カールツァイスがVRヘッドセット『ZEISS VR One』発表、価格99ドルで予約開始
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レンズで有名なカールツァイスがVRヘッドセット『ZEISS VR One』を僅か99ドル(約1万円)という価格で発表、予約受付を開始しています。
VRヘッドセット『ZEISS VR One』は現実的か
VRヘッドセットは「Oculus Rift」や「Project Morpheus」などが話題を集めていますがソニーなどとは異なる期待が持てそうなデバイス『ZEISS VR One』がカールツァイスより発表されました。
『ZEISS VR One』は4.7〜5.2インチまでに対応した専用トレイにiPhone 6またはGalaxy S5スマートフォンを差し込むことで機能するVRヘッドセットで、強く印象を残しているGoogle I/O 2014で配布された「Cardboard」(上図)のカールツァイス版といえる製品。同様の製品として「Gear VR」が挙げられますが、Samsung製スマートフォン限定であることから『ZEISS VR One』は本体の低価格に加え、普及しているiPhone 6に対応するということで多くのユーザーが手軽に仮想現実を体験できる夢のようなデバイスといえるかもしれません。
ZEISS VR Oneのスペックと対応機種
『ZEISS VR One』の主な仕様としてはZEISS精密レンズ搭載で視野角100度、目と目の間は53〜77mmまでをサポート。スマートフォンを入れる専用トレイは4.7~5.2インチまで対応、メガネ装着者も利用可能でレンズが曇らないための通気口も完備、3D写真・動画に対応。SDKはゲームエンジン「Unity3D」をサポートし2つのAndroid/iOSアプリ(VR ONE Media、VR ONE AR)が用意されているとのこと。
今後サポートされるスマートフォンは以下のとおり。
- Samsung Galaxy S4
- HTC One M8
- Sony Xperia Z2
- Huawei Ascend P7
- Nokia Lumia 930
- Xiaomi MI3
- LG G2
このラインナップを見ると更に増えそうですね。
『ZEISS VR One』は現実的か
99ドルは安いですが「Cardboard」で十分と思う人もいるかもしれません。しかし、自作する労力に比べればカールツァイス製のハードウェアをベースにAndroid/iOS搭載スマートフォンに対応する「Unity3D」でアプリ開発が行えるほか、僅か99ドルという価格設定もコミュニティ形成に一役買いそうです。
それでも疑問として残るのは、その後の展開です。
GoogleやソニーがVRヘッドセットを展開するのはマネタイズできる広告プラットフォームや販売パートナーが見えているからであり、カールツァイスが何を目指しているのか、どこへ着地したいのか大変興味深い謎が残っています。アマゾンのように独自のアプリストアを展開するのでしょうか、医療分野などへ適用するための実験かもしれません。
『ZEISS VR One』は米国($99)と欧州(€99)で予約受付が開始(アジアも受付間近)され、2014年12月のクリスマス前には発売される予定となっています。
Source:ZEISS VR One