ROG Allyキラーとして7型「OneXFly」投入へ、スペック比較・先行価格ほか

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One-Netbook社が自らROG Ally対抗機として掲げた7インチ「OneXFly」について同社よりメールが届いた。

「OneXFly」は8月上旬よりクラウドファンディンをスタート予定という。

そのメールには2023年6月29日に東京で行われた新製品発表会で披露された「OneXFly」の魅力を伝える内容が記されていた。

やはり目を引くのは「ROG Ally」をライバルとして掲げている文言の多さ。

それはつまり、ROG Allyを取り巻くメモリ不足の声や、排熱口に設けられたことでSDカードが壊れやすいという不具合、Windowsクリーンインストールしようとすると失敗する(もしくは遅くなる)といった問題をクリアした端末をリリースする準備があるということかもしれない。

この記事では、One-Netbook社より届いたスペックシートや特徴を記録していく。

「OneXFly」の強みとは、スペック

下記スペック情報はOne-Netbook社が発行した7月21日時点のプレスリリースから抜粋、今度スペックが変化する可能性あり。

OneXFlyのスペック

ディスプレイ

OneXFlyの画面サイズは7インチでウルトラナローベゼルとしてベゼル幅の狭さを強調、解像度1920×1080、SRGB100%、リフレッシュレート120Hz。

ROG Allyとの違い
画面サイズと解像度、色域はROG Allyと同じ仕様となっており、唯一の違いは「ウルトラナローベゼル」というベゼル幅の狭さとなっている。

処理性能

プロセッサはAMD Ryzen 7 7840Uのオクタコア(16スレッド)で動作クロックは3.3GHz(ターボ時5.1GHz)、統合GPUはAMD Radeon 780M(2700Mz/12CU)。

メモリは16GB/32GB/64GBを用意。

ストレージはM.2 PCIe 4.0 NVMeで読み込み7109MB/s、書き込み6316MB/sを謳う。

ROG Allyとの違い
ROG AllyはプロセッサをAMD協業のカスタム仕様としているが、実際はベース3.3GHz(ターボ5.1GHz)の4nmで統合GPUも780Mと全く同じ処理性能となっている。

ただカスタム仕様のためか、ROG AllyにWindowsをクリーンインストールしようとすると劇的に遅くなるといった報告もあり、今後のアップデートや長期サポートを考えた時にカスタム仕様プロセッサの弊害が増えていきそうだ。

ちなみに同プロセッサ(Ryzen 7 7840U)は同じくクラウドファンディング展開中のGPD WIN 4 (2023)の上位構成(詳しくは先日の記事へ)と同じ仕様、古くからUMPCに取り組む2社の競争もアツい。

次に「ROG Ally」へ寄せられる不満として見受けられるメモリ16GBに対する回答なのか、32GBと64GBまで用意しているのも後発ならでは。

ストレージは同じNVMe規格ながら読み書き速度を公表することでROG Allyのカスタム仕様より高速動作できることを強調していた。

実際ノートパソコンなどに積まれているSSDでも読み込みは高速なのに書き込みが遅いので市販SSDを換装したという例は多い、この読み書き速度を公表してくれているのはユーザーファーストといった印象。

インターフェイスと電源

端子はUSB-C4.0x2、USB-A3.2×1、3.5mmイヤホンジャック、microSDカードスロット、スピーカー(Harman indfx Dual Speakers)、カスタムボタンは2つ。

バッテリーは48Wh、充電は最大65W(同梱のGaN充電器を使用時)。

本体サイズは263.6×98.25×22.6mm、重量580g。

ROG Allyとの違い
インターフェイスは大きな違いがある。
ROG AllyはUSB-C3.2×1しかないのに対して豊富な端子を用意、UMPCを長く手がけるOne-Netbook社なのでASUSのようにmicroSDカードスロットに熱風が当たるような仕様にしていないはず。

そういった意味でmicroSDカードは正常に動作しそうだ。

バッテリーはわずかに8Wh多く、同じ65W充電+GaN充電器を同梱というサービスを付け加えている。

ここで「なんだ充電器をつけた程度か」と思うかもしれない。

しかし、ハイエンドUMPCにおいて充電器選びを間違えると文鎮化まっしぐら、想像以上にシビアなので専用のGaN充電器を用意してくれているのは多くのユーザーが思っている以上に大きな意味を持つ。

間違ってもAmazon等で展開する有名メーカーの小さな65W充電器が使えた!というレビューを鵜呑みにして充電したりするのは避けた方が良い、と思う。

もちろん問題ない場合もあるけれども。

ーーーーただ、30万円近くのハイエンドUMPCと10万円を超えるゲーミングスマートフォンを市販の急速充電器でも大丈夫だと思って3台ほど文鎮化させてきた私の体験談なので「あれ?起動しなくなったーーーはははっ!」とならないよう、充電器を軽視しないよう、書かせていただく。

筐体についてはROG Allyが608g/39mmであることを挙げつつ、OneXFlyが軽く薄いだけでなく人間工学を採用して携帯性を高めたことを強調していた。

その他・内蔵ソフト

OneXFly内蔵ソフト『OneXConsole』ではfps 固定、TDP 消費電力、CPU/GPU 周波数、ファンの回転速度、RGB 照明効果、解像度、輝度、音量など、様々な設定を調整できるという。

特にFPS固定機能によりゲーム実行中の環境に応じて消費電力を自動調整が可能となり、スムーズな描写とバッテリー駆動時間の延長を実現したと続ける。

このカスタマイズを手間に感じるユーザーも多いが、SwitchやStaem Deckのようなゲーム仕様デバイスではなく「Windows搭載ポータブルゲーミング端末」を選んだ時点でゲームへの最適化、セルフ調整が必要になるのは覚悟した方がよい。

価格・特典について

「ROG Allyの手強い相手になるかもしれない」、ーーーーそんな切り出しからOne-Netbook社のプレスリリースが始まっていた。

クラウドファンディングでは7840U+RAM16GB+512GB構成の支援者に対して早期割引で739ドルにて購入可能、特別企画に参加(公式サイトの参加ページへ)すると9.9ドル支払いで福袋も提供するという。

この福袋には29.9ドル相当の専用保護ケース、9.9ドル相当の専用強化ガラスフィルム、128GB TFカード(15ドル相当)が含まれているとのこと。

最終的に「OneXFly」はROG Allyと同じ価格帯になる見込みと伝えている。

ポータブルゲーミング端末とハイエンドUMPCは、いわばスポーツカーの性能を軽自動車のボディに詰め込んだような狂気のデバイス。

少しでも充電や排熱に問題があればタイヤは爆ぜ、ハンドルは操作不能にーーーー壊れない方がおかしいくらいの世界に存在すると思った方が良い、と思う。

どのメーカーが上手くバランスを取れるのか、先達の足跡からユーザーが見極めるしか方法はなさそうだ。

リンク:INDIEGOGO

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