通信障害時のローミング、「通話」「データ通信」も対象で検討へ
公開日:
:
モバイル通信
この記事にはアフィリエイト広告・広告が含まれています。
産経新聞は9月21日、相次ぐKDDIや楽天モバイルによる大規模通信障害を受け総務省が非常時に携帯電話会社間で回線を乗り入れる「ローミング」について、緊急通報だけでなく「通話」「データ通信」まで利用できるようにする方向で検討に入ったと報じた。
通信障害時のローミングの対象範囲。
総務省は9月28日から行われる有識者会議で技術や費用面の課題を議論、年内に方向性をまとめる予定としている。
その中で緊急通報だけでなく一般通話やデータ通信まで「ローミング」対象とする場合、実現にはシステム開発などで2〜3年かかるという。
この一般通話やデータ通信に対応する意味については緊急通報だけのローミングでは、消防や警察に対して家族への伝言を頼むといった有事・災害時の業務に支障をきたすことが想定されている。
さらにソフトバンク 宮川潤一社長は決済サービスなど社会生活で重要なデータ通信もローミングできるよう意欲を示している。
また、現行の法令で義務付けられている警察や消防から緊急通報者に折り返す「コールバック」については技術的にローミングでの実現が難しく導入に時間がかかることから、NTTの島田明社長やKDDIの高橋誠社長が早期ローミング導入のためにコールバックを義務としないことを求めているという。
そのため、ローミングに方針によっては法令改正も行われる可能性がある。