トラベルルーター「GL-SFT1200」のファームウェア更新でUSBテザリング不可に、対処法

公開日: : 最終更新日:2023/08/12 周辺機器 , ,

 この記事にはアフィリエイト広告・広告が含まれています。

昨日よりレビューしているトラベルルーター「GL-SFT1200」。

Pixel7aによるWiFiテザリングに比べて通信が安定しているが、実はファームウェア更新により30分ほど使えない状態に陥っていた。

トラブルが発生した状況と実際に行ったこと、最終的に解決できた方法について記録する。

「GL-SFT1200」のファームウェア更新

例によって「GL-SFT1200」のルータ管理画面は転載禁止となっているので、文字だけで説明していく。

前回の記事に書いたとおり、USBテザリング経由のインターネット共有は簡単に実現できた。

改めて特別な設定を行う必要もないため、どんな機能があるのかとルータ管理画面を見て回っているとメニュー「システム」→「アップグレード」という項目でファームウェアの更新があることに気付く。

初回起動時のファームウェアはVer3.212、これをVer3.216にできるとのこと。

購入前の事前調査でファームウェアの更新により接続が不安定になるといった報告を確認しているので躊躇したが、同じメニュー欄に「ファームウェアをリセットする」という項目があったことからトラブルを発生させるなら早いうちが良いと判断して「Download」ボタンを選択。

ーーーーすると”ファームウェアの検証”が表示され、そのまま「インストール」ボタンを選んだ。

それから5分ほどでアップグレード作業が完了。

ルータ管理画面へログインして再び「アップグレード」画面へ移動すると今度はVer4.3.6がダウンロード可能と案内されている。

ここまできたら最新ファームウェアにしたほうが良いと思いダウンロードを実行、ファームウェアの保存を終えると下記の警告文が表示された。

ファームウェアをバージョン 3.x から 4.x にアップグレードする場合、すべてのデータを保持することはできません。管理者パスワード、ワイヤレス、LAN、ケーブル、モデムの設定は保持されますが、その他の設定とユーザー データはすべて削除されます。

購入直後で複雑な設定をしていないこともあって、そのままインストールを実行。

ここからだ。醒めない悪夢のような体験がスタートしたのは。

USBテザリングができない状態に陥る。

最新ファームウェア「Ver4.3.6」へアップグレードしてからUSBテザリングを実行したところ「インターネットに接続できていません」といった案内が表示されるようになった。

まさか、と思いMac端末を確認するとWiFi接続はONになっているもののブラウザを開くとオフライン表示に。

次にモデムとなっているPixel7aの設定を確認したところUSBテザリングは有効となっていて、Pixel7a単体のブラウジングは可能となっていた。

どうやら「GL-SFT1200」がUSBテザリングへのWAN接続に失敗している状態のようだ。

このままファームウェアのリセットを行っても良いが原因を知るべく「システム」→「ログ」から”システムのログ”を表示した。

そこには次のようなメッセージがあった。

Tue Aug  8 19:03:41 2023 daemon.err dnscrypt-proxy[25193]: dnscrypt-proxy Unable to retrieve server certificates

Tue Aug  8 19:03:42 2023 daemon.info dnscrypt-proxy[25193]: dnscrypt-proxy Refetching server certificates

Tue Aug  8 19:03:57 2023 daemon.err dnscrypt-proxy[25193]: dnscrypt-proxy Unable to retrieve server certificates

何やら「dnscrypt-proxy」で問題が発生しているようだ。

海外フォーラムを調べると古いバージョンで同じ症状が報告されていた。

「DNS」の設定を変えると解決します!といったメーカーの回答で解決していた様子のため、当時と同じような設定を何通りか試すも問題は解消できなかった。

仕方ないので最終手段として「ファームウェアのリセット」を行い工場出荷状態へ戻すことにした。

ーーーーーー10分ほどかけて初期化が完了。

さっそくログインしようとルータ管理画面へアクセスしたところ、様子がおかしい。

初期パスワード「goodlife」は弾かれてしまう。

しかも、最低8文字だったパスワードが「最低10文字」からという案内に!!

ん?これってファームウェアはリセットされていないのでは??

なんとかルータ管理画面にログインして「システム」→「ファームウェア」を開くと案の定、ファームウェアは「Ver4.3.6」のままだった。

そこでメニュー「ファームウェアをリセットする」を再び開き、説明を見直した。

デバイスが正常に動作しない場合は、ルーターをリセットすることができます。リセットすると、現在の設定、アプリケーション、データはすべて削除されます。このプロセスには約4 分かかります。処理中はルータの電源を切らないでください。

・・・たしかにファームウェアをリセットするとは記載されていない。

それでも画面の名前が「ファームウェアをリセットする」なのだから初期ファームウェアに戻してくれてもよいのではないかと思ってしまう。

途方に暮れながらルータ管理画面のホームへ戻ると「USBテザリング」接続に成功したときのIPアドレス等が表示されていた。

さらに「インターネットに接続できていません」といった表示もなくなっている。

もしかしたら!とMacでブラウジングをしたところオンライン状態、インターネットに接続できる状態となっていた。

以上のことから「困ったらファームウェアをリセットする」で、解決できるということになる。

おそらくトラブルを解決できた理由としては次のような感じだと思う。

  • ファームウェアの更新(アップグレード)でVer3.XとVer4.Xの設定ファイルが大きく変わり、USBテザリング接続不可に。
  • 「ファームウェアをリセットする」でDNS設定など古いファームウェアのSettingsが初期化された。
  • 設定リセットにより最新ファームウェアにあった設定ファイルへ差し替えとなり、USBテザリングが可能に。

多分、こんな感じだろう。

USBテザリングへのWAN接続自体は複雑ではないから。

ファームウェアの更新により古いファームウェアで最適化していたDNSなど他の設定が合わない状態となり、それをリセットすることで最新ファームウェアに最適化するといった感じ。

それは言い換えるとメニュー「VPN」やメニュー「アプリケーション」で設定を加えていたら大きなファームウェア更新ごとにリセットをするかもしれないということになる。

メニュー「プラグイン」でインストールしたプラグインが削除されてしまうのかなども気になるが、やがて判明するだろう。

もし、「GL-SFT1200」や同社のルーターを購入して気軽にファームウェアを更新したらトラブルが発生、それがDNS関連であれば今回行なったファームウェアのリセットで問題を解決できる可能性があるかもしれない。

→今回レビューした「GL-SFT1200 (Opal)」のレビューや動画はAmazon販売ページ

次回→ルーター1台で楽天モバイルとpovo2.0に同時接続、マルチWANの話。
前回→楽天モバイルとトラベルルーターで固定回線化へ、スピードテスト結果

よく一緒に閲覧される記事

PAGE TOP ↑