M1 Macに無料でWindows 11 Proをインストールした話。
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最終更新日:2022/07/10
Apple Mac mini, Windows 11, 製品レビュー
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M1 Mac miniにWindows 11 Proをインストールした。
Intel版ではなくApple SiliconのM1チップへの導入ということで不安もあったが無事にインストールできたので、ブラジングや秀丸の導入、YouTube動画視聴など試した感想を記録したい。
M1 Mac miniにWindows 11を。
今回インストールしたのはMicrosoftが配布しているインサイダープレビュー版。
この取り組み自体は以前から存在していて目新しいモノではないが、IntelモデルではなくApple Siliconモデルでインストールしたことが大きな違いとなる。
実際に導入したところ64bit版のWindows 11 Proとして認識されていた。
Microsoftから仮想マシン用のファイルをインストールする際に「日本」という項目を積極的に選んだものの、インストールを済ませると「英語版」がベースとなっていて手動で言語設定などから「日本語化」をした。
しかし、インサイドプレビュー版ということで完全な日本語語環境にはならない。
また、単純にMicrosoft配布のWindows 11 Proをインストールしてもネットワークに接続できなかったりするため、そこは有償の仮想マシンソフトと同じ様にパッチを当てて対処する必要があった。
そのため、インストールまでの道は決して「誰でも手間なしで簡単」というわけではないことは知っておいたほうがよい。
仮想マシンのソフトも無料
Windows 11 Pro インサイダープレビュー版をM1搭載Mac端末で動作させるために必要な仮想化ソフト「UTM」も無償で入手できる。
有償ソフトではParallels DesktopやVMwareなどがあり、それらを使用することでIntel版と変わらない感覚で手軽にインストールできると思うが、「UTM」で導入した限りトラブル対処の数や対処の手間は有償・無償どちらも同じような印象を受けた。
UTMはQEMUベースの仮想化ツール。
仮想化ということでブートキャンプのようにMac端末の再起動は不要、ウィンドウの1つとして扱えて、OSの切り替えもなくコピー&ペーストやフォルダ共有にも対応、ISOファイルを仮想DVDドライブで読み込むこともできた。
UTMのインストールについては需要があれば記事にするが、GitHubや公式サイトから無料でダウンロードする方法とApp Storeから1220円で購入して開発者支援する方法がある。
ただし、GitHub版のほうがマイナーアップデートの更新などが追いかけやすい。
インストール方法を参考にしたブログ記事と同じ設定にしないとエラーが発生するというケースを考えても無償版でバージョンを揃えた方が良いと思う。
このUTMは仮想化ツールなのでUbuntuやAndroid OSも動作させることが可能、様々なディストリビュージョンを追いかけたいというニーズも満たせそうだ。
秀丸やドラクエベンチは動いたか。
実際に下記スペックのMac miniへWindows 11 Proを動作させた感想をレポートしていきたい。
- Apple Silicon M1 (4コアを仮想化で使用)
- メモリ16GB(4GBを仮想化で使用)
- ディスク1TB
ブラウザを試す
はじめにEdgeブラウザでブラウジングしたところ、macOSで動作する他のブラウザと遜色なく動作した。
しかし、なぜかEdgeを終了させることができずタスクマネージャーから強制終了する必要があった。
次にChromeブラウザをインストール。
こちらも快速といえるほどサクサクとWebページを見て回ることができた。数年前に購入したメモリ16GBを積んだCore i7のノートパソコンだと1〜3秒ほどの待ち時間はあったが、それさえない。
本当にザクザクと表示していく。
macOSのブラウザキャッシュを参照しているのか疑ったが、そんなことはなかった。
次にYouTubeで動画を再生したところ、Mac miniから音声が流れ1.5倍速にしても快適に視聴することができた。音のズレや遅延もない。
YouTubeにまつわるソフトウェアはWindowsのほうが豊富なので、色々と楽しめそうだ。
YouTubeの動画視聴は音声さえ再生できないのではないかと思っていたので、ここが最も衝撃を受けたところかもしれない。
秀丸などWindowsソフトウェアは動くか
次にWindowsといえば即インストールしたくなる馴染みのソフトウェア「秀丸」をインストールした。
仮想端末のプロパティを見ると64bit版Windows 11 Proとなっていたが秀丸の案内を信じて32bit版をインストールしたところ問題なく動作した。
しかもサクサク。
まだ使い始めなのでMac向けキーボードがWindows用の配列にしていないこともあり戸惑うところもあったが、動作速度はWindows端末の実機そのものといったスピード感だった。
こうなるとWindowsの様々なソフトウェア資産を使いたくなってくる。
Macだと小さな作業にも有料アプリが必要になったりするので、仮想化Windowsを抱えておくのも悪くない。
自動化アプリもmacOSにはKeyboardMaestroという頼もしい存在があるものの、Windows時代に使っていた官公庁にも納入していると言われていた自動化ツール(名前を忘れた)は細かいところまで手が届くので、そちらも使えるかもしれない。
Windows OSを忘れないためにマウスコンピュターのMouse E10を購入しようかと検討した記事も書いたが、仮想化ツールで足りそうだ。
ドラクエベンチは動いたか。
久しぶりにドラゴンクエストベンチマークをダウンロードして測定を開始しようとしたが、しばらくフリーズした後にソフトウェアが落ちてしまいドラクエベンチを開始する画面に戻ってしまった。
さすがにWindows端末をエミュレートしているわけではないのでドライバ等が合わないのだろう。
これは仕方ないと思えた。
そういったハードウェアを求めるソフトウェアを使わない限り、今のところ仮想化ツールによくある不安定な挙動や残念な不具合はない。
省電力なのにGPUまで強力なMac miniを最大限に活かしたWindows端末として使えるなら、これ以上のことはない。
もう少し試用して問題がないようであればインストール記事を書き足したいと思う。
続き→iPadで仮想化Windows 11 Pro(無料)が楽しい件。
前回→定価14,800円のWindowsノートPC「mouse E10」は買いか、CPUの違い