室温マイナス3度でも「豆炭コタツ」だけで過ごせた話。

公開日: : 最終更新日:2024/12/09 その他

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寒冷地に移住して12月となると深夜には室温がマイナス1〜3度となる日々が続いている。

それを警戒して次のような暖房アイテムを揃えていった。

  • シーズヒーター+カーボンヒーター(ハイブリット式)
  • 石油ストーブ
  • 電熱ベスト
  • 電熱パンツ
  • 電熱インソール
  • FFヒーター(車載用、軽キャンと併用)

これらを購入しても不安は取り除けなかった。その理由は一体何かと模索し続けたところ1つの答えにたどり着いた。

それは「空気ではなく人を温める必要性」だった。

これに気付かなければ寒冷地エアコンまで導入してしまうところだった。いやはや、本当に危なかった。それでは「空気」ではなく「人間」とはどういうことか。

それはヒトになる以前から昭和初期ごろまで主流で、かつ現代のキャンパーは継続していること。わかりやすい例を挙げるなら「雪中キャンプ」だろう。極寒で雪で濡れてしまう状態でも焚き火をしていれば死ぬことはないし、凍傷にもならない。

最終的にセントラルヒーティングのDIYでもしようかと調査していたが、そもそも掛けた梯子の先が間違っていたのだ。この「人を温める」という答えは電熱ベストがヒントをくれた。

そして最適解となったのが「豆炭コタツ」だった。

「豆炭コタツ」とは。

「零下に耐えうる暖房」

それは関東の平地で生まれ育った私には無縁だったこともあって、薪ストーブを買えばよいのか、火鉢が暖かいのか、練炭って人生を楽にするためだけじゃないのかといったことを調べまわった。

昔から使われているから情報が多いと思っていたがネットが普及してから、そういったことを書く世代が高齢化していることもあってライトなキャンパーによる薄い情報が飛び交っていた。有名なYouTuberが練炭を使って「一酸化炭素が出過ぎw」と紹介するなど酷い有様だ。

念の為、練炭の話をしておきたい。

2024年になっても愛用しているユーザーの投稿によれば最初に「練炭コンロに用意する」こと。これが重要らしい。例えば手持ちのウッドストーブや火鉢に入れるというのは危険。YouTuberのように一酸化炭素を大量に吐き出す迷惑な人間と化してしまう。

屋外や土間で練炭コンロの下側にある空気口を全開放して(裏表に注意)火をつけたら40分ほど待つ、そのまま調理を開始して、暖房機器として使うのであれば空気口を全閉したうえでコンロ部分を練炭の上に被せるとのこと。これにより一酸化炭素の排出が恐ろしく減るそうだ。これができないウッドストーブなどに練炭を入れると大変なことになる。さらに空気量が減ることで翌朝になっても火は消えず、再び口を全開にして朝食を作るのだそう。

そのユーザーによれば練炭1つで朝・昼・版・翌朝の調理と暖房に使えるとのこと。

練炭の単価を計算すると1つあたり277円、それを30日繰り返すと8310円。和室6畳+ミニキッチン3畳という環境であれば十分に使えそうだ。

もちろん高気密な最新住宅では使わない方が良い。24時間の換気システムが備わっていたとしても機能停止の可能性がある。そこは古い物件へ住む者の強みとして「火を扱う道具」を使わせてもらいたい。

少し脱線してしまったが、暖房に関してはコスパと暖かさにおいて記事冒頭で挙げた最近購入した暖房機器の中でダントツといえるのが「豆炭コタツ」だ。

豆炭コタツは高コスパな暖房器具。

豆炭コタツは最大9個の豆炭を投入できる。

とりあえず豆炭コタツへ最大数を投入したところ、部屋の一酸化炭素濃度は最高でも9PPM以下だった。1000PPMから危険らしく、敏感な人であれば100PPMから何かの症状が出るらしい。そう考えると10PPM未満の豆炭コタツは問題ないと思えた。その数値で騒いでしまうとタバコの副流煙でも大量の一酸化炭素を吸わされているのだから気にしていたら生きるのが大変になる。

ちなみにタバコを吸う本人の主流煙には数千〜1万PPM以上の一酸化炭素が含まれ、アイドリングしている車の排気ガスと同等とのこと。恐ろしいのは副流煙で主流煙の3.4倍から最大21.4倍になるいう。車の中でタバコを吸われたら大変だ。

————とりあえず豆炭コタツを使った環境と効果を箇条書きで説明したい。

  • 室温:マイナス1度で使用
  • 豆炭:9個投入(そのうち3つが着火済み、残り6つは炭のまま)
  • コタツ内部:最大23度(コタツの真下は60度前後)になった
  • コタツのある部屋:室温マイナス1度から最大10度まで上昇
  • 燃焼時間:22時間ほど
  • 豆炭12kg(280個入り)の価格:3000円未満

上記のとおり9個を投入してしまうと暑すぎるので1日6個へ減らし、それでも多いことがわかり、最終的に1日4個となった。

豆炭コタツの使い方

そういえばミツウロコが販売する豆炭コタツのテーブルを含めたセット品は4〜5万円と高額だ。そこでDIYで自作した。とはいえ、最低限の安全対策としてミツウロコの豆炭コタツのテーブル以外を1つにしたセット品を楽天で購入(実際に注文した楽天販売ページへ)している。

この「豆炭こたつせっと」という製品には火起こし器や反射板、断熱版、そして重要な「中具」と入れる「網」がある。

上記販売ページでは16000円+ポイント還元UPとなっている。少し高いと思うかもしれないが、同じ製品をアマゾンや他の楽天ショップ、ネット上の独自ECショップを見ていただくと最安クラスが2.4万円前後からスタートするので驚くだろう。ちなみに中具+網だけで大体1.6万円もするので悪質な商売をしているわけではなく、最安ショップを偶然見つけたというほうが近い。楽天お買い物マラソンを待って購入したのでかなり安く入手できた。

さて、豆炭コタツのテーブル部分をつくろう! と思ってから楽天ショップとアマゾンでレビューの多いコタツ(豆炭コタツ純正やDIY含む)を10個ずつ見て回り、それらの形状を把握したらホームセンターの9本1600円の垂木をカットして土台を作成した。そこへリフォームで使用した針葉樹合板の残りを丸鋸で90x70cmにカットして、そこへ中具+網を取り付けた。

コタツの形状を調べてからスケッチブックに「こんな感じ」と書いて、丸鋸でカット、インパクトで形を作るまで合計2時間ほどで完成した。これは私史上、最も早い動作(ムーブ)だったと思う。それくらい寒かったのだ。

最後に以前レビューしたロゴスの寝袋をコタツ布団の代わり(上図参照)に覆えば完成・・・と、言いたいところだが幅90センチ+高さ30cmでちょうどのはずが寝袋が製品スペックより小さいようで隙間ができてしまった。そのため、同じくレビューした(はず)寝袋インナーをロゴス寝袋の長辺とクロスするように設置して隙間風を対策した。

最初は(前述のとおり)豆炭コタツ中具に火付けした3個の豆炭を3列あるうちの中央へ並べて置き、その左右1列ずつに合計6個の豆炭(炭の状態)を置いて蓋をした。

それをコタツへ取り付けた網の中へ入れる。

その日は室温3度で電熱ベストと電熱パンツがなければ凍えていたであろう環境だが、豆炭こたつによって室温が7度まで上昇、コタツの中は23度となった。まじか。

もちろん30畳とかの大広間で使えば全く温まらないと思う。今回は和室6畳で障子は三重窓化してあるという環境なので室温が上がったのかもしれない。しかし、9個は暑すぎた。サーモグラフィーによれば床面は44度から最大60度にまで達していた。

今は4個(火起こし2個、炭のまま2個)を入れて、空気調節バーは最初の1時間だけ「全開」にして網が温かくなり火付けの成功を確認したら「全閉」している。これで少なくとも20時間はコタツの中が暖かい。

翌日の朝になったら新たに2個を追加、この時点で最初に火付けした2個は真っ白な灰になっているが十分に温かいのでそのままにする。注意点としては静かに燃えている最初に黒炭だった2個の隣に新た強い豆炭を置くこと。間違っても灰と化した豆炭の隣に置かないようにしたい。もう火は消えているのだから火繋ぎなどできない。

(追記:2024/12/09)
YouTubeで自作の豆炭アンカをコタツとして使い、その一酸化炭素濃度を計測する動画を見かけた。その動画では2個の豆炭を使って、なんと90ppmを超えたという。自分は最大の9個を入れてもコタツ内で23ppm前後だったので、2度見したところ豆炭アンカを床に置いていた。豆炭コタツのような2個以上の豆炭を使うなら上空に設置すべきだと思う。つまり高濃度の原因は「不完全燃焼」だろう。これは基本的な話で薪やオガライト、オガ備長炭、備長炭、そして豆炭でも不完全燃焼に陥れば一酸化炭素を放出する。これが薪なら消化の方へ動くが炭の一族である豆炭は燃え続けようとして一酸化炭素を増やす傾向にあるらしい。そのことからも今回の記事で取り上げた二人のYouTuberはいずれもネタとしてやっているのだと思われる。センセーショナルなほど登録者と再生回数、さらにはタメになったというファンを増やせる。数字次第で・・・といったところか、なんだか昔のテレビ局みたいだ。

実際に使った感想、暖かさの違い

豆炭コタツは空気を温めるための道具ではない。電気コタツやエアコンに電気ストーブ(シーズヒーターを除く)といった電気製品とは根本的に異なる。あれらは血液を温めない。

同じコタツでも豆炭コタツは遠赤外線なので電気コタツを長時間にわたって使っていると感じる気だるさなどはなく、焚き火や薪ストーブで暖をとっているような感覚に近い。

これは豆炭コタツと同じ”コスパ最強”というクラスに属する「電熱ウェア」にもない大きな魅力だ。

豆炭には有名な”豆炭アンカ”(レビュー571件の詳細やAmazonへ)がある。

豆炭アンカは豆炭1個で使えて、さらに持続時間も20時間前後と長い。それを布団に入れるだけでなく電気コタツとして使っているテーブルの中へ入れて擬似コタツを再現できるため、コストパフォーマンスの高さが伝えられている製品だ。私も当初は豆炭アンカを買うつもりだった。

しかし、豆炭アンカには大きな弱点がある。

それは1個しか豆炭を入れられないこと。つまり「火繋ぎ」ができないのだ。毎回コンロや焚き火、豆炭コタツなどで豆炭の火起こしをしなければならない。

そうなると最低2個から使える豆炭コタツは強い。火繋ぎできるし部屋を陣取って6畳の部屋なら2度くらい「空気」さえ温めてくれる。それでいて本領発揮するのは血液への温め効果だ。必要なら豆炭アンカに1個だけ分け与えることもできる有能さを備えている。

なお、湯たんぽに関しては豆炭アンカより優等生なアイテムを見つけてしまったので、そちらを試そうと思っている。こちらも問題がなければレビューしたい。

ランニングコスト、コスパについて

ここでランニングコストを計算してみよう。

1日4個の豆炭を30日間にわたって使うと月間120個。3000円以下(1年ほど前は1500円以下だったらしい)で280個が手に入るのだから単純に2ヶ月は持つ。つまり3000円を2ヶ月で割れば月間の暖房費は1500円という計算だ。

先日レビューしたハイブリットタイプのシーズヒーターを数時間使ったところ1日で150円ほど電気代が上昇(下図の23日)した。

単純に3時間ほど電気ヒーターをつけて30日間使用したら電気代はプラス4500円。これくらいのワット数なら電気会社の基本料金もワンランク高い請求になるだろう。

それに対して豆炭なら1日20時間が月額1500円。

豆炭は「火繋ぎ」をしないと毎日「火起こし作業」が発生してガスコンロや着火剤を持って屋外でつけるという不毛な作業が発生する。そのため私は4月までは朝起きたら「火繋ぎ」をするつもりだ。今のところ「豆炭の火起こし作業」は最初の3回だけ行い、それ以降は成功している。

PPMが予想より少なくてコスパ最強な豆炭に突撃して本当に良かった。

ただ・・・ただひとつ、大きな落とし穴があった。

————そう。

それは・・・「豆炭コタツから出られない」のだ。

→実際に購入した豆炭こたつせっとの詳細は楽天販売ページ

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