価販売のAmazonは売り切れのようですね。
価格:62,500円 / レビュー7件
レビューの7件は非常にためになる感想が記録されていました。
裁断か、非破壊スキャナか選ぶ
最初は非破壊スキャナSV600の一択かと思っていましたが、出来る事や手間を考えると裁断してからのスキャンも捨てがたいと思えてきました。
- ディスクカッター系では、コミックくらいの厚みがある書籍を複数枚に引き裂いてから断裁する手間がありますが価格と収納力が魅力です。
- 古いコミックや小説を一斉に片付ける場合、一発でカットできるNo2~3のようなタイプが良さそうです。
- 裁断せずに古本屋などで売りたい、または図書館に寄贈したいというニーズには非破壊スキャナが最適です。
まずは、購入してから厚みや大きさが足りないと嘆かないために、抱えている本の種類と数を把握するべきだと気付きました。
いずれにしても近いうちに購入したいと思います。
この話は次回に続きます。