Googleが遂にTensorチップをTSMC移行へ、Qualcommの事例を振り返る
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Google Nexus Pixel, リーク
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Googleは、Pixelスマートフォンの将来を左右する重要な転換点に差し掛かっている。これまでSamsungが製造してきたTensorチップから、TSMCへの切り替えを決定し、今後5年間にわたりTSMC製のTensorチップを採用する計画だという。これにより、Pixel 10からPixel 14までのモデルで、性能や電力効率、熱管理の大幅な改善が期待されている。
Google、Tensorチップ製造をTSMCに移行:Pixelシリーズの未来を賭けた大きな決断
Googleは、これまでSamsungが製造してきたTensorチップの製造をTSMCに移行することで、Pixelスマートフォンの性能向上を図る。TSMCとの提携は今後5年間続く予定であり、Pixel 10からPixel 14までのモデルにTSMC製のTensorチップが搭載される見込みだ。
TSMCへの移行がもたらす可能性
TSMCへの製造移行により、Tensorチップの性能や電力効率、熱管理の改善が期待されている。これまでのSamsung製チップでは、これらの点で競合他社に劣っていたが、TSMCの先進的な製造技術により、改善が見込まれる。
過去のTensorチップの課題
Tensor G1からG4までのチップは、性能の低さ、バッテリー持続時間の短さ、熱管理の不十分さなど、多くの課題を抱えていた。特に初期のG1とG2では、パフォーマンスの不安定さや発熱問題が顕著だった。
TSMC製造による改善の期待
過去にはQualcommが同様のことを実施している。同社はSamsungからTSMCに製造を移行した際、同じ設計のチップ「Snapdragon 8 Gen 1」でも性能が10%向上、電力効率が30%改善したと報告していた。これにより、GoogleのTensorチップも同様の改善が期待されている。
現行モデルとの比較:Tensor G4とG5の違い
Tensor G4はSamsung製であり、性能や効率の面で限界があった。一方、TSMC製のTensor G5は、3nmプロセスで製造され、性能や電力効率、熱管理の大幅な改善が期待されている。
技術的な進化と仕様の差異
Tensor G5は、TSMCの先進的な3nmプロセスで製造される予定であり、これにより、チップの性能向上や電力効率の改善、発熱の抑制が期待される。これにより、Pixelスマートフォンの競争力が大幅に向上する可能性がある。
編集後記
Google AI Studioなどで最新Geminiを試した限り、画像生成と動画生成を含めて数日ごとに猛烈なアップデートを続けている印象を受けた。
Pixel端末内でGemini 2.5 Pro Preview 05-06クラスの会話レベルを実現できるようになればスマートフォンは本当の意味でイマジナリーフレンド以上の存在となるだろう。
その一方でAIの危険性も伝えられている。先日発表されたVeo3の動画生成能力はすさまじく、音声付きで架空のモーターショーや事故などを生成できている。8秒といった制限やコマ送りでみれば粗を見つけられる段階ではあるがスマートフォン1つで簡単に動画が生成できる時代が近付いてきた。
サーバーサイドの生成能力が上がれば、あとは個別デバイス側の問題となる。これまでTensorチップといえば周回遅れの性能ながら、Pixel端末が安くなっている理由として許容されていた。しかし、最近のPixelスマートフォンは高額で、ただ単にコスト削減を目指した拝金主義の選択でしか見えなくなっている。そういう意味ではQualcommの後追いとはいえTSMCに鞍替え、性能を向上して最新AI技術を操作するデバイスとして進化するのは良い選択と言えそうだ。おそらくブラックボックス部分はサーバーサイド処理になるだろう。それでも端末側での映像処理を大部分まで行えるなら使い勝手は飛躍的に変わるはず。Geminiの進化によりPixel端末はAIの入り口としてさらなる注目を集めそうだ。
Source : Android Authority