Re:ゼロから始める英作文、物書堂と「Basic Grammar in Use」を抱えて

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幾度となく英作文に挑戦しては敗れ、やがて時間とともに蘇る。

そして物書堂セール2024がはじまってから再び転生、どれくらい繰り返すつもりなのかと勢いよく溜めた胸の空気も出たがっていた。

しかし、今回は違う。

根本的な取り組み方が間違っていた。それはYouTubeで発信している2人の英語教師が教えてくれた。

Re:ゼロから始める英作文

日本人は英語が苦手というイメージがある。

いつから、なぜそうなったのか漠然と理由らしきものならば心当たりはあるが言語化できずにいた。

それをYouTubeで発信している英語教師がいた。いや、2人それぞれが異なる答えであったのかもしれない。ただ根本にあるイメージは唯1つ、そう思えた。

2人が話している内容を組み合わせたところ、自分を含めた日本人の英語にまつわる問題エトセトラが鮮明になり、その出口さえ見えた気がした。

1人目の英語教師

1人目は物書堂というか辞書マニアでもある英語教師Miwa TEA氏(YouTubeへ)。いくつかの動画で彼女は次のような内容を話していた。

  • 英検5級で100点とれますか?
  • 基礎文法ができていないのに単語ばかり暗記しても英語は・・・
  • 辞典の説明に使われる単語数って少ないんですよ

一字一句は忘れてしまったが、そんな内容だったと思う。

これらに衝撃を受けた。

彼女は英検3級もあれば十分に英作文ができると伝えていた。

英語の資格については、日本で認知度の高い「英検」だが海外移住などの審査では対象外、全く評価されない資格となっている。しかし、ハイレベルな内容も含まれるTOEICなどに比べて基礎から積み上げていくという意味において”決められた範囲”で展開する「英検」は大切な道標となる。

とくに幼児期の言語をスポンジみたいに吸い込めるスペシャルタイムを逃した成人にとっては理解しやすい学習教材だ。

しかし、「英検」の5級や4級を完全マスターすれば済むのだろうか? どうすれば英作文ブログが書けるのだろうか。

当時は欠けたピースが揃わないような感じで、そういうものなのかなと思う程度。ここから再び月日は流れる。

その答えは2人目の英語教師が持っていた。

もう1人の英語教師

2人目は英語コーチのカナ氏(YouTubeへ)。

彼女は一般的な英単語の暗記について効率的ではないと伝えていた。応用が効かない、実用的ではないと。

これはMiwa TEA氏と通ずる内容、やみくもに資格勉強へと進めなかった理由でもある。私は英語の資格ではなく英文が書きたいのだ。

さらに主張は続く。

英語学習においてリーディングとライティングが中心となっているのも問題だという。まずは英会話を、と。

動画でも「英語は4つの文法でペラペラ」や「英語は5単語でペラペラ」といったタイトルがあり、再生数も80万回前後と多い。

それを視聴すると理解できてきた。

TOEICや英検を学ぼうと英単語や英文法を丸暗記するのは悪手。なぜなら日本語を書きたい、話したいのに新聞や論文の記事にある書き言葉の正しい文章を覚えているのだから。そういうことだろう。

さらに、これは英検1級やTOEFL高得点なのに英会話ができない理由だと続ける。同じような内容をMiwa TEA氏も言っていた。

そして、彼女は英語学習に「Basic Grammar in Use」(ケンブリッジへ)を紹介した。

同書は、ケンブリッジ大学が出版している世界的ベストセラーGrammar in Useのアメリカ英語版。紹介文には【コミュニケーションに「使える」実用英文法書として、今なお世界中の英語学習者から絶大な支持を得ています】とあった。

実際に読んでみると、そこにはMiwa TEA氏が言っていた「英検5級」の文法・英会話が延々と続いている。

なるほど、と思った。

身近な英会話(英作文)を作る下地がなければ、どんな英単語も染み込ませることなんてできないし、難しい文法へも繋がっていかない。そう言われた気がした。

私はフリーランスだから資格よりも実力で認めてもらうことが多い。この記事だって例外ではない。やはり英語の資格ではなく、身近な英会話から始めることが重要なのだろう。

昔は遠回りだと思っていた道、なぜか澄み渡って見えた。

アプリ「Anki」との組み合わせ

とはいえ、実際に「Basic Grammar in Use」と向き合うのも一筋縄ではいかない。

  1. すべて英語、説明も注釈も英語。
  2. アメリカ版のネイティブ会話に慣れが必要。
  3. どうやって覚えるか問題

まず「1」については物書堂アプリが大活躍した。

ページの説明から本文、注釈など1つずつ翻訳していく。小辞典のウィズダムやジーニアスなどは発音も収録されているので都度リスニングしながら、発音しながら先へ進んでいく。

珍しい表現などは研究社などの大辞典がディフェンダーの如く、鉄壁のガードで単語を拾い上げてくれる。

しかし、翻訳しても意味がわからないというか理解に苦しむ単語も登場する。いわゆるネイティブなら当たり前という「2」の壁だ。

そんな時は物書堂の英英類語辞典「Oxford Leaner’s THESAURUS」と英英コロケーション辞典「Oxford Collocations Dictionary」が活躍した。

推理小説よろしく理解困難なネイティブ表現を英英辞典を経由して簡単な意味に噛み砕いていく。

日本語でも映画「君の名は」で”かたわれどき”を英語字幕が”Twilight”と表現していて、本来の「誰そ彼」(黄昏時)からかけ離れていた。もっと言えば語源といえる「彼は誰時」こそ「Your Name.」(君の名は?君は誰?)というタイトル回収へ繋がるわけで・・・・————。

————・・・いや、英語の話に戻そう。

そんなわけで英英辞典によって「Basic Grammar in Use」にサラッと登場して日本人の心を淡々と砕いていくネイティブ表現を打破した。

これで「2」もクリア。

そして「3」は暗記アプリ「Anki」(開発者ウェブサイトへ)を使った。

他にはGoodNotesであったり、Obsidian+暗記プラグインといった選択肢もあった。しかし、Ankiを開いたら英語の時間。そうしたかった。

Ankiについては素晴らしい解説が数多く公開されているので私が図解するなんて烏滸がましいことはしない。

あとはカナ氏が教えていた身近な言葉に置き換えて日常で使えるように、簡単な日記を書けるように、そこへ繋いでいく。

—————・・・。

そして、再び続いていく。

Re:ゼロから始める英作文。

前回→物書堂の三大「英和大辞典」を比較した話。

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