Ender-3 S1 Proレビュー、造形物の表面が乱れるときの対処法

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3Dプリンターを移動できるようIKEAで注文した1本500円のテーブル脚「ADILS オディリス」(IKEAへ)にキャスターを取り付けるべく印刷していた。

最初の2回は成功したものの、3回目は印刷中に造形物が剥がれ、4回目はトータル印刷時間5時間のうち4時間まで終えたという時に失敗となった。

その造形物を見ると表面にブツブツとした点が現れていた。

3Dプリンターの造形物、表面が乱れるときの対処法

今回Creality公式と思われるPLAフィラメントのホワイト(Amazonへ)を使用して印刷した。

1回目と失敗した4回目まで同じ設置場所だったことから原因は絞られてくる。

実際に失敗した写真を見ると、下図のように白いブツブツが現れているのがわかる。

このキャスター用パーツは印刷時間5時間中4時間を経過したあたり上部でノズルが停止、ギギギギギッという大きな異音に耐えられず印刷をキャンセルしてしまった。

この失敗に対してはノズル温度と、ソフト・ハード間にある解像度に違いが原因のようで詳しい解説はnoteにてEnder3の記事を書いていらっしゃるテル氏(noteへ)がわかりやすい。

他にもノズル温度について学びながら3Dスライスソフト「Creality Slicer」にて以下の設定をしたところ解決した。

  • ノズル温度(Print Temperature)を200度から190度へ変更
  • メッシュデータの解像度(Mesh Fixes)の項目を以下に変更
    →Maximum Resolution:0.025mmから0.5mm
    →Maximum Travel Resolution:0.025mmから0.5mm
    →Maximum Deviation:0.025mmから0.05mm

下図のような印刷結果を得られた。

かなり綺麗になった。

200度までノズル温度を上げなくなったことで僅かな節電効果と印刷開始までの速度UPに繋がったのも嬉しい。

また、造形物の下にある丸い枠はRaft(ラフト)で、1度はがれてしまったというトラブに対応すべく設定を変更した。

Ender-3 S1 Proのプレートは造形物の設置面が綺麗に仕上がると評価されているが、このRaftを加えると失敗リスクは低下できるものの底面が美しいとはいえない仕上がりになってしまう。

「スティックのり」を使うという声が国内外で多い理由がわかったような気がした。

Raft分の印刷時間とフィラメント消費を抑え、かつ造形物の底面が綺麗になる可能性を期待して是非とも試したい。

なお、レビューに登場したIKEA「ADILS オディリス」にキャスターを取り付けるための造形物はTHANGS(thangs.comへ)よりダウンロードさせていただいた。

しかし、キャスター取り付け用の穴が中心から35mm間隔で離れていて、その同じ幅を持つキャスターが日本ではストッパーなしモデルしか見当たらなかった。

下記の動画(スタート時から音に注意、YouTubeへ)では、キャスターで斜めにストッパーをかけることで地震による転倒率を下げることができるという。

この動画に登場する銀ラックと比べるとIKEA Lackは55x55cmの正方形で転倒しにくい形状だが、実施しておくのが良いと思った。

そこで造形物のネジ穴間隔である幅35mmに最も近い34mmとなっている正方形のストッパー付きキャスターを楽天市場で注文(楽天販売ページへ)した。

この製品以外に手頃な価格は見つからず、あとは倉庫用なのか鉄板部分が巨大で35mm幅のストッパー付きが1つあたり2万円や3万円という価格設定のキャスターがアマゾンで販売されていた。

本当はフローリングでも傷がつきにくいウレタン車を選びたかったが、アマゾンやヨドバシを含めてストッパー付きの多くは長方形で造形物に合わなかった。

もちろん3Dモデリングソフトで長方形タイプを制作することも考えたが、今回はゴールが遥か遠くにあるので効率を重視。

近いうちに3DCADとは向き合わなければならないが、3Dプリンターを移動できるようにすることが最重要項目だったのでSTLデータを活用させていただいた。

続き→3Dプリンターで天板下に「HP Z2 mini G4」設置・レビュー
前回→Fireタブレットで3Dプリンター管理、「Octo4a」をインストールした話
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