カーボン印刷は使えたか、3Dプリンター「Creality K1C」実践レビュー

公開日: : 最終更新日:2024/06/04 周辺機器 , ,

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Creality担当者が「自信あり」とする3Dプリンター用の「Creality PLA-CFフィラメントが届いた。

これまでPLAをはじめとした柔らかい素材のフィラメントなどを試してきたが、耐久性や強度を重視したタイプは使用してこなかった。それは「3Dプリンターの印刷物は弱い」と勝手に限界を決めつけていたのだと思う。

それもあって正直、半信半疑だった。

しかし、実際に使用したら「はるかに実用的な強度」だった。

PLAフィラメントのように「パキッ」と割れてしまう雰囲気はなく、弾性率の高さや曲げ強度の高さなど謳い文句どおりの頼もしさだった。

実際に限界別荘地で生活するうえで必要なスコップなどを印刷。それらを使って感じた3Dプリンター印刷物のリアルを報告していきたい。

Creality PLA-CFフィラメントを試す。

アマゾン販売ページには「炭素繊維」という頼もしいタイトルがあり、高強度も謳っていた。

商品説明にはPLAフィラメントより良い仕上がりとして次のように記載されている。

高強度かつ軽量なPLA ーCFは、曲げ強度、曲げ弾性率、衝撃強度の点で PLA よりも 30% 高い機械的特性を備えている上、無人航空機、航空機模型、接合部、駆動部など、より複雑な作業条件での構造部品に適しています。

引用:Amazon販売ページ

Amazon販売ページの製品画像には自動車のヘッドレストに荷物を掛けるフックの印刷があるなど耐久性を全面に押し出していた。

太さは1.75mm、印刷速度は最大350mm/sとなっているが製品説明を読む限り300mm/sあたりが良さそうだ。

カーボンといえば高温印刷の印象がある。温度は200度から230度となっていた。「Creality K1C」の”C”はカーボンという意味なので問題ないだろう。

今回は下図の手前にあるK1Cで印刷した。後ろで控えているオープンフレームも最新モデルなので対応していたと思うが、温度が安定しているクローズドタイプで印刷した。

限界別荘地では真の闇が早く訪れるので「お試し」なんて時間の余裕はないのだ。完成済みで届く安定性、その精度を信じてレベリングも何もせず直接印刷を始めていく。

荷物を片付けながらCreality K1Cにコンポストトイレに使うスコップを印刷してもらう。これがないと腐葉土を手ですくうことになる。

トイレの確保にCreality K1Cを頼ることになろうとは誰が想像できただろうか。

固まった腐葉土に対抗できるスコップは印刷できたか

完成。

は、早い。1時間35分で印刷が終了した。ヤマトのカーゴタイプ引越しで運び入れてからレベリングさえせずに印刷。果たしてスパゲッティ状態にならずに印刷できているのだろうか。

おぉぉぉおおおおおお。

ぉー、おー、おおーーー。

引越しの振動やら移動で何らかのトラブル発生を覚悟していた。過去に塗った接着ノリが良かったのか、キチンと印刷できていた。

スコップは印刷サイズ最大を指定している。配置を斜めにするともう少し大きくなるが、構造上の問題でスコップの横幅は広がらず持ち手ばかりが大きくなってしまう。そのため、上図の配置・サイズが限界だと判断した。

とくに印刷設定をしていないというのに完成度が高い。やっぱりクローズドは安定している。ちなみに室温は8度、いや寒すぎ。

こんな標高1000mを超える極寒の地でも一発OKした「Creality K1C」の頼もしさ。ありがてぇ。

底面をペリペリと剥がせば完成。

ウッドデッキを叩いても割れる気配はない。そのまま押し込んでも弾性があるため割れずに受け流しているようだ。これはPLAフィラメントにはない特徴。

つまり、PLA-CFは耐久性が高い。

さっそくヨドバシで注文した腐葉土に差し込んだ。

牛の体内から出荷された冷え切った塊があったりと普通の土や砂よりもスコップが入りにくい。大きめの石がゴロゴロ入った地面を掘るような感覚に近い。

さすがにスコップの先が心配になってくる。

しかし、さすがカーボン配合だけあって難なく腐葉土の中まで潜り込むことができた。そして取り出すこともできた。割れたりする気配はない。

いやはや頼もしい。

PLAフィラメントで印刷したキッチン用品などは何度か割れてしまうことがあった。その際はなんとなく「割れそうだな」という予感さえあった。

その割れそうな予感を感じない。

調子に乗って次の印刷をスタートする。

細かな水を出すシャワー形状は印刷できたか

今度は少なくとも数年間は放置されてきた土地に生い茂る雑草を対策していく。

それに必要なホウ酸シャワー用ノズルを印刷した。

なんか、かっこいい。

ペットボトルの飲み口で回転するとシャワーヘッドを装着することができた。

そういえばクローズド型のCreality K1Cで印刷ミスしたことがない。完成した状態で届く3Dプリンターは印刷精度が高いのかもしれない。

あとはホウ酸1割、水9割でホウ酸水を作り、雑草地帯へ撒いていく。

ふはははははっ、朽ち果てるんだ!!!などと独り盛り上がりながらかけていった。とくにノズルが詰まる様子はない。

なんだろう、この頼もしさ。ブラックか、色か、色の問題なのか。

もうこうなってくるとテスト印刷にPLAフィラメント、実践用にPLA-CFフィラメントという感じで良いと思えてきた。

このあとに免責物件ということもあって風呂場にあった謎の煙突穴がフルオープンになっていたのでカーボン製の蓋を印刷した。なんか風呂場の一箇所だけが最新っぽくなってしまう。

ほかにもケーブルテレビや電話線といった小さな穴もあった。本格的にリフォームを開始するまでパテの開封はしたくないのでノギスで測ってジャストサイズを印刷して封印していく。

なんだ3Dプリンターって有能じゃないか。

一家に一台あれば百均へいかなくて良いかもしれない。まぁ20キロほど離れているので原付の電動キックボードでは無理なのだけれども。

→今回レビューした「Creality K1C」の詳細はAmazon販売ページ
→使用したカーボン配合のフィラメントの詳細はAmazon販売ページ

(追記)
製品の最新情報は下記のCreality Storeの公式購入リンクへ
Creality K1C
Hyper PLA CF フィラメント

前回の話→限界別荘地で活躍したガジェット8選(避難グッズではない)

前回の3Dプリンター→iPad miniのMac化、3Dプリンターで「Magic TrackpadとMagic Keyboard」を1つに

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