(更新)Fire Max 11は買いか、10.9インチiPad (10th)とスペック比較表

公開日: : 最終更新日:2023/06/06 Amazon Kindle, Novo7Auroraレビュー

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アマゾンが発表した最新タブレット「Fire Max 11」はPixel Tabletと同じくUSIペンとキーボードに対応し、筐体デザインもアルミを採用するなど同社初となるコンテンツ消費目的だけではない端末となった。

そんな「Fire Max 11」販売ページにて名指しで比較している10.9インチiPad(第10世代)とスペックを比較、その強みをチェックしていく。

UPDATE : 2023/05/24
[追記1]スペック情報(SoCとスタイラスペン)を更新しました。
[追記2]マイナビの担当者インタビューから判明した内容を追記。

UPDATE : 2023/05/28
「Q736/M」のキーボードを探していてFire Max 11の魅力に気づいたので追記。

Fire Max 11 vs 10.9インチiPad (10th)、スペック比較

はじめに注意する点はアマゾンジャパンが販売ページで10.9インチiPad(第10世代)を比較対象として記載したことからスペック比較を行なっていること。

iPadは68,800円〜、Fire Max 11は34,890円〜と価格帯が大きく異なる製品であること。

下記のスペック比較表は、Fire Max 11販売ページ(Amazonへ)とApple販売ページ(Appleへ)より抜粋したデータから作成した。

NAMEFire Max 11(13th)10.9 iPad (10th)
画面11インチ(2000 x 1200)10.9インチ(2,360 x 1,640)
SoCMediatek MT8188J(★2)A14 Bionic
カメラ前8MP/後8MP前12MP/後12MP
容量64GB / 128GB
microSDカード最大1TB対応
64GB / 256GB
microSDカードスロット非搭載
ペンUSI 2.0 (単6電池)Apple Pencil(第1世代)
サウンドDolby Atmos
デュアルステレオスピーカー
ステレオスピーカー(横向き)
端子USB-C (2.0)USB-C(★1)
通信WiFi 6対応
セルラーモデルなし
WiFi 6対応
Cellularモデル(GPS)あり
認証指紋認証(電源ボタン内蔵)Touch ID(指紋認証)
駆動最大14時間
9W充電アダプタ付属
ビデオ再生=最大10H
20W 充電アダプタ付属
ストアAmazonアプリストアAppStore
サイズ259 x 164 x 7.5mm248.6×179.5x7mm
重量490gWiFi477g / セルラー481g
価格34890円〜68,800円〜

 

スタイラスペンと対応ソフトウェアの話

ペンについて、実績あるApple Pencilに対してChromebookで利用実績があるUSIペンという形になっている。

しかし、iPadは第1世代のため充電ポートに差し込む儀式が必要になる旧式。「Fire Max 11」はタブレット側面にマグネット吸着できる形式を採用するといった違いがある。

ただスタイラスペンについては筆圧検知の有無だけでなく、Adobeやイラストレーター向けソフトウェア、GoodNotesなどのノートアプリといったソフト面の充実も評価対象となる。

その点でAppleの充実したAppStoreは強く、Amazonアプリストアは頼りない。

「Fire Max 11」はGoogle Playを強制インストールしたり野良アプリとしてクリスタ等をインストールして何とか使えたとしても、利用不可になる可能性がつきまとう。

Amazonアプリストアに希望のアプリが追加されてもGoogle Playストアより更新が遅くなることが多いことも不安材料。

そういった意味ではGoogle Playが利用できる同じUSB2.0規格準拠ペン対応のPixel Tabletのほうがスタイラスペンを使う道は拓けそうだ。

(画像)筆圧ペン/11型「Fire Max 11」発表、スペック・価格一覧・発売日より

スペック表の補足

端子については★1のUSB-CはDisplayPort、USB2.0(最大480MB/s転送)に対応している。

興味深いのは筐体デザイン。

大昔のKindleタブレット時代から最近のFireタブレット時代まで見てきて初めて高級感あるアルミニウムボディを採用、iPadを意識したような筐体に仕上がっている。

カラーはFire Max 11のグレー1色展開に対して、iPadは4つのポップなカラー展開となっていた。

UPDATE : 2023/05/24
 ★2・・・海外メディアのハンズオンなどからSoCがMediaTek社のMT8188Jと伝えられた。8コアプロセッサの内訳は2×Arm Cortex-A78(最大2.2GHz)、6×Arm Cortex A55(最大2GHz)となっている。
 その中でdigitaltrendsは過去のFireタブレットに搭載した最速チップより50%高速であるというAmazon主張を伝えている。
 また、側面の電源ボタンに指紋認証センサーが内蔵されていることも伝えた。

Fire Max 11は買いか

10.9インチiPadは68,800円〜、Pixel Tabletは定価79,800円、純粋に価格だけを見ればFire Max 11の34890円〜は割安となる。

Pixel Tabletについては、同じUSI2.0ペン対応という共通仕様がある。

しかし、Amazonアプリストアが長いことAndroidアプリ更新遅れという問題をクリアできておらず、実際に利用者も一部アプリ(Fire TVや画面キャストetc…)を利用するときに使うといった程度の印象が強い。

つまり専用キーボードや筆圧検知ペンの最新アプリが、どれくらい利用できるのかわからない。

そんなアプリ環境を放置してきたのはFireタブレットがプライムビデオやKindleストアなどのコンテンツ消費を促進するための販促タブレットだったという流れがある。

ペンはあるけれど「希望するお絵描きアプリが使えない」といったことが予想される。

そう考えると「Fire Max 11」は環境が整うまでは特典のMicrosoft Office専用や特定アプリだけのペン入力となりそうだ。

「Fire Max 11」もまたスマートスピーカーに舵を切った「Pixel Tablet」と同じく新しい試み、様子をみたほうが良いと思った。

その理由は、Amazon FireスマートフォンやPixel Slateなどのように黒歴史として闇へ葬り去られる可能性があること、iPadのようにアプリストアと連携が重要なハードウェア事業を成長させていくとは思えないことが挙げられる。

(画像)Amazon、スマートフォン『Fire Phone』発表―スペックほかより
(画像)Google Pixel Slate発表・価格より

やはり同社はユーザーの生産性やクリエイティブ活動を支援するためにGoogle Playストアを解放するといったタブレット製造メーカー寄りではなく、Amazonアプリストア限定にしてサービス販促用タブレット端末として制限をかけていくイメージが強い。

そうなるとキーボードもペンも使える範囲は狭くなる。

Amazonサービス範囲内でペンとキーボードを使うなら買いとも言える。

UPDATE:2023/05/24
 マイナビの担当者インタビュー(マイナビへ)にてスタイラスペン対応のアプリは写真を編集できる「Picsart」(ピクスアート)がすぐに使えるアプリであり、他のベンダーとも協力していくと回答。
 「Echo Show」との棲み分けについては車の中などに持ち出せるといった携帯性を伝えている。
 そしてFire Max 11の立ち位置について、”大画面でエンターテインメントを楽しみたいユーザー向け”であること、”ちょっとイラストなども描いてみたい”、”タブレットを使ったことがないユーザーの入門機”と伝えた。
UPDATE:END

なお、世界のフラッグシップメーカーOnePlusからもペン対応タブレットが発表されている。

(追記)
アマゾンジャパンは2023年5月24日、Fire Max 11購入者に対して「6/13(火)までのご購入で、Kindle本などに使える総額4,000円分のコンテンツクーポンプレゼント」と伝えている。

UPDATE : 2023/05/28
「Q736/M」のキーボードを探していてFire Max 11の魅力に気づいたので追記しました。
再考・Fire MAX 11は使えるか、キーボード/ペン/Office/お絵描きアプリを調べる
UPDATE:END

→最新の在庫状況と配達予定日はAmazon販売ページ

前回→筆圧ペン/11型「Fire Max 11」発表、スペック・価格一覧・発売日

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