Pixel 6以降でLinuxが動作可能に、Nestboxとは
公開日:
:
Google Nexus Linux, Pixel
この記事にはアフィリエイト広告・広告が含まれています。
Android 開発者の Danny Lin氏(別名:Kdrag0n氏)がPixel スマートフォンでLinux仮想マシンを実行できる「Nestbox」を公開した。
仮想マシンのためPixelスマートフォンの再起動は不要、Android OS起動中にLinxueソフトウェアを実行できるという。
Pixel 6以降で利用可能としており、特にPixel 7はroot権限不要となっているのが特徴。
Nestboxとは。
新しい仮想マシン「Nestbox」はAndroid 13にある”Android Virtualization Framework”を利用、さらにPixel 6以降で利用できる「pKVM」というセキュリティ用に導入された機能を利用する。
それによりWindows 11 やChromeOSでLinuxソフトウェアを実行するほど簡単に、Androidスマートフォンでも仮想化を実現できるという。
Android OSとLinux間でのファイル共有も可能で、Androidスマートフォンで撮影した写真をLinuxで動作するGIMPなど古きソフトウェアで編集するといったことも。
もちろん、Linuxのテキストエディタも使えるため生産的な作業が行えるようだ。
Kdrag0n氏は「Nestbox」についてシステムリソースの消費は限りなく少なく、アイドル状態であってもバッテリー寿命への影響はほとんどないと述べている。
具体的には3つのディストリビュージョンを使用したアイドル状態でのCPU使用率は平均0.005%以下だったという。
また、ディスクスペースも従来の仮想化にあるような10GBを事前に割り当てるといったことは不要で、動的な割り当てにより一定量のディスクスペースを確保する必要もないとのこと。
対応するLinuxディストリビュージョンの一部を書き出しておく。
- AlmaLinux
- Alpine
- Amazon Linux
- Apertis
- Arch
- CentOS
- Debian
- Devuan
- Fedora
- Gentoo
- Kali
- openSUSE
- Oracle Linux
- Rocky Linux
- Ubuntu
- Void
小さなArchからCentOSやDebian、Ubuntuまでサポートしているのでワクワクしてしまう。
「Nestbox」のパブリックベータ版は無料でダウンロード可能、Google Pixel 6およびPixel 7で動作するよう設計されている。
注意点としてはPixel 6は動作に必要な「pKVM」がデフォルトで有効になっていないためroot権が必要になること。
具体的には”bootloader unlock”と”fastboot oem pkvm enable”コマンド実行によるroot権取得が必要だ。
その一方でPixel 7はroot不要のため、気軽に導入できる。
しかし、「Nestbox」は生まれたてのプレビュー版であるため多数のバグが存在することを理解してほしいとKdrag0n氏はフィードバックを求めている。
ちょうどGoogleがブラックフライデーを予告し、Pixel 7 Proが実質27,800円になるなど割安で購入できることがわかっているのでPixel 7でLinux体験をするユーザーも増えそうだ。
関連記事
Pixel 6aが実質0円など、Googleブラックフライデー開催へ
Source:Twitter