迷惑電話「光熱費削減サポート」とは何か、通報先や対処法を考える
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ここ数ヶ月間でpovoと日本通信の電話番号宛に自動音声の迷惑電話がかかってくる。
先ほども「080」から始まる番号に応答(下図)したところ「こちらは光熱費削減サポートです」という自動音声がスタートした。
普段は見知らぬ番号に応答することはない。しかし、今は不動産購入の手続き中だ。なにか不備でもあったのかと電話にでてしまった。
以前povo宛にかかってきた時は070番号だった。
今回は080番号。
この「光熱費削減サポート」についてSNSでも怒りの声が巻き起こっていた。
それでは我々はどう対処したらよいのだろうか。
「光熱費削減サポート」とは
SNSの声を探る。
まず「光熱費削減サポート」とは何か。
毎回のように最初のフレーズで反射的に電話を切ってしまうので最終的な目的はわからない。
SNSでは最後まで話を聞いた猛者がいて、もう1度お聞きになる方はゼロを押してください。という話にゼロを押し続けているようだ。いや、本当に猛者だった。
最後まで聞いた人によれば電力プランの乗り換えを勧誘する営業電話だったという話もある。
他にも「東北電力の光熱費削減サポート」がウザいという投稿があった。
この迷惑電話は携帯番号だけでなく固定番号にもかけている模様。携帯や固定が無料になる「通話かけ放題サービス」を悪用した営業の手口だ。
「通話かけ放題」の影響でヤマト運輸など主要サービスの受付番号はナビダイヤルへと塗り替えられている。
そう考えると「通話かけ放題」はサポート対応を減らしたい企業、迷惑電話をかけ続けられる企業にとって都合の良いサービスだ。とても消費者がオプション加入するようなサービスには思えない。
光熱費削減サポートという言葉に意味はあるか?
次に「光熱費削減サポート」というフレーズを検索してみた。
Google検索で最初にヒットするのはアース株式会社という福島の企業。1998年に創業、特に迷惑企業という評判は見当たらなかった。
「光熱費削減サポート」という迷惑電話はここ数年で発生しているようなので、うまいことなすり付けられているように見える。しかし、同社がプレゼンしている「東北電力」というのは不満の声にあったワードの1つだ。
無関係の地域に住んでいる人へも発信されていることから過去に東北地方で契約した携帯電話番号へ営業電話をかけている可能性もある。
他には、電話営業会社へ丸投げした結果「光熱費削減サポート」という悪質な迷惑電話が誕生した可能性も考えられる。
国民生活センターや警察の対応
独立行政法人「国民生活センター」には”断っているのにしつこい勧誘電話、法律違反です”というページが存在(当該ページへ)した。
そこに書かれた相談先は消費者生活センターとなっている。
次に政府広報オンラインを開くと、消費者ホットライン「188番」が案内されていた。「しつこい勧誘」に該当するなら通報先として有力候補となる。
電話をかけると最寄の消費者生活センターや消費生活相談窓口につながるので通報だけでもしておくと良いかもしれない。その通報数が増えれば対応せざる負えないのではないだろうか。
次に警察。
警察相談専用電話「#9110」番への通報は、110番とは異なり犯罪や事故に当たるかわからないけれど、ストーカーやDV・悪質商法など警察に相談したいことがあるときに利用してほしいとのこと。
今回の「光熱費削減サポート」が悪質商法に該当するとは言い切れない。しかし、サポート依頼もしていないのに一方的に電話をかけてきて、それが自動音声なら悪質ではないだろうか。
少なくとも多くの人から時間を奪っている。
SNSでは運転中に対応させられたことを憤慨する投稿もあった。
なお「#9110」へかけると地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながるとのこと。ちなみに110番とは異なり通話料が発生するので注意。
他にも弁護士事務所などを見ると迷惑電話は消費者センターに相談するように案内されていた。
とりえず「188番」へといったところだろうか。
余談だが「188」は楽天モバイルによると「一部特番」という扱いで無料通話の対象外になるとあったので注意したい。また、消費者ホットラインの説明によればナビダイヤル通話料金が発生する(公式FAQへ)とのこと。
消費者として通信会社に求めたい機能
とはいえ、電話番号を発行している通信会社が対応しなければ根本的な問題が解決しないのではないだろうか。
企業にとって有利な「通話かけ放題サービス」。これにより企業サポートは軒並みナビダイヤルへと切り替わり、今回のような自動音声をスクリプトで発信し続ける業者が生まれた。
昔アスタリスクを使って電話交換サービスを構築したことがある。当時でも自動音声案内で番号総当たりアタックは技術的に可能だったし、なんなら03番号から080番号などへの偽装も可能、つまり迷惑電話業者は格安の050番号を使っている可能性だって考えられる。
それが今なら負担の大きな固定回線ではなく格安SIMで大量の電話番号を確保できる時代だ。さらにいえば音声加工が進化して声優に迫るほどの品質を持つ音声生成も誕生している。
そんなわけで通信会社には「自動音声ガイダンスの発信を切断する機能」をつけることを希望したい。
迷惑電話会社が音声の切り貼りでもしない限り波形データからすぐに判断できるはずだ。
もしくは「迷惑電話番号を通報する総合受付」を用意して、その総数が多い番号は随時アカウント(契約者)を停止するといった機能。
この2つめは優れているポイントがある。
たとえば私たちが新規契約で音声SIMカードを契約したときに、さっきまで迷惑電話を全国にかけまくっていた番号を付与されるという悲劇を回避できる。さすがに通報数の多い迷惑電話番号は付与しないはすだ。
これは実話なのだが、去年povoで新規番号を取得したら関西か九州か忘れたが、どこかの大学やナンパ師から何度も電話がかかってきた。
「俺だよ〜、ふふっ。誰かわかる」とか。
何某さんですよね? と何度も尋ねられた。それから予備回線のpovoの電話は出ていない。
このように電話番号にも不動産のような心理的瑕疵が存在する。そう考えると「迷惑電話番号を通報する総合受付」は良い手段ではないだろうか。