NHK、学生の受信料免除範囲を拡大へ(注意点とNHK訪問員の話)
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日本放送協会(NHK)は2023年4月11日、学生に対する受信料免除の対象範囲を拡大することを検討しているとして素案を発表した。
それに対する意見を4月12日より募集、その意見を参考に案をまとめ総務省に認可申請する予定としている。
NHK、学生の受信料免除範囲を拡大へ
はじめにNHKが「学生を対象とする免除の拡大」を行う理由について、次のように説明(原文ママ)されている。
現在、親元等から離れて暮らす学生のうち、親元等が市町村民税非課税世帯 の学生または受給条件として経済要件を課している奨学金を受給している学生等 を対象に受信料を全額免除としています。
しかしながら、 新型コロナウイルスの感染拡大による社会経済への影響の長期 化に加え、世界規模での物価高騰の影響など、 学生本人だけでなく親元等を取り 巻く経済状況は、ますます厳しくなっています。とりわけ親元等から離れて暮らす 学生は、アルバイトによる収入や仕送りが減少していることなどから、経済的に厳 しい状況が続いていると考えられます。
こうした状況を踏まえ、親元等から離れて暮らす学生のうち、 「社会保険制度に おいて被扶養者となっている学生」 や、 「被扶養者となっている学生と同等の収入 水準にある学生」についても、受信料の全額免除の対象に加えることとしたいと考 えています。
また、インターネット上の情報空間においてはフェイクニュース等の様々な課題も指摘されており、学生を対象とする免除の拡大は、 テレビ設置の負担を軽減することで、多様で信頼できる情報を取得したいと考える学生の一助となるものと考
えています。
新たに免除対象となる学生は以下のとおり。
- 年間収入が130万円以下
- 国民年金保険料の学生納付特例対象
- 国民健康保険の修学特例対象
これまで学生の免除基準は以下の条件がある模様。
- 奨学金受給対象
- 授業料免除の対象
- 市町村民税非課税世帯
- 公的扶養受給世帯
次にNHKが今回の案を実施する本当の狙いである「申請手続き」について。
受信料免除の適用は契約者からの申請が必要となるため、「免除申請証」と「学生証」と免除基準を満たすことを示すための保険証等の写しや確定申告書控えなどが必要としている。
つまり、免除申請=受信契約となっている。
もう1つ、学生にテレビ習慣を付与したい思惑も垣間見える。
外出先でテレビ放送をみかけても「伝えなくてよいことは放送しない」という彼らの立場を知っていれば最終的にネットで情報源を探すことになる。若い世代にはテレビという一方通行の情報ツールは思考停止の原因となり大変危険だと思っている。
国民全体が知るべき重要ニュースはYouTubeやニュースアプリなどから嫌でも入ってくるので、わざわざテレビの前で誰かのお言葉を待っている必要はない。
情報を知らないと学校や会社でついていけないという懸念があるなら「教えてくれてありがとうございます」というスタンスに切り替え、TV出演者よりも自分のために時間を使ってほしいと思う。
そのうち「あの人は〜を頑張ってるからね」とテレビ離れは肯定され、情報収集のアウトソース化も自然と行われ、自分の大切なコトに注力できるはず。
ちなみに10年ほど前、NHK訪問員に「なぜテレビ視聴ツールが1つもないと伝えているのに何度もくるのか」と質問したところ、彼らが持っている端末には事情が登録されないため別の訪問員が次々と訪れる仕組みになっていると回答された。
要するに「応対するだけ時間の無駄」ということ。
それ以来カメラ付きオートロックのマンションに住み、時間を無駄にしないよう対処している。
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なお、今回の学生を対象とした免除拡大については2023年1月に修正したNHK経営計画において、構造改革や経営努力の成果を視聴者に還元するための受信料金値下げとあわせて実施するとしている。
学生には「免除」という甘い言葉よりも「契約」の重さと向き合っていただきたい。
Source:NHK(PDF)