Android端末をroot化する7つのメリット、デメリット

公開日: : Android

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Fire HD 8 タブレット(2018)モデルでroot化できるという情報があるため、その先に得られるものと失うものを調べた。具体的に出来ることなどを共有したい。

Android端末をroot化するメリットとデメリット

はじめに良くない話、デメリットから確認する。

当然ながらroot化やブートローダー解除に失敗すれば「文鎮化」といわれるOSが起動せず、電源ボタンを押しても何も反応のない物体になる可能性がある。これは最悪のケースで、大抵の場合はカスタムROMのインストールに失敗しただけで修正できるはずだ。

他には一部アプリが不正改造された端末として起動できなくなるのも有名だ。しかし、違法行為というわけではない。ただメーカーの保証外になることもある。

さらにセキュリティが甘くなるので悪意あるアプリをインストールすると工場出荷状態にしてもトロイの木馬が消されないといったファームウェア改竄というケースもあった。そのためインストールするのは有名アプリにするなどの対処が必要だ。

それでは、そんな危険を冒してまでチャレンジするメリットを見ていこう。

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Nexus 5 のRoot化―ブートローダーのアンロック編より

root化のメリット01「不要アプリ・サービスの排除」

Androidを搭載したスマートフォンやタブレットには購入した時点で幾つかのアプリがインストールされていることがある。

それは「ブロートウェア」と呼ばれ、各メーカーや通信キャリアの関連サービスの紹介、広告収入を得るなど目的は様々だが、常時起動してバッテリー駆動時間や処理性能に影響を与えるアプリも存在する。

これらをroot権限で無効または削除(アンインストール)することができる。

root化のメリット02「高速化と低速化」

最高権限rootの力はソフトウェアだけでなくハードウェアにも及ぶ。

CPUを制御できるアプリをインストールすることで常時最大クロックで動作させて、常に素早く処理できる端末にしたり、バッテリー駆動時間を延ばすため、常時最低クロックで動作させることもできる。

他にもストレージへの読み書き方法を変更できるため、それらを組み合わせて充電中は常時最低クロックといったプロファイルを作成するといったことが可能だ。

この手のアプリではsetCPUが有名だが、レビューを見ると最新OSに対応していない可能性がある。

root化のメリット03「ファイル高速化」

2019年6月時点の最新Android OSファイルシステムについて調べていないので、数年前の端末に対する話になってしまうが、Androidのイメージファイルを「EXT3」から高速なファイルシステム「EXT4」に変換することでパフォーマンスを改善することができる。

これによりアプリの起動や動作が高速化、結果としてディスプレイを眺めている時間が短くなり、バッテリー消費を抑えられる可能性もある。

もちろん推奨されているファイルシステムではないので、稀に動作が不安定になるという話もあった。

root化のメリット04「カスタムROM、UIカスタマイズ」

root化してピュアAndroidを使うという方法もあるが、Bootloaderを解除してLineageOS(CyanogenMod)などのAndroid OSをベースとしたカスタムROMをインストール、さらに定番アプリ「Xposed」(要root)を併用すれば通知バーやパネルの変更といった細かい設定を行うこともできる。

カスタムROMは、メーカーからアップデートが提供されていない古い端末を最新OSに近い形で利用できるという最大のメリットがある。そのため、 後の更新が楽になるOTA配信タイプを選ぶと良いだろう。 

その一方で、起動できないアプリが存在したり、不安定なバージョンにあたるとダウングレードして修正版を待つといった対応が求められる。Nexus / Pixel / Fire Tabletといった有名な端末であれば情報を見つけられるかもしれないが日本限定のスマートフォンなどは完全に自己解決となることがあるので注意が必要だ。

root化のメリット05「自動化アプリが使える」

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自動化アプリ『Tasker』でBluetoothテザリングを楽にするより

タブクルで2013年から2014年にかけて記事にしていた自動化アプリ「Tasker」は強力だ。

任意のアプリを特定の条件で起動したり、時間や現在位置で設定を変えたりできる。例えば家から離れたらWi-FiをOFFにするといったバッテリー節約術から自宅付近になったら自動でスリープを解除して任意のアプリを起動、特定個所の自動タップでスマート家電を動作させるといったことも可能だ。

今は他の自動化も存在するので自分にあったアプリを導入できるだろう。なお、2019年5月のレビューでTaskerの日本語化が報告されている。

root化のメリット06「アプリのデータ移行、バックアップ」

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スマートフォンやタブレットを買い替える際、スキャナアプリ内のデータや文書をローカル保存するメモアプリなどのデータを一括してコピーできると便利だ。

これは2014年2月の記事で試したHeliumが非rootで実現できる。

『Helium』でAndroidアプリのデータ引っ越し―準備~バックアップ編

『Helium』でAndroidアプリのデータ引っ越し―復元・リストア編

rootを取得したときには有名なバックアップアプリ「Titanium Backup」もある。同アプリは古くから存在するが記事投稿日の時点で最新アップデートが2019年4月とメンテナンスもしっかりしているのが特徴だ。

このアプリではSMS/MMS/通話やアプリデータなどを一括または個別に行い、Dropboxなどと同期してバックアップできる。

root化は様々なことにチャレンジする準備でもあり、その過程でOS再インストールするほどの失敗をするかもしれない。その時に自動化アプリ”Tasker”などで作成したプロファイルを最初から作り直すのではなくクラウドストレージからバックアップデータを復元したほうが賢い。

このバックアップアプリはroot化した時点で最初に入れるべきアプリとも言えそうだ。

root化のメリット07「スキルアップ」

プリインストールされたAndroidではなくカスタムROMにroot必須アプリを使うことで様々な会社の考えも見えるが、それ以上にユーザー本人のスキル向上が大きな魅力だ。

学生・社会人問わず、root化で身につけた知識を活かしてプロジェクトに参加したり、こうなったらいいのにというアイデアからアプリ開発したり、就職の際に「こういったこともできる」というだけで強みになることもある。

Fire HD 8 タブレットなんて使い道がないという人と一緒で、このスキルは意味がないとする声もあるが道具(スキル)は使う人で化けるため、目的を見つけてroot化が楽しそうと思えたら、どう2つを巻き込むか考えて最短で突破すれば早ければ3か月後には新しい道が開けるだろう。

root化には不要な端末、かつ世界的に販売されている端末が良い。そんな端末がなければ前回の記事にあった格安で入手できるFireタブレットは適任だと思う。

続き⇒Coming Soon.
前回⇒Fire HD 8 タブレット(2018)のRoot取得方法が公開、背面カバー外さずに

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