iOS17から始めるiPadのPC化(準備編)
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iPadは明確にMac製品と区別されている。
どちらも互いを補う関係で、似た作業はできても実務をはじめると性質のことなる世界にいることを思い知る。そもそも私の前には2014年頃から始めたiPadをPC化を達成できなかったという現実が横たわっている。
しかし、iOS17やApple Siliconの採用などApple社がラップトップ風の使い方を提案しているのもまた事実。
ただ残念なことに、それは教育分野で圧倒的なシェアを誇るGoogle ChromeBookへの対抗措置。つまりMackBookを目指しているわけではない、学生が使う範囲の簡易ラップトップという位置付けだろう。
それならば、その範囲なら文章を書くライター業務にとって、iPadは最適解となりえないか。
この記事ではiPadをMacBook代わりに使えるようカスタマイズしていく方向性を示し、これから始まるPC化の連載記事へ向けた道標としたい。
iOS17から始めるiPadのPC化
安易にPC化といってもハードウェア面とソフトウェア面で越えなければならない壁がある。
まず、文章入力する以上は物理キーボードがかかせない。タッチ操作では遠回りになる細かなポインタ合わせにはマウスも要る。長時間の入力作業にはディスプレイの高さも必要だ。
そういったことを踏まえ、iPadに求めるハードウェア面は次のように考えた。
ハードウェアから考えるiPadのPC化
- [入力] MagicKeyboard(Mac向けキーボード)
- [入力] Magic TrackPad(Mac向けマウス)
- [画面]iPadを目の高さまで持ち上げるアイテム
iPadには専用のキーボードケースが用意されている。しかし、下を向いて長時間作業するのは無理。耐えられない。
その点で上記(1)と(2)についてはApple純正かつワイヤレス接続。Commandキーなどの配置や捉え方も変わらないため、MacBookからの移行で違和感を最小限に抑えられるはずだ。
この記事、実はiPad mini6+Magic Keyboardで書いている。すぐにMacと異なる点は見つかった。
例えば、漢字の候補ダイアログに意味を示す辞書で表示されないこと。ライブ変換やアルファベットの一文字目が大文字になるといった違いもある。その一部は設定アプリから修正できたが漢字候補の横に物書堂の辞書アプリから意味を表示といったことは期待できないだろう。
それよりも頭を悩ませるのは(3)の画面を持ち上げるアイテム。
MacBookで愛用中のMajextandの Mバージョンが真っ先に思い浮かぶが、圧倒的に高さが足りない。そうなるとMagSafe+三脚となりそうだ。
ちょうど2年前、iPad mini+MagSafeによるワイヤレス充電をした際は色々と問い合わせをいただくほど反響があった。
上記の方法はUSB-Cポートを塞いでしまうという弱点があり、端子付近のケーブルに余裕を持たせて着脱可能にすると今度は保護ケースと干渉、ケーブルも傷みやすいように見えた。また、急速充電の際にはMagSafeシステムが障害となってしまう。
そのため、今回はMagSafeリングだけを使用。そこへMagSafe対応の三脚を用意するつもりだ。あとはMajextandのような見た目や薄さ・軽さを重視するか、iPhoneでも使える自撮り棒タイプにするかで大きく姿を変える。この詳細については次回あたり記事にしたい。
ソフトウェアから考えるiPadのPC化。
ここからはオペレーションシステムの差を埋める手段、それと道具となるアプリの2つがテーマとなる。
1つめのOSについてはmacOSやWindowsのようなウィンドウ管理システムがないこと、メジャーな自動化アプリが存在しないことがあった。
2つめのツールアプリは主にブラウザで動作するウェブアプリを使用する。GoodNotesやLumaFusionなど数年前に記事で取り上げた主要アプリもある。ただサブスク化やアップデートによる操作変更などのリスクを下げるためアプリに頼りすぎるのは避けたい。
下図は2018年5月にGoodNotes+PDFファイルを使った手帳化に挑んだレビュー記事の内容だが、あれから2024年3月時点でバージョン6へと変わり別途課金が必要になっている。
そんなGoodNotesだが現在も生涯学習(下図)で活躍している。
いや、GoodNotesがあるからこそ今回のPC化を再チャレンジしたといっても過言ではない。
以上のことからブログ執筆はブラウザで行ない、iPad向けに最適化されたメジャーアプリで各作業へ切り込んでいくつもりだ。
そして残されたウィンドウ管理、マルチタスク問題。
これについてはApple純正アプリ「ショートカット」で対応していく。Macで愛用中の自動化アプリ「Keyboard Maestro」が使えない以上、これまで作成してきたマクロは置いていくことになる。
モバイルOS向けに作られたアプリ「ショートカット」は目的別に個々で作成。その自由度は高く、これに慣れることがPC化への近道となるだろう。
◇◆◇
なんとかiPad mini6+MagicKeyboardだけで本記事を書き上げることができた。
実際に使ってみるとキーワード検索のためにブラウザをChromeへ切り替えて新規タブを追加しようと「Command+ Tキー」を押すとSafariのタブしか開かないなどMacBookで当たり前だった「アプリを切り替えたら、それ以降のコマンドは別アプリへ送信」ということもできない。
そんな細かな違いが何ヶ所もあった。
しかし、ふと私が最初に使っていたMiracleLinuxやCentOS、FreeBSDからソフトウェア会社に入って与えられたWindows端末に触れた時も同じような感じだったことを思い出した。
今は先へ進めるだけ足を上げていくことにする。
当面の課題はディスプレイの高さを何で確保するか、ショートカットアプリでどこまで行えるかだろう。
次回よりiPadのPC化、実行編へと入っていく。
次回→iPad miniのMac化、3Dプリンターで「Magic TrackpadとMagic Keyboard」を1つに