Arrows Tab Q508/SE レビュー「ベンチマークを測定、倍速で動画視聴できるか」

公開日: : 最終更新日:2023/05/03 富士通 , , ,

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米軍MIL規格準拠のタフネス筐体に防塵防水IP58、ワコムデジタイザ内蔵の10.1型Windowsタブレット「Arrows Tab Q508/SE」の弱点はSurface3同等という処理性能。

クリスタでの単一レイヤーなら絵は描けることを確認したものの、その処理性能を数値として把握しておきたい。

そして風呂タブレットとして超えなければいけない壁「動画再生」(しかも倍速)に耐えられるのかも試した。

この記事では内部ストレージとIntelプロセッサをベンチマークソフトウェアで測定、YouTubeで動画再生した結果を記していく。

Arrows Tab Q508/SE レビュー Vol.02

はじめに「Arrows Tab Q508/SE」の製品仕様ページ(富士通へ)を見ると「CPU」の欄に3種類のプロセッサーが存在する。

  • Intel Atom x7-Z8750(1.60GHz-2.56GHz)
  • Intel Atom x7-Z8700(1.60GHz-2.40GHz)
  • Intel Atom x7-Z8550(1.44GHz-2.40GHz)

上から順にパワフルなプロセッサとなっていて、今回はx7-Z8700搭載モデルとなっている。

次にメモリは4GB LPDDR3-1600、オンボードで空きスロットはない。

最後にストレージを見ると標準は64GB eMMCだが手元にあるのは128GB eMMCへアップグレードしたカスタムモデル(ファイルシステムはNTFS)。

ドラクエ ベンチマーク結果

今回のスコアはドラゴンクエスト ベンチマークソフト Ver.1.6によるもの、グラフィック設定と解像度、表示方法を変えて3回測定した。

  1. 標準品質+1920×1080+ウィンドウ=スコア「917」(評価:動作困難)
  2. 低品質+1920×1080+フルスクリーン=スコア「1636」(評価:重い)
  3. 低品質+1280×720+フルスクリーン=スコア「2783」(評価:やや重い)

上図は3回目のベンチマーク結果を撮影、もともと10.1インチと小さい画面なので解像度を1280×720まで落とした時点でフルスクリーンを選ぶことになる。

低品質ながらベンチマーク計測中のキャラクター描写もカクツクことなく画面いっぱいに表示されていた。

Windowsの映像処理については2023年2月に購入した3Dプリンタ用の小型PC「HP Z2 mini G4」(下図)に任せているので問題ない。

(画像)Mac miniな小型PC「HP Z2 mini G4」の各種ベンチマーク・レビュー Vol.03より

「HP Z2 mini G4」がWindows 11 Proなのでリモートデスクトップを使った擬似ワコムペンができるのかも試したいところ。

次は内蔵ストレージの処理性能を確かめていく。

ディスク読み書き速度をCrystalDiskMarkで計測

ここからはCPU/RAM/DISKの中でデータ転送速度が最も遅くボトルネックとなるストレージの読み書き速度の話。

CrystalDiskMarkのスコアは下図のとおり。

Arrows Tab Q508/SEはオンボード eMMCでディスク換装は不可。

ここで再び「HP Z2 mini G4」のスコア(下図)を確認。

文字通り桁違いの数字が並ぶ、やはりリモートデスクトップ補完作戦が良いのかもしれない。

これまでのベンチマークスコアから試すまでもなく、クリスタやアドビといった重いドローイングソフトは起動時間がかかるのは回避できない事実。

手持ちのMacBook Air M1+液晶ペンタブレット「XPpen Artist24」という環境に比べてしまえば頼りないのは確かだ。

(画像)「XPPen Artist 24」購入レビュー、感想・開封編より

しかし、バスタイムにお絵描きがしたい。

はじめて絵を描く習慣が身につきそうなのだ。

理科の実験で子どもたちが誤って薬品を付着させても大丈夫なよう耐薬品という特殊アビリティまで備えた「Arrows Tab Q508/SE」は石鹸やお湯など過酷なバスルームを耐えられるだろう。

これは手持ちのiPad mini 6 + Apple Pencilでも実現できないこと。

さらに言えばデスクトップOSを風呂場に持ち込んでみたかった。

今はブラウザ拡張機能によりモバイルOSでもプライムビデオなどを倍速再生できるが、それ以上を求めるとWindowsに敵わないのも事実。

そうしてバスタイムへの夢と希望をのせて、動画視聴を試した。

動画視聴、倍速再生は耐えられるか。

今回はYouTube標準機能を使った2倍速再生までを試していく。
(以下、全てフルスクリーン表示の動作結果)

  1. 最初は「1倍速+解像度1080p」で再生、、、クリア。
  2. 続いて「1.5倍速+解像度1080p」で再生、、、クリア。
  3. 最後に「2倍速+解像度1080p」で再生、、、ここで動画が瞬断される症状が現れた。

具体的には10秒ほど再生していると一瞬だけ映像と音が止まってから再生されるといった状態。

この症状は同じ無線LANルーター(光回線)に接続しているM1 MacBookやiPad mini 6、先ほどの小型PC「HP Z2 mini G4」では一度も体験していない。

そのため「Arrows Tab Q508/SE」の描写処理が追いついていない、もしくは内蔵WiFi子機の性能によるものと思われる。

そこで「2倍速+解像度720p」に落として再挑戦、、、クリア。

幸い10.1インチと小さい画面なので画質を落としても粗が目立つ印象はない。

ただWiFiが弱いのであればバスルームで動画再生できない可能性がある。

さっそくバスルームへ移動、ドアを閉めた状態で「2倍速+解像度720p」にてスタート。

それから10分ほど様子を見たが動画は途切れることなく視聴できた。

前回の記事でバッテリーも良い状態と判明したため、バスタブ(バスタイム用タブレット)として浴槽でも使えそうだ。

・続き→ARROWS Tab Q508/SE レビュー:風呂タブレットは実現できたか
・前回→Arrows Tab Q508/SE レビュー、電池の劣化状況
・最新記事はタグ「ARROWS Tab Q508」へ

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