RAMディスクからブラウザ起動は快適か | Arrows Tab Q508/SE レビュー

公開日: : 最終更新日:2023/05/15 富士通 , , ,

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前回「Arrows Tab Q508/SE」でRAMディスクを作成、Chromeのキャッシュを割り当てることで一定の高速化を実現できた。

しかし、ブラウザ本体をeMMCから読み込んでいるため全体のパフォーマンスは向上していない。

そこで今回はポータブル版FirefoxをRAMディスクに直接インストール、残りのメモリ3GBで足りたのか記録していく。

Arrows Tab Q508/SE レビュー Vol.14

前回とは異なり今回はキャッシュだけでなくブラウザ本体をRAMディスクから起動する。

「Arrows Tab Q508/SE」のストレージはeMMCのため、読み書き速度は下図のように低速となっている。

このストレージでブラウザの細かな読み書きを行うのはよろしくない。

せめてキャッシュだけでも、とRAMディスク(下図)を作成したのが前回の話。

上図のRAMディスク読み書き速度も最近のSSDに比べると1桁遅い、それでもeMMCよりは速い。

そんなRAMディスクへポータブル版Firefoxをインストールした。

Firefox PortableはRAMディスクで使えたか

日本語表示の「Firefox Portable」はPortableApps.comよりダウンロードした。

入手したEXEファイルからセットアップウィザードを起動、RAMディスク内にある任意のフォルダをインストール先に選んだ。

前回の記事でRAMディスクのデータを都度eMMCへバックアップするよう設定しているため、OS再起動後もインストールした後に追加した拡張機能やログイン情報が消去されることはない。

つまりWindowsを再起動したときに限りRAMディスクの復元に最大1GB分のコピー時間がかかる。

私は電源ボタンや一定時間でスリープへ移行するよう設定しているため、RAMディスクの復元は滅多に行われない。

「Firefox Portable」を使った感想

さっそく「Firefox Portable」を起動してログイン、Macで使用中のFirefoxに同期すると拡張機能が次々とインストールされていく。

実際にブラウジングすると広告や動画などGPUやWiFiが関係する処理を除いてWebページ(テキストと画像)の表示が速くなった。

一通り動作を確認した後、ブラウザを終了したりスリープへ移行するといったことを試したが不具合はない。

注意点としてはブラウザ起動後、タスクバーに表示されるFirefoxアイコンからピン留め設定をすると「初期化したFirefoxが起動」してしまうこと。

その対策として、RAMディスク内のFirefoxPortable.exeから直接ショートカットを作成→タスクバーへドラッグアンドドロップしたところ、ログイン・拡張機能を維持したまま起動できるようになった。

ソフトウェアの起動速度は、拡張機能の読み込みも含め大幅に向上したと思う。

メモリ空き容量は足りているか

Firefox Portable+拡張機能+キャッシュで約550MBほどRAMディスクを消費している。

RAM4GBしか搭載していない「Arrows Tab Q508/SE」、そのうち1GBをRAMディスクに割り当てているため容量不足が心配だ。

タスクマネージャを起動してメモリをみると次のようになっていた。

  • 使用中(圧縮):3.5GB(42.7MB)
  • 利用可能:446MB
  • ページプール:387MB

おそらく仮想メモリ(eMMC)を使用している状態、それでは本末転倒ではとも思ったがブラウザのキャッシュや主要ソフトの起動速度向上などピンポイントで高速化できているメリットを優先した。

また、キャッシュはeMMCの寿命(読み書き限度)の延命にもつながる。

それはeMMCを交換できない「Arrows Tab Q508/SE」の延命を意味する。

残念ながら搭載RAMの読み書き速度はM1 MacBook AirのSSDよりも低速だがeMMCより速く、古い機種の延命という効果に期待して継続することにした。

何よりブラウザ丸ごとインストールしてブラウジングが高速になった事実もある。

「Arrows Tab Q508/SE」の主なアビリティ・強みを振り返りたい。

  • ワコムペン!お絵描きタブレット
  • 非対応CPUながらWindows 11 Homeに無償アップグレード可能
  • IPX8の水中OKな防水機能(ペンは違うので注意!)
  • IP5Xで砂埃も対応できる防塵性能
  • バスルームで落としても安心、MIL規格準拠のタフネス筐体
  • ブラウザだけは高速、RAMディスク

防水Windowsが快適すぎて、MacBookなどを全て手放しFMV LOOXに統一したいと期待したがIPX2と角度限定の防滴仕様ということで断念。

せめて防水性能が「あらゆる方向からの水飛沫を守る」基準のIPX4以上であれば、、、防水のSurface ProやVAIOタブレットPCなんてものを夢見てしまう。

・続き→防水お絵描きPCと「Majextand L」スタンドの相性が良かった話
・前回→Arrows Tab Q508/SEを「PowerToys」で快適に、2画面が便利だった話
・最新記事はタグ「ARROWS Tab Q508」へ

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