MacBookの簡易UPSに、本格的な80Wパススルー充電できる最大140W出力な25,000mAhモバ充「INIU P64-E1」導入レビュー
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先日のINIU底値クーポンシリーズで反響があったとして、新たにモバイルバッテリー「INIU P64-E1」を試す機会をいただいた。
「INIU P64-E1」の魅力は大容量と高出力、そして80Wの急速充電だ。
USB充電器の小型化に大きく貢献したGaNのように、INIUが採用するTiny Cellは大容量なのにコンパクトな筐体を実現。それを遺憾なく発揮した最新モデルが「INIU P64-E1」で容量25,000mAhとシリーズ最大となっている。
この記事では以前レビューしたINIU製モバイルバッテリーと比べながらレビューしていく。
「INIU P64-E1」導入レビュー
はじめにモバイルバッテリーとしての特徴を箇条書きで見ていきたい。
- 電池容量:25000mAh
- 最大出力:140W
- 最大入力:80W(本体充電は1.8時間)
- 端子:3つ(USB-C x 2 + USB-A x 1)
- 画面表示:出力電力、バッテリー残量、充電時間
- 本体サイズ:15.9×8.2×2.6cm
- 重量:495g
- 付属品:240W対応USB-C to USB-Cケーブル(60cm)、トラベルポーチ
- 保証期間:3年間 INIU ケア
さっそく製品パッケージをチェック。
以前のレビューでも書いたが最近よく見かける無地ダンボールではない。あれはエコに見えるが開封後に処分しか選択肢がないケースが多く、ゴミが増えて困っていた。
その点で上図のような専用パッケージは助かる。たとえば長く使わない時は保存箱として使えるし、新たな持ち主の下へ旅立つ時も相手に気分良く受け取ってもらえるのだ。
パッケージの中は上図のような状態。
ボールペンを置いてみるとバッテリー本体の大きさがわかりやすい。さすがに16インチMacBook Proに対応する140W出力+80W入力という高い性能と大容量25,000mAhを併せ持つモバイルバッテリー。
付属品はトラベルポーチとUSB-C to USB-Cケーブル。それとユーザーマニュアルが入っていた。
小さな取説はイラスト+各言語ワンフレーズといった感じでコンパクトにまとめられていた。当然ながら日本語も用意されている。
さっそくモバイルバッテリー本体を取り出していく。
上の写真は左から「P64-E1」「P62-E1」となっている。
右側にある「P62-E1」は小さい筐体ながら20,000mAhと大容量、最大65W出力が可能となっていてMacBookも充電できる。詳細は前回のレビュー記事に譲るが、使い勝手の良い優秀なモバイルバッテリーだ。
今回の「P64-E1」は25000mAhで最大140W出力、充電も最大80W入力と何から何まで数値がブッ飛んでいる。
最近は大容量で低価格のモバイルバッテリーが増えている。しかし、大抵は充電速度が18W前後と遅く、フル充電に6時間や8時間が必要だったり、最大出力が24Wくらいだったりする。それに対して「P64-E1」はフル充電まで1.8時間という。
単体で16インチMacBook ProとiPhoneを同時に高速充電できるのだから、Apple製の外付けバッテリーを購入したような感覚ともいえる。他のUSB-C機器でも使えるのもポイント。
本体の厚みは大容量の「P64-E1」が少し薄くなっていた。
「P64-E1」による各デバイスの充電回数は次のようになっていた。
- iPhone 16 : 4.7回
- iPad Pro 11″ : 2.0回
- MacBook Air : 1.3回
- Steam Deck:1.6回
次に、最近の高出力なUSB充電器と変わらない最大140W出力という強みがある。
充電例としては16インチMacBook Proを30分間で60%まで充電し、iPhone15であれば30分間で71%まで充電可能とのこと。
2機種の充電端子は配置的な違いはなく、印字されている通り入出力の最大値が変わっている。
下図は単ポートでの最大出力を示している。
サブUSB-Cでも45W充電できるのが強い。2ポート出力時ではUSB-C1が最大100Wとなり、USB-C2は変わらず最大45Wのままとなる。3ポート出力時ではUSB-C2とUSB-Aの2つが最大45Wとなり、USB-C1は最大100Wを維持。
各ポートの入出力については本体の裏面に詳しく印字されている。
出力ポートの組み合わせ例まで言及されているので手持ちの機種に応じた配線をイメージしておくとよさそうだ。
電池状況と入出力の内容はディスプレイに数値で表示されるという。
機内持ち込み可能ということで飛行機をはじめ、新幹線など充電できる長期間の移動で高出力かつ高速充電が行えるという点で荷物が減り、結果として身軽になるかもしれない。
実際に「P64-E1」を使った感想(パススルー充電ほか)。
手持ちの13.3インチMacBook Air(M1)とiPhone 15の同時充電を試したところ「無音」だった。ファンレスということもあるが高出力デバイス特有の妙な音が鳴ることもなく使用できた。
MacBook Airは1.3回充電でいるということなので「P64-E1」を1つ持っていけばスマートフォンやゲーム機を含めて長時間の移動に耐えられるだろう。途中で電源確保できるカフェや駅のシェアオフィスを利用すれば1.8時間の滞在でフル充電できる。やはり80Wの本体充電が強力だ。
いくつかの高出力なUSB充電器を試してみたが「無音」だった。
USB充電器やモバイルバッテリーでは稀に高い金属音が聞こえてきたりファン搭載モデルだと回転音が気になるが「無音」である。個人的にUSB機器で音が鳴ると不安になってしまうため重要なポイントだった。
ここまで高出力や大容量ながらポータブル電源のような大きなACアダプターが不要、かつファンレスというのは助かる。
◇パススルーは可能か。
モバイルバッテリーやUSB充電器、ポータブル電源で重要なポイントとして「パススルー充電」が挙げられる。
過去記事「Ankerへ質問するとパススルー充電できるのは2製品と判明。」で触れたように有名ブランドでも意外とパススルー非対応ということが多い。2024年くらいまではメーカー側が誤ったパススルーの認識でいることも多かった。先ほどの過去記事でANKER社員が対応したようにパススルーを謳っていても「バッテリー経由」までカウントしてしまうことがある。
それでは今回レビューしている「INIU P64-E1」を試してみよう。
はじめにMacBookを接続すると充電器のディスプレイに”Hours”という残り時間が表示された。ディスプレイの内容は左から出力電力/バッテリー残量/充電時間となっている。
上の写真はパススルーをしていない状態。
ここからポート「C1」に100W出力のUSB-Cケーブルを繋げて「INIU P64-E1」へ80W入力を開始すると次のような表示に切り替わった。
撮影のタイミング的に”100%”という表記が”10 %”となってしまっているが、重要な箇所は右端にある残り時間「0.0」という表示。
上図の状態でC1(充電ケーブル)を抜くと再び残り時間が13.2Hと表示された。これがバッテリー経由だとC1を繋げても残り時間が表示されるためパススルー充電の有無が視覚的にわかりやすい。
この「バッテリーを経由しない本格的なパススルー充電」を搭載しているのは強い。INIU製品画像で言及されていないのが残念だ。
私はMacBookの簡易UPSとして使うことにした。
その際はC1が充電用に使われているので、C2がMacBook Airと接続する形になる。実際に接続するとディスプレイには28.6W出力、残り時間0.0と表示されていた。問題なくパススルー充電が行えているようだ。
ここからは実験。
「C1=100W充電」かつ「C2=MacBookへ28.5W出力」という状態で余ったUSB-AポートへUSB-A to USB-CケーブルでiPhone 15を接続した。すると充電開始の音が鳴り、ディスプレイは28.7W出力となった。
MacBook Airは「充電停止中」とはなっていない。大丈夫だ。
iPhoneは低速ながら充電が継続されており、そのままC1(100W充電ケーブル)を抜いてみたところ次のような表示に切り替わった。
- P64-E1:出力が28.7Wから20.1W出力へダウン
- MacBook Air:「充電停止中」に変化
- iPhone 15:充電継続
パススルー充電(100W入力)を解除したら公式のC2+A=最大24Wにまで制限されてしまった。おそらくバッテリー経由だから本来の出力値に制限されるのだろう。つまりパススルー時はバッテリーを経由していないので24W制限から逃れられていることに。これは嬉しい結果となった。
これから簡易UPSとして「P64-E1」経由でUSB-Cケーブルを使うようにすれば、常に25,000mAhバッテリーが非常電源として使える状態となる。副産物としてC2+Aポートでは最大28.7W出力に制限されるので勝手に「低速いたわり充電」となるのも良い。
常に繋いだままでも電池を消費しない「本格パススルー」は有難い。
これが日常での使い方になりそうだ。外出するときはフル充電の「P64-E1」を持ち出せる。モバイルバッテリーは使いたい時に電池残量が不足していることが多いので、それも解消できそうだ。
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