Qualcomm、2015年より次世代Wi-Fi 11ad/WiGig(60GHz帯)組込みへ―Wilocity買収
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Qualcommが新興企業Wilocityを買収したとして、次世代チップ「Snapdragon 810」へ高速ワイヤレス通信技術「WiGig」を組み込みを発表しています。
次世代Wi-Fi 11ad/WiGig(60GHz帯)とは
802.11adをベースとした「WiGig」は60GHz帯を使用しギガビットの速度を保証するマルチギガビット規格(2GHz×4チャンネル)で、現行のWi-Fi規格に比べ広い電波を使えることから2.4GHz帯や5GHz帯よりも高速で、4K映像ストリーミングを低遅延で転送できるとのこと。
しかし、高い周波数による高速通信とのトレードオフとして、信号の減衰が激しく、直進性も高くなる問題を抱えています。それに対してWiGigは電波を特定の方向に集中的に照射する「ビームフォーミング」により10mまで通信範囲を広げています。
また、何かを隔てたり人の身体に遮られてしまう問題については、2.4GHz帯と5GHz帯をシームレスに切り替えて使うことが想定されています。
この仕様からテレビとタブレット間での映像・ゲームの転送やスマートフォンとスマートウォッチ間でビデオ電話・通話転送といった近距離で隔てる物がなく、安定した高速通信が主な使い道となりそうです。
Qualcommは2015年より出荷を予定している次世代チップ「Snapdragon 810」に802.11ad(WiGig)を組み込み、関係メーカーの対応・普及を目指すとしています。
Source:WSJ