限界別荘地で活躍したガジェット8選(避難グッズではない)
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最終更新日:2024/06/28
周辺機器 Creality, ライフハック, 真夜中のガジェッター, 製品レビュー
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限界別荘地に移住してきて1週間が経過した。
少なくとも数年間は誰も住んでいなかったことから最初はマックロクロスケもいたが、凄まじい速さで立ち去ってくれた。
家主に見捨てられた免責物件だが、過去に接続した電気と水道が使えたのが幸いだった。(まぁ水道は無理やりだったけれども)事前に風呂いらずの生活に慣れていたこと、コンポストトイレの入念な計画によってインフラはクリアしている。
とはいえ・・・とはいえ電気の力を借りずには暮らせなかった。
今回はもはやリアルどうぶつの森というかマインクラフトというか、そんな環境で1週間ほど過ごした際に活躍したガジェットを記録していく。
限界別荘地で活躍したガジェットたち
今回はもっとも過酷だった放置物件の1週間を乗り越えるのに活躍した電気を使ったアイテムの話。
これから生活環境が落ち着けば活躍するアイテムも変わっていくが、もしかすると生死を分けたかもしれないという環境を支えてくれたアイテムを振り返っていきたい。
No.1:電気グリル鍋
食事と入浴、衛生管理を全て電気鍋1つで対応できた。
少し前に購入してレビューしていた水筒型の電気ケトルが活躍すると思っていたが、鍋タイプのほうが実践向きだった。それと電気グリル鍋の方が1200Wと高出力なので早く沸くというのも大きい。
5月下旬だというのに朝は6度くらいまで冷え込み、免責物件だけあって壁には穴もある。とうぜん隙間風なんて当たり前だ。そんな中で孤軍奮闘した電子機器だったと思う。
もし故障したら即再注文。その間はSOTOのガスセットに頼ることになるだろう。
この電気グリル鍋はPixel 6aで撮影したのでブログに掲載していると思っていたがレビューしていなかったようだ。せっかくなので楽天販売ページに直リンク(楽天へ)をしておく。ちなみに赤色を購入。
No.2:WAQ LED LANTERN 2+LEDランプ
本当はポータブル電源こそ活躍する期間だと思っていた。
しかし、実際は1650ルーメンのLEDランタンと49.58Whバッテリーを持つ「WAQ LED LANTERN 2」の独壇場だった。
虫嫌いの私がテンマクテントの蚊帳を事前に注文していて、そこへ吊り下げられたりと「真の闇」から救ってくれたデバイスだ。
免責物件とはいえ前の住人が使っていた照明機器は動作した。しかし、LEDではないので虫を呼び寄せてしまう。それにブレーカーをあげていると水道管の凍結防止装置が勝手にスタートして1日3.3kWも消費してしまった。
しかも水道管の暖房配線は床下で電源と直結しているらしい。そのため、バールか何かで床を破壊しないとアクセスできない可能性があり、現在はブレーカーを最小限にしている。
そんなこともあって超明るい「WAQ LED LANTERN 2」が大活躍となった。
まだAmazonで販売中となっていて、レビューは1411件(詳細はAmazon販売ページへ)まで増えていた。
それと地味な存在だが常夜灯として安心感を与え続けてくれたLEDランプは必須級とも言える活躍ぶりだった。
(画像)明るいLED USBライト『LEC-USB1N01』を追加購入、販売終了していた話より
上図を振り返ると2015年にレビューしていた。
今もなお明るく照らし続けてくれているのは驚きだ。こういった基本的な形状のガジェットは長く使えるのかもしれない。
No.3:スマートフォン(iPhone 15 / Pixel 7a)+モバイル回線
先ほどまでのアイテムは生死に直結するほどのガジェットだった。
ここからは少し異なる。まずは現代社会で欠かせないインフラとなっている通信機器。当然ながら活躍した。
iPhone 15とPixel 7aはどちらもiOSアプリとAndroidアプリが互いの足りない機能を補ったという印象。
モバイル通信では楽天モバイルが活躍した。
限界別荘地での生活において避けられない企業・団体と連絡する必要がある。そこにはフリーダイヤルや(実際に返信してくれる)ウェブ受付フォームなどはない。全て市外局番のついた電話へかける。20年近く東京23区内に住んでいたこともあって営業時間の感覚も異なる。午後4時に営業終了なんて予想もしていなかった。
そうなると役場をはじめとする各種手配は全て午後3時までに調整しないといけない。
そんななかでも楽天モバイルのRakuteLinkは無料通話ながら活躍してくれた。「田舎の人」なんていう書き方はしたくなかったが、やはり通話をしていても感覚が違う。何か手続きの話をしていても自己完結して「あー、はいいはい。それじゃーね。はいはい」と何度も切られた。1つ質問をすると長〜いトークの末にガチャンと切られてしまう。悪気はない。こんなときもRakuten Linkは助かった。
「あの、たびたび恐れ入ります〜」と何度も電話をかけた。別荘地ではなく町内会などのあるリアルな利害関係が発生する「田舎移住」だったら私は耐えられなかっただろう。
ネット+電話の面でスマートフォン+モバイル回線(SIMカード)は役に立った。
No.4:「CIO SMARTCOBY Pro PLUG」+電源タップ
モバイルバッテリー内蔵でUSB-CとUSB-Aを1つずつ備えた「CIO SMARTCOBY Pro PLUG」も活躍した。
ネットで情報収集して通話をするにしてもスマートフォンの電源を確保しなければならない。かといって油断していると明かりとなるLEDランタンが消えてしまう。
しかも免責物件だから漏電している可能性だってある。
そんな環境でモバイルバッテリー内蔵のUSB充電器として十分に使えて、安心感さえ与えてくれた「CIO SMARTCOBY Pro PLUG」には感謝しかない。
(画像)本気のパススルー充電「CIO SMARTCOBY Pro PLUG」購入レビュー、開封とMacBookでの感想より
コンセントさえあれば充電できるという安心感は大きい。本体にLEDライト機能はないが、Pixel 7aのフラッシュライトは広範囲に明るいので問題にはならなかった。
No.6:3Dプリンター
これは本音を書くと意外だった。
どちらかいえば生活が安定してから楽しむアイテムだと思っていたくらいだ。しかし、実際の現場ではコンポストトイレに使う「スコップ」を印刷したりと大活躍した。
限界別荘地とはいえヤマトや郵便、佐川だって荷物を届けてくれる。ただ申し訳ないので結構な数をまとめてから注文するようにしていた。
たとえばコンポストトイレに使う腐葉土をすくうのにスコップを1つ配達してもらうわけにはいかない。Creality社のカーボン対応3Dプリンターで頑丈なスコップを印刷したところ毎日の使用に耐えてくれている。
(画像)カーボンの名を持つ3Dプリンター「Creality K1C」開封レビュー、初期設定までより
他にも古い玄関のドアストッパー、頑丈に貼り付けられた前住人の名札上に貼ったネームプレート、放置された壁の穴を塞ぐジャストサイズに印刷した蓋など・・・———。本当に大活躍だった。
上図のシャワーヘッドは伸び放題の雑草にホウ酸シャワーを浴びせるために印刷。こういった細かなアイテムを気軽に印刷できる3Dプリンターは有能だ。
No.7:ロボット掃除機
いや、案件だからとかではない。
放置物件の床は虫の死骸をはじめとした想像を超える汚さだった。それを掃き掃除+水拭きしてくれる姿は水の女神かと思ったほどだ。
しかも水道管と排水管に直結できるロボット掃除機「SwitchBot S10」だったので汚水を見ることなく片付けすることができた。
(画像)ついに水道直結!家電へと進化したお掃除ロボット「SwitchBot S10」開封・導入レビュー(床の大量ケチャップを綺麗にできるか)より
これがもし従来の汚水タンク式だったら大変だったと思う。
No.8:電動キックボード
移住を決めてから注文した移動手段。
手持ちのミニベロでも生活できるかと思ったが、さすがに役場や最寄駅へ行くのに片道15キロとなれば気軽に漕げる距離ではなかった。
移住初日に28kgという重さで輪行していった。輪行バッグ自体が2キロくらいあるのでJR東日本の規定を超える可能性がある。そのため、4キロほどのバッテリーパックをリュックに入れて「別の荷物」として輪行した。
なるべく迷惑をかけぬよう始発で行ったが奇異の目を集めたのはいうまでもない。後半は車両ごとに1人いるかいないかという状態だったので気楽だったがもう二度と輪行することはないだろう。
(画像)原付一種な電動キックボードで「改造したい5つ」のことより
「限界別荘地」と書いておいて言い出しにくいが、3キロほど先にはコンビニが数軒あった。なんなら家から10キロほどでスーパーやホームセンターもあった。
さらに住んでいて気付いたのだが、巨大なアウトレットモールが20キロ離れた位置にあった。それなのでモンベルやユナイテッド何某といったブランド品は手軽に購入できる環境だった。マジか。そういや別荘地か。
ただ・・・ただ住まいの数百メートル付近で2回ほど「ツキノワグマ」が目撃されている。
そう「熊」。
プーさんとかディズニーとか、「怒っちゃうクマー」とかそういった生やさしい世界ではない。人を襲うこともある彼らが近くに存在する。やはり限界別荘地ではあるのだ。
この熊については急いで調べたところ対処法がわかってきた。
- 生ゴミ・コンポストを置くと食べに来る
- 家庭菜園などをしていると食べに来る。
- 犬を除いた動物を飼っていると食べに来る。
- 肉の味を覚えた個体には、熊避けスプレーや鈴は逆効果
- 軽自動車くらいなら破壊できるだけのパワーあり。
- 時速50kmのスピードで走れる。
- 一撃目で急所を狙ってくる。
- 一度でも攻撃を浴びると肉がめくられ骨がでるレベル。
- 興味本位に近づいてくる子グマに注意、それを守る母グマに襲われる。
以上のような感じ。
ツキノワグマは北海道にいるヒグマほど攻撃的ではない。
雑食性で主に木の実や柿などを食べているが牛やイノシシ、鹿などで肉の味を覚えた個体がいると厄介な存在となる。人は食糧として認識されるのだ。困ったことに子グマや周辺にいる熊も似た認識になるという。
軽自動車のバンパーを軽く壊して原付よりも早い時速50キロという時点で原付ナンバーの電動キックボードでは逃げられない。あと数日後にはマンション退去の立ち合いで3時間ほど電車に揺られるため電動キックボードで往復35キロほど山道を走る予定があるというのに。
近所のレンタカーショップに電話をしたところ何年も保険会社にリースへ出していてレンタルはしていないそうだ。なんだそれは。ホームページに軽自動車やハイブリッド車など区分ごと・時間ごとの料金表まで表示しておいてレンタルできるカーが一台もないとか。それならホームページを畳んでほしいクマー。
当初は駅までの最短ルートとしてGoogleマップで表示されている細道を通る計画だったが、5月から6月は冬眠明けで活発とのこと。そのため10キロほど距離が伸びてしまうが、襲われても自動車が通りそうな国道を走ろうと思う。
実は移住初日に電動キックボードの電源切れという体験をしている。不動産会社に助けられたが、今思えば危険な行為だった。
一方、国の掲げる「コンパクトシティ構想」によって限界別荘地よりも家庭菜園や食料が豊富な住宅街に熊が集まっているらしい。そのため滅多に車も通らないような国道はリスクが低いと思いたい。
とりあえず(生きて帰ってこられたら)何かしら自動車を購入しようと思う。