Ender-3 S1 Pro購入レビュー、開封・初期設定から印刷した感想
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最終更新日:2023/01/31
周辺機器 3Dプリンター, Ender, Ender-3 S1 Pro, 製品レビュー
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正直、こんなに3Dプリンターが楽しいとは思わなかった。
FireタブレットでUbuntuを起動したり、Apple端末でUTM経由のWindowsを起動するまでのワクワク感が続いていく。
気付けば「作りたいモノ」リストが増えていて整理に時間を取られているが、とりあえず様々なサイズを計る下図の「ノギス」(Thingiverseへ)を印刷中だ。
このノギスは3Dプリンター向けに公開されている無料データでは「精度が高い」「印刷が失敗しにくい」と評価され、実際につくったという写真も多数あった。
また急ぎの印刷としては先日、SwitchBot社に提供いただいた自動ロック解除ツールがマンションの玄関ロックに適合しなかったので、そのパーツも印刷したい。
今回は第1弾の購入・開封レビューとなる。
Ender-3 S1 Pro購入レビュー
注文〜配達までの日数について
先日の楽天お買い物マラソンで注文した3Dプリンター「Ender-3 S1 Pro」は1月29日13時ごろに届いた。
実際の注文から配達までの流れは次のようになっている。
- 1月27日(金)午前11時に注文
- 1月28日に大阪より佐川急便で出荷
- 1月28日の深夜に「発送準備中」「1月29日お届け予定」とあるが日曜日に届くなら自宅待機したいと連絡
- 1月29日に佐川急便で発送済みとして問い合わせ番号と出荷画像を添付して返信
- 1月30日午後1時過ぎに配達完了
「Bestbuynow(今からようこそ)」というショップ名は不安だったがサポートの日本語も違和感なく、やり取り時に意図しない回答などなく的確だと思った。
同ショップは、3Dプリンターでは珍しい「あす楽」対応、購入履歴には早い段階で「発送準備中」「1月29日お届け予定」と表示された。
しかし、ショップが休み明けということもあり「さすがに届かないか」と諦めていた部分もあったが金曜日の注文で土日を挟んで月曜の13時に届くのは早いと思う。
そうして届いた「Ender-3 S1 Pro」で開封した感想をレポートしていく。
段ボールの梱包は潰れた箇所もなく綺麗な状態で届いた。
3Dプリンター本体と付属品も綺麗な状態だと思う。
ただPEIシートに指の跡や土台のブラック筐体に少し引っ掻き傷のような跡はあったが、ノートパソコンや家電とは違う工業製品らしさのためか個人的に気にならなかった。
また、Shenzhen Creality 3D Technology社(通称:Creality)は中国メーカーなので日本語仕様をメインとしていないことからショップ「Bestbuynow(今からようこそ)」側で日本語マニュアルの同封や簡単な検査をしてくれた可能性を考えられたことも挙げられる。
梱包材や各パーツの配置などはYouTubeに掲載されている開封動画と変わらず、少し異なるのはサンステラ社で購入していないので同社の日本語マニュアルは同封されていないことくらいだろう。
しかし、Creality 3D社が新たに丁寧な日本語マニュアルを作成していた。
これは数ヶ月前にアップされているYouTubeの開封動画では見かけなかったので、ここ数ヶ月以内に社内で作成されたと思われる。
工業製品のようなデザインなので実写のマニュアルは見えにくいが、線図で描かれているのでとても見やすかった。
それはつまりCreality社が日本ユーザーを意識してくれているということだろう。
そういった意味でもEnder-3シリーズを選んでよかったと思った。
3Dソフトウェア
Mac端末には最初「UltiMaker Cura」をインストールしたが、Ender-3 S1 Proの情報がプリセットされている公式アプリ「Creality Slicer」(Cureの移植版)をインストールした。
3Dモデルの無料配布サイトからノギス等のSTLファイルをソフトへインポートして、スライス、SDカードへファイル出力して印刷したところ問題なく印刷が開始された。
とくに設定する項目はなかったが、ソフトウェアについては後ほど別記事でレビューしていく。
実際に印刷してわかったこと。
フィラメント、千切れる。
補助レベリングと自動レベリングを終えてから、SDカードに保存されているラヴィット(うさぎ)の印刷をスタートさせた。
いくつかのレビューではヒートベッドの歪みや材質からラヴィットが剥がれてしまったり、ソバージュのような状態になっていたので「失敗覚悟」「様子見」と言い聞かせて印刷を強行した。
なんとデフォルト設定でも印刷は軽快に進んでいく。
それに安心してしまったのがよくない。
印刷結果を楽しみに部屋を出てキッチンやら洗濯やらを済ませて30分ほどして帰ってくるとラヴィットの耳が折れた状態で終わっていた。
「おぃぃいいい!どーなってんだーこれー
「もうこれラヴィットじゃないよ?、ラヴィッで止まってんじゃーねーか!」
(CV.杉田智和氏:2回目)
どうやらフィラメントが切れてしまったようだ。
これが「湿気問題か」などと物思いに耽っていたが、よく見てみるとお試し用フィラメントが絡まって千切れていた。
お試し用のキチンと巻かれていないフィラメントなので上手く引き出せず千切れ失敗したのだろう。
どのフィラメントを購入しようかとレビューを見ていた時に「キチンと巻かれていない!」と怒りをぶつけていたユーザーの気持ちがわかった。
まさかフィラメントが絡まるなんて・・・。
これは実際に印刷しないとわからないことだ。
(追記)
その後、フィラメントを引っ張る装置が回転をして引き込んでいるのかはわからないが、どこかで発生するネジれを解消するために支えのないお試し用フィラメントが引っ張られて3Dプリンターへの落下を繰り返していた。
臭い、有害、対策を。
フィラメント絡みでは、さらに臭いの問題があった。
PLAフィラメントは「とうもろこし」「植物由来」と聞いていたが、少し違う。
小心者なので身の危険を感じて検索した。
ABSは有害すぎて換気なしの印刷はアウトというのは知っていたが、PLAも意外とよろしくないらしい。
「やっぱり換気しなければダメか」
そう思えど、東京の1月下旬は寒い。
そこで3Dプリンター購入と同時に進めていた「グラつかないラックにキャスターを付けて移動するぞ!プロジェクト」(通称:3Dプリンター移送計画)の優先度をあげることにした。
これにより、夜中の印刷時はキッチンへ3Dプリンターを移動して、臭い・ガスと騒音を一挙に解決できるはずだった。
しかし、実際に印刷してみると先ほどのフィラメント絡まり問題があった。
キチンと真空パックされたメーカー品のフィラメントを購入しても運悪く綺麗に巻かれていない箇所があればキッチンで加熱したまま中断するかもしれない。
それでもガスが発生するからには同じ部屋での印刷は避ける必要がある。
どちらにしても「3Dプリンター移送計画」は急務だ。
あとはラズパイやカメラで遠隔監視するといった対処がよいのかもしれない。
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なお、「ノギス」はパーツが多いためお試し用フィラメントが足りずに印刷を中断、評価の高いEnder-3を商品名に掲げた白色のPLAフィラメント(Amazonへ)を注文した。
ちなみに3Dプリンターのサイズは通常のFDM式であれば一般的なスチールラックの「61x46x高さ」というセット品に収まるサイズとなっているが、Ender-3 S1 Plus(サイズ:557*535*655mm、情報元はAmazon)といった少し大きい造形までサポートする機種は60cmを超えてくる。
この奥行き60cmで幅60cm以上をスチールラックや銀ラックといったジャンルで探すと業務用に絞られてくる。
やはり海外Enderユーザーが作っているIKEAに頼るのが安上がりになりそうだ。これならエンクロージャーも一緒に作れるという。
アマゾンでは8000円前後で組み立て式が販売(レビュー160件の詳細はAmazonへ)されていたが、見た目を求めるならIKEAで作った方が良いと思った。