3in1 の薄型モバイルバッテリー、iPhoneとApple Watchの同時充電・パススルーを試す(購入レビュー)
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iPhone 12 miniのバッテリー容量は非公式ながら”2,227mAh”と伝えられている。
これまで使用してきたiPhone SE 2(2020)の”1,821mAh”からは約400mAhほど増えているが、iPhone 12の”2,815mAh”、iPhone 13の”3,227mAh”に比べて少ない。
Face ID端末のロック解除で使用するApple Watch Series 6(40mm)は”265mAh”(44mmは303mAh)のようだ。
そして、2製品ともLightningケーブルやQi(MagSafe)充電か、Apple Watch専用充電ケーブルが必要と、主流であるUSB-Cで充電できないのが特徴。
そんな2つを同時充電できる薄型モバイルバッテリーを購入したのでレビューしていきたい。
3in1タイプのモバイルバッテリー購入レビュー
Apple Watchも一緒に充電できる製品を探すと、まず下記2つの選択肢から選ぶことになった。
- バッテリーを内蔵しない充電器タイプ
- モバイルバッテリー・タイプ
(1)充電器タイプの3in1
スマホリング型の3in1充電器
最初に見かけたのはRORRYというMagSafe対応を謳う下図の充電器。
MagSafeでiPhoneを充電して、その背面にはApple Watchの充電器とスマホリングを備えている。
インターフェイスがUSB-CなのでiPadをはじめとする多くの製品と一緒にケーブルを使い回せる。。
しかもUSB-Cケーブルを取り外せばMagSafe対応のスマホリングとして使えるため無駄がない。
ただApple認証を通過していないため「Apple Watchが充電できない」とシステムアップデートなどで梯子を外される可能性もある。
そのわりに価格が4000円〜6000円あたりを上下していて高めで不安定という製品。
レビュー数が385件もあるのでトラブル発生時は対処法を検索できる強みはあるものの、記事投稿時点では在庫切れ(レビューや在庫状況はAmazonへ)となっていた。
スマホスタンド型の3in1充電器
次に見かけたのはスマホスタンドを兼ねた3in1のMagSafe充電器。
スマホリングとは異なり自立しやすいスタンド型となっている。
残念なポイントとしてはMagSafeとApple Watch充電ポイントが同じ面に設置されているというところ。
そのため、iPhoneとApple Watchの同時充電は叶わない。
また、先ほどの製品と同じようにApple認証を通過していないので使えなくなる未来を覚悟する必要がある。
それでもAmazon初売りで29%OFFとなる1,709円と安く、最後まで購入を検討した製品だった。
レビューは41件と少なめだが在庫があり、ホワイトとブラックの2色展開、そして格安というのが強みの充電器(レビューや動画・価格はAmazonへ)となっている。
(2)モバイルバッテリー型の3in1充電器
先ほどの2製品は携帯性に優れ、旅行先のホテルなどで充電する際に最小限の荷物で済ませるという強みがある。
その一方で電車や自動車といった電源が限られている場所や、観光地の待ち時間といったシーンで単体の充電が行えない弱みを持っている。
今回レビューするのは、そんな弱点を克服した下記の特徴を持つ製品だ。
- バッテリー内蔵で場所を選ばず充電可能
- パススルー充電により本体とiPhone等を同時充電できる
- 薄型にすることで軽く携帯性を高めている
- iPhone / Apple Watchの「同時充電」かつ「ケーブルレス充電」に対応
それではパッケージから確認していく。
上記の化粧箱を見たとき「注文したのはブラックだったのに・・・」とショックを受けたが、その中身はブラックだった。
背面パッケージは全て英語で次のような仕様が印字されていた。
- ワイヤレス出力:5W
- iWatch出力:3W
- USB出力15W
- バッテリー容量:5000mAh
- 重量:138g
- 本体サイズ:116x65x13mm
MagSafe性能はピーク時最大15W、通常のMagSafe充電器でも7.5Wという製品が多い中で5Wを選ぶのには悩まされた。
Apple Watchと同時充電できるという最強スキルがなければ同製品は選ばなかっただろう。
ちなみに米アップルの公式説明によればiPhone 12シリーズのMagSafe充電は最大15Wだが、iPhone 12 mini(とiPhone 13 mini)だけ最大12W(Appleへ)と制限が課せられている。
次に「iWatch」の記述については(1)で検討した製品でも見かけたが、Apple認証を取得していない中国メーカーが共通して使っているのだと勝手に解釈している。
つまり、この製品もApple Watchが充電できなくなる可能性があるということだ。
それもあってApple Watch 6から最新モデルへの買い替えは控えて出来る限り同製品で充電できるように対処したい。(システムアップデートで対処されたら終わりだけど・・・)
箱の中身は上図のようになっていた。
説明書はカラー図入りで英語と中国語、Made in China、対応機種は「iWatch 1〜7」と印字されている。
USBケーブルはUSB-A to USB-C。
充電器の本体はマットでサラサラした手触り。
埃・チリが付着しても指で拭えばサッとなくなるため、写真撮影で助かった。
Anker 633を名指しして申し訳ないが、モバイルバッテリーに金属が使われていないのも気に入ったポイント。
狭いバッグ内で金属があるとiPhoneのディスプレイや他のアイテムを傷つける可能性があるため注意しながら選んだ。
少し角度をつけて撮影、MagSafeとApple Watch充電台は同じ高さ。
もともと端末を近づければマグネットで吸着されるが、この形状により充電しやすさが向上している。
充電ポートとLEDランプ。
開封時点でランプは4つ点灯、LEDランプ側の側面には電源ボタンが設けられていた。
この電源ボタンを押すことで充電が開始される仕組みになっている。
これによりモバイルバッテリーを携帯する際にバッグ内でiPhone・Apple Watchと不慮の結合が発生しても充電されない。
この機能を利用したカスタマイズも後ほど別記事でレビューしたい。
上図は電源ボタンとは反対の側面で、株式会社未来という企業名や型番「N66」という印字があった。
Anker 633との比較
Anker 633の詳細は過去記事「MagSafe対応の10,000mAhモバイルバッテリー「Anker 633 MagGo」購入レビュー」に譲るとして、10000mAhと5000mAhの違いを踏まえた上で比較していく。
MagSafe製品ということで横幅は他社製品も含め変わらず、長辺の違いが大きい。
とくに小さなiPhone 12 miniにとって重要なポイントだ。
厚みはiPhone 12 mini+保護ケースに比べると、さすがにAnker 633単体の方が僅かに薄かったが、充電中でも携帯しやすいのがわかる。
実際に小さなバッグへ入れて持ち運ぶとなれば薄型モバイルバッテリーの方が使いやすい。
先ほどレビューしたSPIGEN保護ケースのカメラカバーにギリギリ触れなかった。
(関連記事)
MIL規格のSPIGEN製iPhone 12 miniケース「ACS01866」購入レビュー、MagSafe製品を試す
ここが重なってしまうとMagSafe部分が浮いて充電が解除されてしまう。
実際にAmazonレビューを見ていてSPIGEN製品を含めて「MagSafe充電できない保護ケース」は何度も見かけた。
この難所は、なんとか切り抜けたことになる。
次に底面部分。
iPhone 12であればピッタリだったのだろうなと思う。
ただiPhone 12 miniのバッテリー容量は”2,227mAh”と少なく、この薄型バッテリー5,000mAhでも2回はフル充電できる計算だ。
iPhone 12は”2,815mAh”なので約1回半といったところ。
ここへApple Watch 6(40mm)の”265mAh”を足しても合計2492mAh、そして既に最大バッテリーは84%まで減っているから、Apple Watchを含めて2回はフル充電できそうだ。
iPhoneとApple Watchの同時充電を試す。
ここからは重要な項目の1つである同時充電を試していく。
同時充電する時はスペースの関係で上図のような横向き充電となる。
このとき、側面の電源ボタンを押さない限り充電がスタートしないので注意。
実際に電源ボタンを押した直後を撮影したのが下図となっている。
2製品とも充電を開始するアニメーションが表示された。
iOSは最新バージョンに更新してあるので当面は充電できそうだ。
ちなみに2製品の距離は下図のようになっている。
iPhone 14シリーズや大画面モデルを使用している際は4000mAhを超えているため、このモバイルバッテリーが活躍できるか怪しいが並べて充電できるのか参考になるかもしれない。
先ほど記事にしたWPCによる次世代ワイヤレス充電規格「QI2」の発表により、2023年のホリデーシーズンにはiPhoneだけでなくAndroidスマートフォンもMagSafe準拠の充電が開始される。
(関連記事)
WPCが「Qi2充電」(Magsafe)発表、Androidもマグネット充電の時代へ
もしかすると、6インチや7インチのQi2対応タブレットも登場するかもしれない。
そんな時は上図の隙間(距離感)は重要になるだろう。
側面がフラットな形状なので上図のように置くことも可能だが、不安定なので注意。
やはりスマホスタンドなどに設置して充電するのが良いと思う。
上図の状態であれば底面にあるUSB-Cポートも使える。
iPhoneも追加した最終形態。
こうなるとパススルー充電が行えるかが大きなポイントとなってくる。
もし可能なら下図のようなApple Watch充電スタンドを卒業して、よりシンプルな暮らしが実現できそうだ。
(画像)Apple Watchをトラベルクロックに、Belkin充電スタンド購入レビュー編より
パススルー充電はできたか。
このモバイルバッテリーで最も重要なパススルー充電を試していく。
同製品はブルーとブラックの色別で別ページにて販売されているが、それぞれ「パススルー充電できているように思う」というコメントが少しあるだけだった。
先に結論を書くと「パススルー可能」だと思う。
そう思ったのはモバイルバッテリー単体でUSB-Cポートへケーブルを差し込み充電すると「LEDランプの後半が点滅する」使用となっていたから。
iPhoneとApple Watchを装着して充電したときは「LEDランプは点滅しない」仕様となっている。
その状態でUSB-Cケーブルを差し込み、モバイルバッテリー本体の充電を開始したところ次のような変化があった。
- Apple製品の充電が一度解除され、再び充電アニメーションが開始→充電継続
- モバイルバッテリーのLEDランプが点滅している。
上記のことからパススルー充電が行えていると判断した。
あとはスマホスタンドに設置すれば「携帯できる3in1モバイルバッテリー」の完成だ。
サコッシュやウエストポーチへ入れておけば、iPhone 12 miniとApple Watch 6を2回はフル充電できる。
2日程度の小旅行に耐えられるし、日帰りの隙間時間に重いゲームや動画視聴も安心して楽しめそうだ。
iPad mini 6やAndroidスマートフォンの逆バッテリー(モバイルバッテリー)機能を使用するつもりだったが、実際には重く嵩張ってしまうため日帰りスケジュールで持ち出す機会はあまりなかった。
それは10,000mAhで安心できると思って購入したモバイルバッテリー「Anker 633」(レビュー記事へ)も例外ではなく、やはり5,000mAhあたりが自分に合っていると思う。
→今回購入したモバイルバッテリーのレビュー142件やビデオはAmazon販売ページへ