3万円高くて小さくなった「Pixel 8」発表、Pixel7とスペック比較(画角などカメラに違い)・感想
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Google Nexus Pixel, Pixel8, スペック比較, 新製品
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Googleは日本時間10月4日、最新スマートフォン「Pixel 8」を発表した。
6.3インチ「Pixel 7」から6.2インチへと画面サイズが小さくなったこともあり、高さと幅がミリ単位で小さくなり、6.1インチPixel 7aからは3辺いずれも小さくなっている。
そのため最新Pixelスマートフォンで最も持ちやすい、携帯しやすいスマートフォンとなった。
この記事ではPixel 7からPixel 8で変化したスペックを記録していく。
「Pixel 7」から「Pixel 8」で変わったコト。
はじめに2023年10月5日時点のGoogleストア価格を見ていく。
- Pixel 7 : 82,500円〜
- Pixel 8 : 112,900円〜
上記価格差は30,400円、なんと3万400円となっている。
この価格差に見合うだけのスペックアップはあったのか、ここからはスペック比較をしていきたい。
Pixel 7 vs Pixel 8 (スペック比較)
下記はGoogleストアのスペック比較表を参考に違いをピックアップしている。
CPU・RAM・SoCに違いはあったか
Pixel 7aも含めPixel 7とPixel 8はRAM8GB(LPDDR5X)に128GB UFS3.1ストレージという点は変わっていない。
ただPIxel 7とPixel 8には256GBオプションが用意されている。
セキュリティについてはPixel 7a / Pixel 7 / Pixel 8は全く共通の仕様となっていて、Titan M2チップを積み、Google OneVPNと指紋認証・顔認証をサポートする。
SoCはPixel7aとPixel7がTensor G2、PIxel8がTensor G3となっているが過去に海外メディアがPixel7aのG2チップは”劣化版”(当時の記事へ)とも伝えられている。
しかし、そもそもTensorのベースとなっているSamsungチップへの不安も払拭されていない。
サムスンが製造に関わったSnapdragon 8 Gen 1は搭載デバイスを全て台無しにしたと酷評され、その発表から僅か半年でTSMC製造へ切り替えてSnapdragon 8+ Gen 1を再発表したといった過去がある。
QualcommをやめてSamsungにしたPixelシリーズは「機能特化」「低価格」を売りに日本で売れ筋ランキング上位を独占したが、今回は大幅な値上げ(Pixel7から30400円UP)をしたPixel8が人気となるのか、その信頼を築けているのかについて疑問を感じた。
ディスプレイ・画面サイズ・バッテリーなど変わった点
Pixel8の重要なポイントは画面サイズが変わっていること。
6.3インチ「Pixel 7」から6.2インチ「Pixel 8」へと変化、どちらもOLEDだがPixel 8には”直射日光下でも鮮明”と謳う”Actuaディスプレイ”が新たに搭載された。
また、輝度がPixel7の最大1000nit、ピーク時1400nitからPixel8の最大1400nit /ピーク2000nitへ向上、かなり明るくなっている。
リフレッシュレートはPixel7およびPixel7aが最大90Hz対応なのに対し、Pixel8は60〜120Hzという表記になっているのも大きい。
その一方で解像度1080×2400とアスペクト比20:9、ゴリラガラスのバージョンは変わっていない。
次に筐体サイズをチェック。
Pixel7より画面サイズが0.1インチ小さいPixel 8の筐体が小さくなることは想像できるが、Pixel8より0.1インチ小さいPixel7aよりも小さくなったのは高評価。
- 6.3インチPixel 7 : 154.9 x 74.8 x 7.62(0.3インチ表示)mm
- 6.1インチPixel7a : 152 x 72.9 x 9.0mm
- 6.2インチPixel 8 : 150.5 x 70.8 x 8.9mm
上記3機種のなかでは中間の画面サイズながら縦横の長さは最も小さくなっているのがわかる。
そのままバッテリーを確認。
- 6.3インチPixel 7 : 4,355mAh
- 6.1インチPixel7a : 4,385mAh
- 6.2インチPixel 8 : 4,575mAh
最も小さいPixel8が最大容量のバッテリーを積んでいるという結果に。
Googleストアに重量の記載がないことから憶測になってしまうが、Pixle8の筐体サイズを小さくしていることから200mAh増えたところで重量は変わらない、それどころか僅かに軽くなっている可能性さえある。
以上、ディスプレイは画面サイズ/輝度/筐体サイズ/リフレッシュレート、サイズ、バッテリーに変化があったという話。
ちなみに防塵防水性能はPixel 7aだけIP67で、Pixel7とPixel8はIP68で変わっていない。
カメラ性能の違い
私が編集できるコンデジとしてPixelシリーズを購入する理由となったカメラ性能。
Pixel8の優秀さに感嘆するのかと思っていたが、意外なことに半額ほどで購入できるPixel 7aの素晴らしさを再認識する結果となった。
メインカメラを見るとPixel7aだけ64MP(F値1.89、ピクセル幅0.8μm)、PIxel7とPixel8は50MP(F値1.68と1.85、ピクセル幅1.2μm)になっていた。
しかし、ピクセルサイズが大きいほどレンズ性能が良くなくてもボケが発生しにくいクリアな映像が撮れるほか、感度も良いということから1.2μmのほうが撮りやすいかもしれない。
興味深いのは画角の違い、次のようになっていた。
- Pixel7a : 64MP(80度)/13MP(120度)/13MP(95度)
- Pixel7 : 64MP(82度)/13MP(114度)/13MP(92.8度)
- Pixel8 : 64MP(82度)/13MP(125.8度)/13MP(95度)
Pixel Proシリーズのような望遠レンズを持たない無印とAシリーズは標準レンズが物撮りのメインになってくるが、Pixel7aの80度は35mm換算で26mm相当となり、Pixel7 / Pixel8の82度は24.5mm相当といったところ。
Pixel8Proの48MP望遠(21.8度=おそらく120mm相当)まで行けば例え部屋が散らかっていても被写体の背景に映らないように撮影できるし、人物撮影でも背景を圧縮して人物を浮き上がらせることもできる。
個人的に90mm(27度)〜135mm(18度)が物撮りに最適だと思っていて、そうなるとPixel7Proの48MP(20.6度=およそ125mm)が自分の最適解だったりする。
私は後付け望遠レンズ(10.6度)で対応(記事:Pixel7aに外付け望遠レンズを装備、Kenko「KRP-8t」購入レビュー)しているが、筐体の大きさから選ぶことはないが望遠撮影のしやすさではPixel Proシリーズが良いと思った。
Pixel 8のワイドカメラはPixel 7 Proと同じ仕様
Proモデルとの差別化なのか、Pixel 8 Pro=48MP(125.5度)なのに対してPixel8はPixel7Proと同じ12MP(125.8度など全て同じ数値)となっていた。
価格はPixel7Pro=124,300円のため投げ売りがあれば望遠に対応する旧Proを選ぶのもよいと思った。
カメラ機能に違いあり
実はPixel7a / Pixel 7のカメラ機能は同じで、Pixel8には2機種にない下記の追加機能が備えられている。
- ベストテイク
- 音声消しゴムマジック
- マクロフォーカス
- 編集マジック
- ウルトラHDR
- 天体写真
上記の中ではマクロフォーカスとウルトラHDRが多用すると思われる。
「編集マジック」については「顔の差し替え」や「人物の移動」といった強力な写真編集が行えるようになっている。
ーーーーGoogleストアのスペック表で変化のあった箇所チェックは以上となる。
Pixel 8の感想
PIxel7からPixel8への変化で驚いたのは30400円の値上げ、次にカメラ性能(ハード面、実用的なソフトウェア面)が思ったほど向上していないこと。
また、GoogleがTensor G3によるカメラ編集技術やAI機能に価値を見出そうとしていることも改めて実感できた。
「編集マジック」は集合写真で何枚か撮影しておくだけで目を瞑っている人や変顔になっている人の顔を差し替えるといった魔法に近いことがスマホ一台で行える画期的な機能だ。
中国のように政府が監視しなくても世界中のスマートフォンに車載カメラ機能がついて何か異変があればカメラ(スマートメガネとスマートウォッチなど含む)が捉えていた映像を自動保存するといった相互監視時代に入りそうだ。
Pixel 8の下取り対象機種にPixel7aがあれば検討したいところだが、個人的にはPixel 8=112,900円より望遠カメラがあるPixel7Pro=124,300円のほうがカメラとして使い道が多いという点で魅力的に思えた。
先日まで値下げしていたので当分Pixel7Proの値下げはないかもしれないが、投げ売りされた際は購入してしまうかもしれない。
Source : Googleストア