筆圧4096ペン対応8.8型「NEC LAVIE Tab T9」発表、スペック・価格・発売日
この記事にはアフィリエイト広告・広告が含まれています。
NECパーソナルコンピュータ株式会社は2024年2月13日、個人向けにコンパクトかつパワフルでストレスなく使える筆圧4096段階に対応したデジタルペン3に対応した「LAVIE Tab T9」(型番:PC-T0995HAS)を発表した。
発売日は2024年2月15日を予定、価格はオープン。
この記事では直販サイトで公開された販売価格と仕様からスペック表を作成、さらに一般販売より強化されたウェブ限定モデルについても記録していく。
8.8型「NEC LAVIE Tab T9」のスペック・価格・発売日
本日NECが8.8インチ「NEC LAVIE Tab T9」と一緒に発表した14.5インチ「NEC LAVIE Tab T14」は画面サイズの異なるだけのAndroidタブレットではなかった。
はじめにNECのプレスリリースに書かれた紹介文を見ていきたい。
高性能CPUとハイリフレッシュレートで、動画視聴やゲームが快適に楽しめる8.8型プレミアムコンパクトタブレットです。持ち運びに便利な軽量コンパクトボディながら、充分な拡張性を確保。デジタルペン3にも対応し、メモやイラスト描きなどにも利用できます。エンターテインメントからビジネスまで、ストレスフリーで利用できる一台です。
引用:プレスリリース
上記で注目すべきは「デジタルペン3対応」というところ。4万円も値段が高い14.5インチ「NEC LAVIE Tab T14」は”デジタルペン2”対応となっている。どちらも別売りとなっているため間違って購入しないようにしたい。
また、NECの製品ページでも取り上げるポイントに違いを感じた。
14.5インチ「NEC LAVIE Tab T14」はペン入力を意識した製品画像を何枚か掲載、文字でも言及されている。一方、8.8型「NEC LAVIE Tab T9」の製品ページでは画像でも文章でもペンに触れていない。さらに仕様ページでも「デジタルペン3」の文字はない。ただプレスリリースで言及があるだけなので、本当にペン対応なのかと不安になってしまう。まだ製品ページが公開されたばかり、今後のアップデートを期待したい。
それでは8.8インチモデルは、14.5インチ「NEC LAVIE Tab T14」の小さくした劣化版なのかというと違う。それはスペック表を見ていくとわかる。
「NEC LAVIE Tab T9」のスペック
「T14」と発売日は同じだが、少し構成が異なっている。
「T9」は【PC-T0995HAS】が一般向け、今回プレスリリースで発表されたモデル。直販サイトで価格98,780円〜となっていた。
次に【PC-TAB09Q01】というモデルがある。下図のスペック表で「Q01モデル」と表記していて価格は109,780円〜に。
この価格差は下図の「Q01モデル」にあるとおりRAMとストレージが異なる。そのため「T14」に近いスペックを求めると「Q01モデル」が良いということになる。
先ほどの「T14」発表記事に書いたスペック表と見比べると、意外と違いの多いことに気付く。
ディスプレイは有機ELではなく液晶となり、解像度は3Kから2.5Kへ、その代わりなのかリフレッシュレートが120Hzから144Hzへと上がっている。また、輝度500nitsやDCI-P3など表記がなかった項目も登場する。
さらにデジタルペン2ではなく「3」となっているのも重要。どちらも4096段階だが互換性があるのかは不明。
SoCはMediaTekからQualcommへと変化。この「SM8475P」というチップは「Lenovo Legion Y700」と同じ。そう、つまり日本で発売されない「Lenovo Legion Y700」の日本向けバージョンが「NEC LAVIE Tab T9」となっている。
後述する背面カメラ(マクロ200万画素+1300万画素のデュアルカメラ)の形も瓜二つ、というか同じ製品だろう。
ちなみに「Lenovo Legion Y700」(中国で2023年8月発売)はAliExpressでセール中となっていてスペック構成により価格「51,060円」にて購入できる。
「いや、NEC T9の半額かぃ!」って思うかもしれない。全くの同意見だ。でも、技適やら何やらで処分に困ることも予想される。そのため、出口戦略・処分に長けたユーザーが購入したほうが良いだろう。
いずれにしても型遅れになりつつある「Lenovo Legion Y700」を日本で新製品として投入するというのは寂しい。おそらく事情を知らない人が家電量販店で定価購入するのを期待しているのかもしれない。
上図の通り「T14」の8個というスピーカー過多から一転、シンプルな2つのスピーカーとなっている。
もう1つの注意点としてはUSB-Cだ。バージョン2.0のポート側が映像出力に対応していない。DP-Out対応はVer3.2のポートだけになっている。
顔と指紋による生体認証がなくなり、GPSも非搭載。申し訳程度にあった防滴もなくなっている。かろうじて、WiFIとBluetoothは全く同じ規格をサポートしている。
そんな中で4万円も高い「T14」にはない機能がある。
それが「バイパス充電」。これはタブレット本体に電流を流さずに電源を確保する供給方法とのこと。つまりバッテリー充電による劣化を防げる。
以前、ANKERに質問(下図)したところ本当の意味で「パススルーできる製品」が数少ないと記事にしたが、とても重要な機能だと思う。
ポータブル電源やモバイルバッテリーの発火など報道されないだけで毎日のように発生していて、半固定が良いとかリン酸鉄にしたほうが安全性が高いなど議論されているが、バッテリーに負担をかけないことに越したことはない。
そういう意味で「T9」のバイパス充電は重要だと思う。
14.5型「T14」は14.3万円と高価。8.8型「Lenovo Legion Y700」は安い(AilExpressへ)けれど不安が残る。そういった時に8.8型「T9」が良い選択肢になるかもしれない。
14.5インチ「T14」のスペック詳細は前回の記事へ
→クリスタ対応な14.5型「NEC LAVIE Tab T14」発表、映像出力などスペック表