Snapdragon X Elite搭載Windows端末がベンチマークに登場、スコアが話題に

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2024年半ばリリースのノートパソコンから搭載されるQualcomm社の「Snapdragon X Elite」がベンチマークサイトGeekBenchに登場した。

今回はLenovo製ノートパソコンが使われたようで、そのスコアに注目が集まっている。

Snapdragon X Elite搭載Windowsのスコア

Geekbenchのスコアを見る際に注意すべきポイントがある。それはパフォーマンスモードではなく「バランスモード」というWindowsの省エネ電源プランで動作していること。

もちろんベンチマーク計測中ということで性能の限界まで引き出すように設定されていると思われるが、パフォーマンスモードに比べると立ち上がりが遅いなど省エネモードの影響は少なからずあることが予想される。

そのうえで、という話。

さて、Snapdragon X Elite搭載デバイス”LENOVO 4810UV0100”のスコア(詳細はGeekbenchへ)を見ていきたい。

  • シングルコア:2427
  • マルチコア:14254

正直なところシングルコアは高い数値ではない。しかし、マルチコアは驚異的な数字となっている。

ライバルと目されるApple M3 Proを搭載したMacBook Pro (16インチ、2023年10月モデル)のスコア(詳細はGeekbenchへ)は次のようになっている。

  • シングルコア:3106
  • マルチコア:15433

Appleの高額なPROモデルに肉薄していることがわかる。もし「バランスモード」でなかったらなどと期待してしまう。

余談だが、M3 Proチップに関しては当初から”残念チップ”とも囁かれている。M3とM3 Maxのいずれもトランジスタやメモリ帯域幅が向上しているのに対してM3 Proだけ減少していたりする。これについてはM3 Maxと差別化するために省エネ設計にしたという噂まで流れている。それを知らずに「最新PROモデルだから」と購入して不満を投稿している人もいるので注意したいところ。

話を戻そう。

Qualcomm社はかねてから「Apple M2を上回るパフォーマンス」と謳っていた。その際に挙げていたミニPCに搭載されることが多い「Ryzen 9 7940HS」のスコア(詳細はGeekbenchへ)を見てみたい。

  • シングルコア:2467
  • マルチコア:11595

Snapdragon X Eliteのマルチコアがいかに優れているのかがわかる数値となった。

なんといってもQualcommとAppleのARMベースチップは発熱を抑えて静音、省電力。仮にIntelやAMDが対抗して高い数値を叩き出してもファンはフル回転、結構な電力を消費してしまうだろう。

WindowsもARM版が普及すればスマートフォンやタブレット、そしてMacBookのようにスリープ運用(で長寿命を実現)できるようになるのだろうか。

それにはWindowsの異常なまでに再起動を要求するシステムの改善、次に多様性を重視しすぎたすえの不安定な動作という壁が横たわっている。それこそハリウッド映画みたいなことにならなければよいのだけれど。

Qualcommだけが頑張っても、という気もする。ビルゲイツのありあまる資産をもってARM版Windowsのモバイル最適化を願うばかりだ。

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