江戸箒で掃除機は不要か、購入レビュー・感想

公開日: : 最終更新日:2024/03/15 周辺機器

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これまでUSB-C充電のスティック掃除機や最新のロボット掃除機など電気で動く清掃道具をレビューしてきた。

しかし、引越し先に選んだのは下記のようなロボット掃除機を想定していない時代の建物。

  1. 部屋ごとの段差が大きい(ロボット掃除機が侵入不可)
  2. 和室がある(掃除機全般は使用すると傷つける)

たとえば「段差」はロボット掃除機が稼働範囲を著しく減らし、「和室」は調べると次のように掃除機と相性が悪いこともわかった。

  • 水拭きするとカビやすくなる
  • 畳の目に沿わないで掃除機をかけると表面がズタズタに
  • 畳の目に沿って掃除機をかけても表面は傷つく
  • クイックルワイパー系は生地によってはゴミを埋め込んでしまう

そうして畳には昔ながらの”箒”(ほうき)が良いという結論に至った。

白木屋中村傳兵衛商店の購入レビュー・感想

ほうきの種類。

はじめに箒で調べると「棕櫚(しゅろ)ほうき」「江戸ほうき」の2種類が有名らしい。

棕櫚ほうきの話。

「棕櫚ほうき」は高額だが、素材として天然のワックス効果を備えていてフローリングに膜を張ってくれるという。

その独特なデザインが評価されているほか、耐久性もあることから名の知れた製造者から入手すれば人生で3回ほどの買い替えて済むとのこと。

その一方で、棕櫚皮は小さな粉を出す特性があり使い始めに和室を掃除してしまうと散々な目にあるためメーカー側も粉が落ち着くまではフローリングで使用し、決して和室で使用しないよう注意を呼びかけていた。

さらに末端部分が全て棕櫚皮のため、消費者の使い方によっては常に粉が出てくるようだ。掃くときの力加減や束の広がり具合などで未使用の皮が開かれるなら頷ける話だ。

→棕櫚ほうきの価格一覧や各ショップの情報・レビューは楽天検索結果

江戸ほうきの話。

白木屋中村傳兵衛商店がつくりだした江戸ほうきは「畳の部屋」が普及し始めた時に専用ほうきとして作られただけあって粉などは出ない。

価格も上位モデルを選べば「棕櫚ほうき」や「ダイソン掃除機」を買えるほどの金額になるが、低価格な普及モデルを選んでも性能に大きな差はないというのが魅力。

私が購入した楽天ショップや一部ブログなどで「棕櫚ほうき」と同じとは書かずとも「ワックス効果」を謳っていることがある。

しかし、当の白木屋中村傳兵衛商店がワックス効果はないとFAQで明言しているので期待しないほうが購入者と製造者・販売ショップの時間・心身を使わないだろう。

江戸ほうきと名乗れるのは本家「白木屋中村傳兵衛商店」が材質”ホウキモロコシ”を厳選して製造した箒だけという。

さらに江戸箒はランクがあり、今回レビューするのは正しく「江戸ほうき」ではなく「重宝箒」(ちょうほうほうき)となる。

重宝箒の購入レビュー

重宝箒は白木屋中村傳兵衛商店の直販サイトとAmazon、楽天で販売されていたが、送料込みで直販サイトと同じ価格だったことから最もポイント還元が受けられる楽天ショップ「がらんどう」で購入した。

「重宝箒」は下図のような状態で届いた。

イラストのついたプチプチで梱包されている。

重宝箒は全長約80~85cm×幅20~25cm。

「ほうき」全般を調べていくと、130cm前後の腰を折り曲げないで済む長さ・高さの長さをもつ箒が人気だということ。

重宝箒は83cm前後と中間に位置する。

この長さにした理由は、「ほうき」購入にあたって様々な製品のレビューを見ていて83cm前後が「何かを移動したり持ち上げながら掃き掃除するのに便利」という投稿を何度か見かけたから。

今回はロボット掃除機が届かない範囲を掃除するために購入している。

そうなると自然と空いた手で何かを持ち上げるために腰を屈めるため、人気の135cm前後は長すぎると思った。

イメージの中でだが、床のモノを移動しようとして「ぐふっ!」となる映像が見えたので83cm前後が良いと判断、もちろん脇に抱えるのが良いという人もいるので何が正しいかは掃除スタイル次第といえそうだ。

さっそく重宝箒の本体を取り出す。

白木屋中村傳兵衛商店の箒は製品ごとに「色」で分けられており、長年使用して最期を迎えた後に買い替える際は色から判断できるという。

重宝箒が文字通り重宝した際は色を頼りに購入したい。

ショップ「がらんどう」の紙なのかはわすれてしまったが使用方法などが記された用紙があった。

最初からついている紐を使い吊るすことで箒のクセをなくせるといったことが記されていて、この紐がついている点も選んだポイント。

様々な箒のレビューを見たところ床に置くタイプは癖がついたり、留め具が緩んだという報告があった。

かといって、ちりとりに箒を収納するタイプはプラスチック製ばかりということもあり、基本的に吊るせる「紐あり」を探していた。

江戸ほうき下位モデル「重宝箒」を使った感想。

ここからは実際に使用した感想を書いていく。

最初に掃いた時、子どものころ母がほうきで和室を掃除していたシーンが蘇った。

学校でも箒は使っていたが家庭用の箒ってこうだよね、というのが第一印象。なんだかサザエさんの世界に入ったみたい。

さっそく和室で使用。

それは静かに、それでいて的確に髪の毛や見えなかった埃を捉えて掃き出していた。

歯磨きでいうところの「手磨き+フロス」に近い感覚、電動歯ブラシは綺麗に除去してくれているのだろうけれど、結果が見えにくい。

プラスチックの箒を使った時のようなホコリやチリが吸い付いてしまうといったトラブルもない。

ただランクの問題なのか5回目ほどで「重宝箒」の一部の束が擦り落ちてしまったのは残念。

どれくらいもつのかも興味深い。

気軽に、静かに、フルパワー。

掃除機のように排気しないモーターレスのため、静かに掃けば夜中の寝る前だって自分と周辺に優しい掃除道具となってくれるのは心強かった。

静かに掃いても掃除能力は100%のまま、弱パワーで吸い込みが悪いなんてことにはならない。

電池不要なので、いつでもどこでも手軽に掃除できる。

古い建物ゆえ段差があってロボット掃除機が侵入できない脱衣所をサッと掃いて、メインルームへ落としてしまえばロボット掃除機が後片付けをしてくれる。

なかなか相性もよさそうだ。

こうなるとデスク上やサッシを掃除する「小箒」も欲しくなってしまうが、重宝箒が軽いので根本部分を掴んで「超幅広な小箒」として代用している。

掃除機は不要か

正直、ロボット掃除機やスティック掃除機の良さも知っているため「不要」と言い切れない自分がいる。

畳やフローリングに粉モノを撒いてしまった場合は吸引力のある掃除機を求めてしまうし、面積が広くなった部屋のフローリングを「水雑巾で拭く」というのも大変。

クイックルワイパー系のウェットタイプシートを使うという選択肢もあるので、重宝箒やスティック掃除機(吸引用)と組みあせてみたりと今後も試行錯誤は続きそうだ。

最終目標、バッグ1つで引越しできるほど荷物を減らしたい私にとって「重宝箒」は頼もしい存在となりそうだ。

ーーーー私が購入したショップのレビュー件数は39件、それぞれの感想が寄せられていた。

→今回レビューした重宝箒を購入した楽天ショップ販売ページ

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