下開き扉な薪ストーブ「Soomloom KAKA」購入レビュー、パイプ径63cmなど買った理由ほか

公開日: : 周辺機器 ,

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2024年に山奥へ移住してマイナス19度という話を聞いては暖房グッズを買い漁った。

最終的にマイナス17度が最高だったが、寒冷地とは無縁の人生だった私にとって過酷な環境といえる。その中でも大いに活躍した道具の1つが「薪ストーブ」だ。

上図の「OneTigris TIGER ROAR」を選んだ理由は過去記事が詳しいので簡潔に書くと「漏れが少ない」ことだ。キャンプ用の簡易的な薪ストーブの多くがテントの外、屋外で使うことを想定して隙間がある状態を完成としている場合も少なくない。

その中で「OneTigris TIGER ROAR」は組み立て式ではないことはもちろん、テントサウナといった屋内での利用報告があるなどリスクが少ない印象だった。

実際に1年間(この期間はキャンプ用途ではなく、1年のうち10ヶ月間は20度以下になる常用という山奥の話)使ったが入り口の溶接が剥がれてきたくらいで年に数回しか使わないキャンパー向けとしては恐ろしく頑丈、かなりの耐久性だと思う。

しかし、自作の軽キャン・シェルに乗せるには微妙に大きい。

軽キャンの内装を簡易的に———、たとえば山小屋風とか和風の畳部屋にするなら余裕で入るが、私はモバイルオフィスとして使いたいのでカフェのような足を下ろせるテーブルやスタンディングデスクとして立って調理やデスクワークができるスペース、さらにはコンポストトイレ(電動管理)を搭載する。そして展開しなくて良いベッドも常設するためスペースは限られる。

もはや軽キャンの領域を超える内容なのだが、なんとか実現できそうだ。

そう、この薪ストーブ「Soomloom KAKA」があればね。

薪ストーブ「Soomloom KAKA」購入レビュー

はじめにザックリとした「Soomloom KAKA」の特徴を箇条書きで記したい。

  • 二次燃焼に対応
  • 鉄ストーブ
  • 下開き扉
  • 火入れ口あり
  • 灰受けあり
  • ロストルあり
  • (注意)スパークアレスターなし
  • パイプ直径が特殊(63cm+60cm構成)
  • ストーブ本体サイズが小さい:29.5×22.5x28cm

ここで軽キャンのシェルに載せる薪ストーブを手持ちの「OneTigris TIGER ROAR」ではなく、わざわざ「Soomloom KAKA」を購入したのかについて、開封しながら触れていきたい。

「Soomloom KAKA」が持つ特殊性

まず軽キャンに載せる都合から「小さい筐体」=29.5×22.5x28cmが必須だった。

次に小さいと燃焼効率が悪く火が消えやすいので「二次燃焼」が求められる。

この「小さい筐体」は別の問題があって「熱源として頼りない」ことにつながる。

そのため、ステンレス製は避けた。少し管理に手間はかかるものの蓄熱してくれる「鉄ストーブ」を探した。

「Soomloom KAKA」は鉄製だ。

この時点で同じような小さくて「Soomloom KAKA」より少し安い「Mt.Sumi Micro」も候補だった。

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しかし、小さい軽キャンのシェル内で灰を捨てる際に「OneTigris TIGER ROAR」のような灰受けがないタイプは困る。

何を隠そう「OneTigris TIGER ROAR」で最も困ったのが灰受けがないことだった。

灰かき棒であつめてスコップで撮ろうにも灰はフワフワと四方八方へ舞い上がる。もう絶対に灰受けがないタイプは買わないと決意したほど不便だった。

まじ不便、立腹。

「Mt.Sumi Micro」は製造こそ中国だが京都の会社が販売を管理していて安心できると思ったが、灰受けがないので除外した。非常に軽く、セール中で安価だったから残念だ。

「Soomloom KAKA」は完成度こそ低いものの簡易的な灰受けを搭載している。

あとはメーカー担当者が見落とした後方から灰が漏れ落ちるという設計の段階でわかるであろうことに自分で対処するだけだ。

もう1つ、「OneTigris TIGER ROAR」を1年間ほぼ常用して気づいたことがある。

それは扉を開閉する向きだ。

「OneTigris TIGER ROAR」は左側へ冷蔵庫のように開くタイプ。そのため、薪ストーブ内部にある手前の灰や燃え滓が下へ落下した。

これが非常に危ないし、煙が出続けるので厄介だ。熾火の状態を維持した小さな木片が落ちると気づかないときさえあるので火事に繋がるリスクさえある。

そんな現実問題を解決すべくキャンプ用(家庭用の大型ではなく)の簡易的な薪ストーブでは珍しい下開き扉を探した。

「Soomloom KAKA」はご覧のとおり下開き扉。

これは貴重な薪ストーブだ。

火入れで試運転したところ下扉が灰やら炭の落下を防いでくれたことを確認している。

もちろんマイナスなところもある。

先ほどの灰受けが不完全なのもそうだが、天板にあるビスがフラットではないことが挙げられる。Soomloomでは過去にビスをフラットにしたモデルも販売しているはずなので製造上の問題なのか担当者が錯乱しているのかわからないが、これにより調理器具を置ける範囲が大いに減少している。

ここは検討中に何度も候補から外す理由にもなったポイントでもある。

左側面にはガストーチを差し込んで火を入れる口が存在している。

これは求めていた機能ではないが万が一、火が消えてしまったときでも軽キャンの狭いシェルで前扉を開いて煙を充満させることを避けられるので良いと思っている。

 

そして多くの購入者が「パイプの順番があるのって面倒そう」として購入候補から外す原因になっているであろうパイプ直径が途中で変わる構造について触れたい。

薪ストーブから最初の3本が63cm、次の1本で60cmへ変更され、残りは60cmパイプとなる。

パイプ接続順は一度でも使えば理解できるが、心配な場合は上図のように取説をスマホで撮影しておくと良いと思う。

「OneTigris TIGER ROAR」をはじめ多くのキャンプ用と言われる使い捨て前提の薪ストーブは60cmパイプを採用している。「OneTigris TIGER ROAR」のパイプを差し込んだところ、後半のパイプと連結できた。

それでは何故パイプ可変タイプを選んだのか。

それは下記のアイテムを使いたいから。

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これは9万円前後する屋内での使用にも耐えうるWinnerwellの薪ストーブで使うオプション部品「パイプオーブン」だ。

これが入るらしい。

まだ「Soomloom KAKA」を火入れしたばかりで実用的なのか判断がつかないので注文はしていないがオーブン調理ができるのは強い。

ピザを作りたいといったロマンの側面もあるが、パンをはじめドライ野菜を作ることが主な目的だ。道の駅などでは時折、二度見するほど安く大量の野菜が売られていたりする。それを乾燥野菜にしたい。1日1食で冷蔵庫も基本的に使っていないので乾燥野菜(椎茸や高野豆腐、ワカメ、干し大根、ドライトマトetc…)といったものを使うことが多い。それらは高価なので自作するという話。

おそらく1年でペイできるだろう。

付属品は満足できる操作感は得られなかった。

扉の開閉に使う黒いパーツは使いづらく置いておく場所もないのも困る。灰かき棒は小さくてサイズにあっているが、そもそも灰をかきとる量が少なくて辛い。

ポータブル薪ストーブということで専用バッグが同梱されていた。

私は「OneTigris TIGER ROAR」と同じく常用するので使わないが、屋外でも使いたい時には便利そうだ。ちなみに天面と底面は全面ファスナーでフルオープンできる仕様になっていた。理由はわからない。

実際に使った感想

軽キャンのシェルで残された最後のスペースにインストールすることができた。

パイプオーブンを接続することや、小さな前面開閉タイプの扉である程度の高さがないと操作しにくいことがあり、設置する高さは非常に難しい問題となった。

パイプオーブンを優先して低い場所へ設置すると床へ這うような形で薪ストーブを管理することになる。土台の高さが問題だ。

駐車場に積もった落ち葉をブロワーで吹き飛ばしてブロックの上に薪ストーブを設置、初回だけの火入れを外で行った。

次回からは軽キャンのシェルで使うことになる。

鉄のフライパンと同じく塗装を剥がすべく高火力でスタート。

事前に入手した情報を信じて手袋をしていたので「指紋が焼き付く」という事態は避けられたと思う。

購入前は半信半疑だった「ガラスに煤がつかない」ということも真実だと知って驚く。「OneTigris TIGER ROAR」なんて初回から使うたびに真っ黒なガラスになっていて、それが当たり前のもんだと受け入れていたくらいだ。

二次燃焼の効果は凄まじく、ご覧のとおり煙は見えないレベル。

「OneTigris TIGER ROAR」は二次燃焼がなかったので、ここまで煙がでないものかと感心した。

それにしても雲が近い。

なんだかんだで小型、それでいて暖房器具として優秀な鉄製、(自己責任で)屋内で使えて、貴重な下開き扉、テンマクデザインやウィンナーウェルという中級クラスの薪ストーブで使われる64cmオプションが使えるという薪ストーブは私が調べた限り「Soomloom KAKA」しかなかった。

薪ストーブの話など需要はないと思うが、何かあれば続きを書くかもしれない。

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