SDカードスロットとCore i9-13900Hの優等生ミニPC「GEEKOM GT13 Pro」をレビュー、開封や日本語キーボード設定にベンチマークほか

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記事末尾にGEEKOM社よりタブクル向け割引クーポンを掲載しています

台湾ミニPCメーカーGEEKOM(ギーコム)より発売された「GEEKOM GT13 Pro」は筐体の制限があるミニPCのなかで上手いこと万能型に仕上げたスペックという点が興味深い。

具体的には次のような点で魅力がある。

  1. Intel Core i9-13900H+メモリ32GB+SSD 2TBを搭載
  2. フルサイズSDカードスロットを搭載
  3. 一回り小さい筐体を実現

基本スペックの高さとSDカードスロットを備えつつ、小さな筐体というバランスを併せ持つミニPCが意外と見当たらない。

たとえばSDカードスロットを搭載した時点でクリエイター向けとなりMacBookもそうだがハイエンドで高額かつ筐体も大きくなりがち。かといって小型化を優先するとスペックダウンは避けられず、SDカードスロットなんて当然のように廃止されてしまう。

下図の底面部分を見ていただきたい。

VESAマウンタより小さい筐体。これでIntel Core i9-13900H+メモリ32GB+SSD 2TBというスペックに加え、SDカードスロットを備えている。このバランスは珍しい。

そんな優等生なミニPC「GEEKOM GT13 Pro」の開封、ベンチマークをレビューしていく。

「GEEKOM GT13 Pro」レビュー|開封・ベンチマーク

製品パッケージは記事冒頭で見ていただいたとおりで質感は高く、抗体と文字は浮き出るようなプリントが施されていたほか、GEEKOMの文字もキラキラと光に反射するようになっている。

ここでは箱の底面を見てみたい。

技適マークがしっかり印字されていた。本体の底面にも印字されている。

その他スペック情報が並んでいた。

ここでCPUの「Intel Core i9-13900H」に触れさせていただく。

「Intel Core i9-13900H」とは、他社では「どのジャンル」になるのか

インテルの第13世代のCore i9を付けられ、コア数は14コア/20スレッドでターボブースト時の最大周波数は5.40GHzに達する。キャッシュも24MBまであって「さすがCore i9」といった印象。

TDPはベースで45W、ターボ時には115Wに至る。かなりパワフルなチップということがわかる。対応メモリは最大96GB。内蔵GPUはIntel Iris Xe Graphics eligibleで1.50GHz。

ここでGEEKOM社だけでなく他メーカーがどのようなPCに積んでいるのか見回ってみたところドスパラやマウスにROGブランドなどでは軒並みゲーミングノートパソコンへ搭載していた。もちろん専用GPUを搭載しての販売だ。

やはりゲーミングノートパソコンに詰むくらいのCPU処理性能ということなのだろう。

幸いなことに「GEEKOM GT13 Pro」には2つのUSB4.0がある。そう「eGPU」(外付けGPU)対応のUSBポートだ。

———ということは、「GEEKOM GT13 Pro」も各ショップで販売されている369.800円とか419,800円といったゲーミングノートパソコンと同じような性能のマシンに仕立て上げることができるということではないだろうか。

しかも「eGPU」なので他のPCにも接続可能。なんなら10万円や15万円の「eGPU」を追加購入しても「GEEKOM GT13 Pro」の方が安いという話になる。

普段から使うことはないと思うので日常では省電力なミニPC。遊ぶ時や動画編集時に本気を出すといった厨二病的なロマン溢れる使い方だって出来そうだ。

「GEEKOM GT13 Pro」の開封

ここから製品パッケージを開けていく。

次のような内容物が入っていた。

GEEKOMユーザーなら馴染みある付属品となる。

  • 3P電源コードと小さな電源アダプタ(120W)
  • VESAマウンタとネジ
  • HDMI to HDMI ケーブル
  • 説明書

いつもながら小さい電源アダプタ。こちらは120W出力となっていた。

下図はVESAマウンタとHDMIケーブル。

VESAマウンタは規格サイズまでの小さなサイズで作られていることがわかる。これよりも小さな筐体というのは凄まじいなと思う。

取扱説明書はイラストが中心で必要最低限の文字にすることでコンパクトにまとめられていた。

日本語もあるが情報や名称を確認する程度なので問題ないと思う。

メモリやSSDの抜き差しに関するぺ時はイラストでわかりやすく記されている。

続いて筐体をチェック。

上から順に正面|背面|側面となっている。

正面と背面は以前レビューしたGEEKOM AX8 Proと同じインターフェイスおよび配置となっていた。大きく異なるのは側面にフルサイズSDカードがあること。

一眼レフで高画質な写真を取り込むときなどに活躍するだろう。

「GEEKOM GT13 Pro」のセットアップと日本語キーボードの設定

GEEKOM製品は共通して電源を入れると下図のWindows 11 Proセットアップ画面が表示されていた。今回も日本や日本語を選んで先を進んでいく。

もしMicrosoftアカウントでサインインしたくない場合はShift+F10キーを押してコマンドプロンプトを起動。そこで「oobe\BypassNRO.cmd」と入力してEnterキーを押す。それから再起動を行い、インターネットへ接続しないという選択をするとWindowsローカルアカウントを入力できるようになる。

Cドライブのユーザーフォルダを日本語ではなくアルファベットにしたいので私はあえてローカルアカウントで作成している。他に手段があるのかもしれないが、ネットに繋がらずに工場出荷時のストレージなどをレビューできることもあって、この方法でセットアップしている。

Windowsライセンスチェック。

さすがに問題なく認証済み。昔のノーブランドで販売されていたミニPCは怪しいライセンスもあったがGEEKOM製品ともなれば問題はない。

プリインストールアプリを見てみるとGEEKOM関係のアプリは全く存在しない。真っさらなWindowsをクリーンインストールした状態となっている。どちらかというとOSを有料で販売しているMicrosoftのニュースアプリやXBox、OneDriveといった余計なアプリが多い。

ネット未接続でWindows Updateも行っていない状態のディスク状態。

回復パーティションもあり、復元も問題なく行えそうだ。

ベンチマークほか

ここからはPC性能を見ていきたい。

はじめに昔懐かしいWinSATから。

やはりグラフィックスが8点台となってしまったが他は高いスコアを叩き出している。

続いてドラクエベンチ。

さすがにハイエンドで大きな筐体のミニPC「GT1 Mega」のように”すごく快適”(当該レビュー記事へ)とはいかなかった。事務用途+簡単な動画編集、とくに写真編集をするようなユーザーと相性が良いと思う。

ちなみに今回の「GEEKOM GT13 Pro」でもドラクエのキャラクター描写が遅れるといった印象はなかった。それゆえの”快適”という評価なのだろう。

最後にディスク読み書き速度。

こちらは上位モデルのGT1 Megaと変わらない読み書き速度を叩き出した。

(おまけ)GEEKOM製ミニPCで日本語キーボードを使う設定

GEEKOMのミニPCで日本語入力ができないという問い合わせがあった。

せっかくなので対処方法を記録しておきたい。

まず「前提」としてロジクールなどの外部キーボードを接続していて「@」などが入力できないという状況であるとしよう。その時は次のように変更することで改善する。

はじめに設定メニューを開き、システム→時刻と言語→言語と地域→オプションのなかから「ハードウェアキーボードレイアウトの変更」を選ぶと下図のようなダイアログボックスが表示される。

上図の画面で「106/109キー」を選んで「今すぐ再起動する」を選択することでGEEKOMミニPCが再起動する。無事にWindowsが起動したら日本語キーボードが正常に動作するはず。

もし正常に動作しない場合はAmazonでノーブランドのBluetoothキーボードなどをつかっている場合が考えられる。その際はキーボード側の説明書を読むなどして個別対応するしかないと思う。

GEEKOM GT13 Proの価格と限定クーポン

GEEKOM GT13 Proは定価132,000円。

今回はアマゾン直営店とGEEKOM直販サイトの2つで使えるタブクル向け割引クーポンが発行された。試しにアマゾンで適用したところ7920円の割引に。

この価格なら本当に別途eGPUを用意してゲーミングマシンに仕立て上げるユーザーが出てきそうだ。そうなるとポート数が多いミニPCは新たな価値を生み出すかもしれない。

クーポン期限はいずれも11月15日から12月29日まで(早期終了あり)

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