RICOH GR3x 購入レビュー、iPad miniは母艦となるか
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もう戻れないなと思った。
GR3xの化粧箱が小さいだけで胸が高まって、本体の小ささに驚いては昔のコンデジを思い出して不安になって、勢いにまかせて撮影しながら周辺光量補正のオフなど好みの設定を行いカメラ内RAW現像をした時にCanon EOS Kiss X9へ戻れないと思った。
この記事では前回の注文記事で描いた理想像に対して実際に使って感じた第一印象を記録したい。
(2022/03/19追記、記事末尾にまとめを追加しました。)
GR3x、最新コンデジの破壊力。
はじめに前回の記事で期待していた項目と実際の結果を箇条書きで記したい。
- コンパクトさ、重量:★★★★★(満点)
- EOS Kiss X9+F1.4単焦点とのボケ感:★★★★★(期待通りのボケ感)
- RAW撮影:★★★★★(撮影スピードOK、カメラ内RAW現像は楽しい)
- マクロ撮影:★★★☆☆(数値より寄れない印象)
- 起動スピード:★★★★★(満点)
- EOS Kiss X9+F1.4より広角に:★★★★★(イメージ通り、程よい距離感)
- USB-C充電:★★★★☆(キャップを外すのに手間がかかる)
コンパクトで軽いことから持ちにくいだろうと覚悟していたが、他社では必要だったシールで貼り付けるグリップ製品は不要と思えるほど掴める形状だった。
片手だけで電源ONから物理キー操作と撮影まで完結できる。
片手操作、APS-Cカメラで。
星3つとなったマクロ撮影は見た目が1型カメラに近く彼らのように無意識で寄ってしまうという慣れの問題で第一印象の評価。EOS Kiss X9と比べれば星5つ評価となる。
USB-C充電はMac miniと接続したところ、すぐに緑色のランプが点灯して充電が開始された。
Mac mini接続中にファイルを取り込めるか試したがFinderや写真アプリを開いてもデバイス名は表示されなかった。その状態で電源ボタンを押すなど幾つかの条件を試したが動作は変わらなかった。
それ以外の細かい箇所としては物理キー全般の操作感が良く、システム設定画面の描写・反応も速いことが強く印象に残っている。
EOS Kissも軽快に動作していたが、GR3xのキビキビ動作する様を見ているとメーカーの違いや時代の流れを感じた。
左利きというか矯正されて両利きみたいな状態なので参考にならないかもしれないが、左利き寄りの管理人でも右手だけで操作は快適に行えた。
iPad miniとの連携について
GR3xがUSB-C搭載コンデジという時点で真っ先にiPad mini 6のミニマム環境構築を描いた。
ここからは少しiPad miniとの連携について書いていく。
はじめにiPad miniから直接USB-Cを接続するとGR3xの電源が入りモニターに撮影した最新画像が表示された。
その状態でGR3xの電源ボタンを押すと充電だけが行われ、押さずにiPadからケーブルを抜くとGR3xは単体で電源が入った状態で待機していた。
次に2つを繋ぎ直してFinderアプリを開いたところ、デバイスの項目に「RICOH GR IIIx」と表示された。
RICOH GR IIIxを選ぶと撮影した写真が一覧表示されデータを読み込むことができた。
RAW+JPEGデータなのでファイル量も多いはずだが、USB-Cはサクッと転送完了。iPad miniに接続したUSBハブのmicroSDカードリーダーより高速だった。
EOS Kiss X9 + F1.4レンズから乗換られるか。
初日の第一印象としては大満足、調べた通りの結果を見せてくれた。
記事投稿時点では乗り換えられると思っている。しばらくは併用してGR3xが知らない顔を見せても受け入れられるか確かめていきたい。
何といっても不安になるほど小さな筐体は魅力的、意味もなく触れてしまう。
ここで記事冒頭のiPhone SEと並べた写真と次の写真を見比べてほしい。
GR3xを今回の評価にできたのもEOS Kiss X9で様々なレンズを試した経験があってこそ、最終的に単焦点1つで十分という結論に辿り着けたのも含めて感謝しかない。
写真の違い。
開封直後のファーストレビュー、最後に2つのカメラで撮影した同じ風景を見ていきたい。
カメラマンではないので作例というレベルのものではなく「似せて撮影した程度」の結果として見てほしい。
1枚目がEOS Kiss X9+SIGMA 30m F1.4レンズ、2枚目がGR3x。
EOS X9はJPGで完成形となっているが、GR3xはRAWで自由に変化を変えられるため色味ではなくボケ感を見ていただけたらと思う。また、EOS X9は三脚撮影でGR3xは片手で撮影した。
EOS X9はF1.4レンズによって強くボケており、GR3xはF2.8ということもあり弱めになっている。
この時、GP3xは距離を取らずにサクッと撮影、EOS X9は後ろに下がって撮影しており「最強のスナップシューター」という言葉を思い出した。
個人的には「周辺光量補正:OFF」にすると周囲に影が現れてフィルムカメラのようになるのが堪らない。他にもカメラ内RAW現像で「モノトーン」と「ポジフィルム調」の表現は素晴らしいと思った。
(以下、2022/03/19追記)
iPad mini 6はGR3xの母艦となったか。
最後にまとめると次のことから母艦として使えると判断した。
- iPad mini 6 とUSB-C接続で充電可能
- iPad mini 6 とUSB-C接続でデータ転送が可能(SDカード抜き差し不要)
- iPad mini 6 のアプリでもRAW現像可能(カメラ内RAW現像も可能)
Canon EOS Kiss X9ではApple製品が全てSDカードスロットを備えていないことからUSBハブなどが必要で手間がかかっていた。それがGR3xではUSB-Cケーブル接続だけで充電とデータ転送を行えるためSDカードを取り出す事さえ不要となった。
これによりカメラの底面にあるSDカードやバッテリーパックを取り出す回数が減るため、蓋の消耗も抑えられるだろう。
iPad mini 6は一時的な外付けディスクとしても使えて、そのままMac miniへAirDropでデータ転送が可能、モバイルバッテリーにもなるためGR3xの母艦として活躍してくれそうだ。
前回の話
RICOH GR IIIxを注文、スマホカメラとの使い分けが決まった話。
今回レビューしたGP3xはヨドバシ(販売ページへ、作例へ)で購入した。Amazon(販売ページへ)でも作例付きレビューが投稿されているので検討材料になるだろう。