USB-C版Fire 7(2022)にUbuntuは導入できたか
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最終更新日:2022/08/13
Amazon Kindle Fire, Fire 7, 製品レビュー
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アマゾンが新たに発売したUSB-CとRAM2GBを採用したNew Fire 7は、従来モデルに比べて動作が安定、価格以上の活躍をみせてくれている。
そこでFire HD 10 Plusと同じようにGUI(X Window)に対応した簡易的なデスクトップ版Ubuntuは導入できるか試したので内容を記録したい。
Fire 7(2022)にUbuntuを。
はじめにFire 7 (2022)の弱みを確認しておくとストレージが16GB (使用可能領域 9.5GB) しかなく、アプリやFire OSのアップデートにより過酷な環境に陥りやすいタブレットとなっている。
プライムビデオの事前ダウンロードや電子書籍の保存、一部のアプリはMicroSDカードへ保存・インストールすることもできるが、Termuxをはじめとしたシステム寄りのアプリは内部ストレージへ強制的にインストールされるので注意したい。
RAMは1GB増えて2GBになっているが、ホーム画面のスワイプ操作やアプリ起動時の体感速度はFire HD 8 PlusやFire HD 10 Plusに比べるとワンテンポ遅れるところが気になってしまう。
カラー版のKindleリーダーを使っていると思えば動作は速く、タップも正確なので見る角度によって評価は大きく変わるだろう。
最安モデルとして価格相応のスペック、決して悪い端末ではない。
カラーの電子書籍を読むときやiPhone SE 2よりも大きな画面でプライムビデオを流したい時に活躍している。
サイズ感としては左右のコントローラーを取り外したNintendo Switchを軽く、薄くしたようなタブレット。室内の移動でも気軽に持ち歩けるところが気に入っている。
そんなFire 7 (2022)にUbuntuのインストールを試みた。
TermuxとUbuntu。
Fire HD 10 PlusへUbuntuを導入(レビュー記事へ)した時と同じようにF-DroidからTermuxをインストール、そこからUbuntuのインストールへと進んだ。
しかし、Ubuntuのインストーラーが最後にエラーを出してしまう。
それもそのはず空き容量がない状態となっていた。
そこでUSBメモリやライブCDからLinuxを起動するという感覚でインストーラーを外部メモリに指定したが再びエラーに。
原因を探しているうちにUbuntuがTermuxの内部ファイルとして巨大化してしまうことがわかった。
そのため、「Termux」を内部ストレージではなく内部ストレージ化したmicroSDにインストールすることにした。
Termuxは内部ストレージ推奨だけど、MicroSDカードに・・・
この方法はmicroSDカードを挿した時にFire OSで「アプリがインストールできるようにしますか?」といった確認が表示されてOKを選べば解決すると思ったが、Termuxは外部メモリへのインストールについて、ディレクトリ構造の整合性がとれなくなるため行えないよう設定されていた。
しかし、なんとか無理矢理MicroSDカード側にインストールして、再びUbuntuのインストーラーを実行・・・再びエラーになった。
今度はディレクトリ構造の参照エラーを含んでいて、ややこしさが増してしまった。
Termux内のUbuntuインストールで良い点といえば上記のような複雑なエラーが発生してしまった時にアプリごと削除できるところ、ファミコンのリセット感覚で行える。
それでも内部ストレージにTermuxをインストールしてUbuntuを導入しようとするとアプリだけで9GBを超えてしまう。
Debianなど他のディストリビューションを導入してもGUIを求めてしまうと内部ストレージの上限には達してしまうため、OfficeやGIMPといったソフトウェアをインストールしない設定にできれば解決できるはずとgithubプロジェクトをチェック。
やはりインストーラーをカスタマイズする派生プロジェクトもあったが、実験的ということで推奨されていない、活動も止まっていた。
Fire HD 10 Plusで成功したUbuntuのプロジェクト自体は、もともとFireタブレット専用というわけではないので地道に最小構成で手動インストールしていくことになりそうだ。
そうなるとTermux特有の作法を覚える必要がある。
過去にはLinuxを簡単にインストールできるアプリも存在したが、今では使えなくなっているケースも多く、それはTermuxでも起こる可能性がある。
Fire 7のスペックから考えて、仮にGUIが導入できたとしても先の知れた未来に辿り着くだけ、過去に試した「Vim」によるポメラ化を目指すのが良さそうだ。
次回はFire 7 (2022)でのポメラ化をした内容をレポートしたい。
→今回使用したFire 7の最新レビューはAmazon販売ページへ
続き→Fire 7 (2022)もポメラ化、Vim / Ruby / python を試す
別の話→Fire 7(2022)でアクションRPG「聖剣伝説 ファイナルファンタジー外伝」は遊べるか
前回→USB-C版「Fire 7」を1か月使った感想・レビュー