SDカードの寿命と延命方法。容量512GBで8630円というmicroSDカードの価値
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前回はノートパソコンの使用状況から内蔵SSDの余命(前回の記事へ)を知り、当初予定していたHDDから長く付き合えるSSDに揺らいだ。しかし、どうせなら一気にストレージを物理的に小さくしたいと思ってしまった。
今回は容量512GBで価格8630円というmicroSDカードの価値を知るべく、SDカードの平均寿命、使用しているSDカードの健康状態をチェックするソフト、そして延命方法を記録する。
SDカードの寿命を知り延命する方法
SDカードには大きく分けて3種類のチップがあり、それぞれ書き換え可能な回数が大まかに決められていた。
一般販売されていない業務用とされるSingle Level Cell(SLC)は10万回、ドライブレコーダー向けなどとして販売されるMulti Level Cell(MLC)は1万回、異様に安いSDカードに使われているTriple Level Cell(TLC)は1000回まで書き換えできる。この1000回はDVD-RWやBD-REの書き換え上限と同等という。
この事からMLCタイプのSDカード寿命は2~3年とも言われている。
ちなみに、MLCかTLCかを見分ける方法について明確な答えは見つからなかった。一般的にドライブレコーダーや動画撮影の対応を謳う製品であればMLCのようだ。何度も見比べていればスピードクラスなど複数の規格から判断できるようになるかもしれない。
SDカードの健康状態をチェックする方法
次に使用しているSDカードの寿命や健康状態を知るツールを探した。
アイ・オー・データ機器の「診断ミレル」は寿命到達度をパーセンテージで表示、シンプルで見やすいが詳細が表示されない。
TDK製「TDK SMART(SSD Life Monitor)」は書き換え寿命を迎えたブロックの割合など細かく表示するが業者向けといった印象。
有名なディスク速度チェックソフト「CrystalDiskMark」は健康状態というより書込みと読込みのスピードを表示。この数値から正常なのか判断することができる。
さらに海外製の無料ツール「Check Flash」なるソフトを見つけた。
この「Check Flash」は任意のフォルダに展開して使い、不要になったら簡単に削除できる軽量なソフトだ。USBメモリやSDカードの状況をドライブマップで視覚的に表示してくれる。しかし、「寿命は何年だよ!」という情報は表示されない。
さらに同アプリを実行するとSDカードやUSBメモリがフォーマット、全て消去される。そのため検査前にSDカードのデータをイメージ化して保存できる機能と、それを復元する機能が用意されている。このソフトは上手く使えばSDカードのバックアップやコピーにも使えそうだ。
さらにアマゾンのレビューで何度も見かけた『h2testw』というSDカードのチェックツールもある。
SDカードの延命、保存方法
SDカードの寿命を延ばす方法は「書き込み回数を減らす」こと。そこから運用方法を考えると具体的な延命策が練れそうだ。
大容量で安いHDDはパーツの一部が故障すれば全データを失う。故障率が低いSSDでも1台にまとめれば同じ運命を辿る可能性がある。実際にSSD購入者のレビューにも全データを失い、商品を保証で交換してもデータは還ってこないと嘆く声があった。
この”全データ”を「音楽」や「映像」「ログ」といった具合に分類し、データの保存方法を探れば延命できるかもしれない。
上から順に確認していくが、細かい話になるため次の項目「まとめ」を見るだけでも良いかもしれない。それでは見ていこう。
まず1段目の「音楽ファイル」は読み込みが多く、書き込みは少ないのでSDカードが最適だろう。音楽専用とわりきって使えるのでHDD/SSDに保存して聴かなくなってしまうこともなくなる。
次の映像ファイル(静止画・動画)は2つに分かれる。
1つは自分でカメラ撮影する場合で、多くのカメラはSDカードスロットを搭載しているためSDカード保存が手軽だろう。しかし、ダウンロードするような消費コンテンツや撮影データのバックアップ用途で静止画・動画を保存するなら転送速度が速く大容量のSSDまたはHDDが向いている。
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4段目のドキュメントファイルは電子書籍やPDFであれば書込み数は少ないが、文章ファイルなどは頻繁に書込みする可能性がある。しかし、書き換えするデータ量は少なく、かつ容量も求められないのでSSDまたはSDカードが最適だと思った。
5段目のクリエイティブ作業は様々なファイルが存在する。4K映像を扱う動画配信者であれば容量と転送速度からSSDやHDDいずれかとなり、執筆活動が中心なら4段目に該当する。
6段目はドラレコやPCバックアップなど毎日データを更新する用途だ。これを実施している場合は容量からHDDが向いている。24時間に1回は大容量データを転送するなら高速のSSDが時間を節約できそうだ。
7段目の月次ログ系は速度を求めず大容量が重要なのでHDDが最適だと思った。
以上、3つのメディアが絡まりあっているが、まとめていきたい。
まとめ(メディア別の保存、運用方法)
MicroSDカードの512GBを購入することにした。
次のような運用方法にしようと思う。()内は上図にある表の段数で「1」なら音楽ファイル、「6」なら日次ログ。
【A】MicroSDカード512GB(1、3、4、5)
【B】MicroSDカード128GB(長期保存も含めるなら512GB)(2)
【C】SSD 1TB(3、6、7)
1つめ【A】は上記の段数でも読み込みが多いファイルを選んで保存。2つめ【B】はカメラ専用にとして使うが、長期保存データも含めるなら512GBあったほうが良いと思った。
そして3つめ【C】のポータブルSSDは購入しないかもしれない。
それはUSBケーブルで接続するという行為を終わりにしたいのと、ノートパソコンの内蔵SSDで足りると思えたのが理由だ。仮にSSDを購入しても長寿命を活かしてMicroSDカード2枚のバックアップとして使うことになると思う。
また、新たに見つけた256GBのmicroSDカードが512GBよりも単価が安いので購入を検討している。販売ショップはLexar製512GBを販売しているJHNショップ。過去に購入したことのあるショップでリスクは低いと思っている。
先ほど512GB版が届いたので後ほど読み書きスピードや健康度などをレポートする予定だ。
続き⇒格安512GBのmicroSDカード購入レビュー、読み書き速度や健康チェックほか
リンク:注文したmicroSDカード512GB販売ページへ(256GBのmicroSDカード販売ページへ)