次期チップ「Tensor G5」はGoogle自社開発か、製造もTSMCに変更とも | 台湾メディア

公開日: : Google Nexus ,

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まもなくTensor G4チップを搭載した最新スマートフォン「Pixel 9」が登場するという時期に興味深い話が飛び込んできた。

それはPixel 10に搭載される次世代チップ「Tensor G5」に関すること。まだ先の話ではあるものの大きな変化を遂げる可能性を秘めている。

「Tensor G5」はGoogle製か

台湾メディア工商時報は現地時間2024年6月29日、ビジネス紙面において台湾にあるTSMCの3nm技術がGoogle自社開発チップの製造を担うと報じた。

台湾国内のサプライチェーン関係者から得た話として、GoogleがTSMCと協力関係を構築し、Pixel 10シリーズに搭載する次期チップ「Tensor G5」の製造を取り付ける段階に入っていると伝えた。

Googleはこれまで韓国企業Samsungの独占的OEMによってTensorチップを開発・製造してきた。それが「Tensor G5」では設計が完全にGoogleが自社開発となり製造もTSMCへ切り替わるという。これはTSMCの3nmプロセスノード成功を意味する。

従来のTensorチップはSamsungのExynosプラットフォームを基本としてカスタマイズされていた。それに対して今度は完全なる独自設計のGoogle謹製モバイルチップに。また、TSMCの最新3nm技術も採用することで大幅なパフォーマンス向上が期待できると続けた。

現在はチップ設計をテストする段階に入っており、サプライチェーンはTSMCがテープアウトできるよう固唾を呑んで見守っているようだ。

Google自社設計のメリット

今回のリーク通りGoogleが完全にチップを自社設計へと切り替えるとどうなるのか。

まず、Android OSというソフトウェアと端末の頭脳であるハードウェアの核となるSoCを統合できることが挙げられる。その恩恵はApple製品の安定度・信頼性をみるとがわかりやすい。

Androidスマートフォンではよく「Suicaが使えない」とか「インストールしたアプリが動かない」といった報告をSNSなどでみかける。もちろんiPhone/iPadでも不具合は発生するし、アプリが落ちることもある。しかし、安定度でいえばソフトとハードを統合したApple製品のほうが高く、トラブルの質も異なるように思う。

たとえば保険証や免許証を統合したマイナンバーカードを端末で電子化させるといったとき、Appleは強い。政府も先に承認すると思う。

それだけでなく廉価版なのに金額が上がり続けているPixel Aシリーズの価格を落ち着かせるため、チップでの差異をつけやすくなる。これはSamsung頼りの動作クロックやハイパフォーマンス時間を短くするといった外注より細かく設定できる。ただAppleをみていると最新チップで処理性能を高めた結果、実は初代のM1チップのほうが発熱も少なく安定した処理をキープできるという頭打ちの問題もある。

Pixelシリーズといえば周回遅れどころではないSoCが揶揄されてきた。それでも独自のカスタマイズを繰り返したことで高度な撮影・編集機能を実現している。最近ではクラウドへ撮影データを移してからAI処理する方式を採用しているが完全自社SoCではどうなるのか今後も注視したい。

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