高遮音イヤホン「SHURE SE846」レビュー、2つの良かったところ

「SHURE SE846」レビュー

バッテリー消費、駆動時間の長さ！

1つめの驚きはバッテリー消費の少なさ。

手持ちのAirPods Proはスロージョギング＋ウォーキングで1時間ほど彷徨っているとバッテリー切れになることが多かった。

iPhone SE2もまたバッテリー最弱として有名だが、それを大きく上回る駆動時間の短さに驚かされることが何度かあった。

その理由はシンプルで、最近の完全ワイヤレスイヤホンはアクティブ・ノイズキャンセリングによりマイクで外音を取り込んで騒音を打ち消すタスクをこなしているから。

その一方で「SHURE SE846」は音楽スタジオのドラム練習でも使われるほど物理的な遮音性を高めたパッシブ・ノイズキャンセリング製品。最大37dBの周囲の音をカットする。

バッテリー駆動時間においてAirPods Prよりも遮音作業をしていない「SHURE SE846」のほうが長く使えるだろうなとは思っていたが、これほどとは。

しかし、それだけではない。

クリアな音で耳に優しい

外出中に「SHURE SE846」を使ったところ、筐体が音を遮断していてイヤホン内部は音をクリアに再生することへ特化しているため「小さな音でも聞こえやすい」と感じた。

イメージとしては近所の選挙カーに対抗するため音量を上げているのがAirPodsのようなアクティブ型だとしたら、「SHURE SE846」は防音室でピアノの鍵盤を1つ叩いたような感じ、耳への圧迫がない。

音量を10が最大としてAirPods Proなら6〜7に設定していたところを、「SHURE SE846」では3〜4でクリアに聞こえる。

この「大音量にしない」ことで先ほどのメリットでもあるバッテリー駆動時間が延びたのだろう。

そして、耳にも優しい。

たとえばジョギング中にAudibleで2倍速再生にしたとき、1つ1つの言葉が聞き取れないとスピードに追いつけず聞き流してしまうことがあるが、それはなかった。

Bluetooth規格の問題で有線状態に比べると音の数は減ってしまう。

それでも、こんな使い道があったとは。

その他、使用感。

「SHURE SE846」は電池駆動のアクティブ・ノイズキャンセリングではないので電源OFFでも高遮音の耳栓として利用可能という強みがある。

近所や電車で耳栓やイヤーマフをしていると怪訝に思われるかもしれないが、「SHURE SE846」であればSHURE独特な耳周りをサポートするイヤホンをつけているだけのように見えるので、充電を忘れていても持ち出す価値はあると思う。

その一方で、マイナス評価になりそうな要素もあった。

AirPods Proは人の声を遮音しないが、「SHURE SE846」は周囲の音を均等に最大37dBカットするため集中できるものの自動車・自転車などの接近に気付けず危ない。

また、BluetoothオプションがmicroUSB充電というのが残念。

これについては2021年9月リリースの第2世代Bluetoothオプション「RMCE-TW2」（Amazonへ）がUSB-Cかつ外音取り込み対応なので、標準オプションのバッテリーが尽きたら入手したい。

往年の名機と呼ばれたイヤホン本体については10年ぶりに新モデル「SE846 第2世代」（Amazonへ）がが発売（2022年9月30日リリース）された。

ジョギングには骨伝導イヤホンが良いという声もあるのでが色々と試したいが、「SHURE SE846」の作り出すランニングステーションやカフェに立ち寄った際の静けさはやめられないかもしれない。

関連記事
AirPods Proに遮音性を、COMPLY専用チップ購入レビュー（SHURE SE846や耳栓と比較）

→Amazonレビュー90件の詳細や最新価格はアマゾン販売ページへ