(更新)RAW撮影をサブスク化・無料継続したカメラアプリの現在。iPhone15でRAW撮影はできたか
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iPhoneはPROシリーズを除いてRAW撮影が行えない。
しかし、そこにアプリ開発者が生き抜く活路がある。
これまで何年も365日アプリセールを掲載していると、RAW撮影対応を謳うアプリに遭遇する。通常価格980円だったものが0円になったというアプリたち。
今回、RAW撮影が公式に非対応とされるiPhone15を手に入れたのでRAW撮影を試そうとカメラアプリを一斉にインストールした。
しかし、いくつかのアプリでサブスクリプション化が進んでいた。正規価格で購入した人たちとトラブルにならないのだろうか。
とりあえず、いくつか有料カメラアプリを使ってRAW撮影が無料で行えるのか試したのでレビューしていきたい。
RAW撮影を有料化・無料継続したカメラアプリ
サブスク化によるカメラアプリの現在
どのような状況になっているのか具体例を挙げたい。
【Case1】980円→0円のはずがサブスク化で無効に、『Camera+』場合。
最終セール記事2022年6月16日で通常980円が0円になったRAW撮影できる多機能カメラ『Camera+』を見てみよう。
2024/03/16時点で基本0円となり、サブスクへ移行している様子。そのレビューを見ると通常価格で購入した課金勢の怒りが伝えられていた。
App Storeには最新バージョンしか掲載されていない。
そこでiPhoneのApp Storeで購入履歴から「Camera+」を検索すると「Camera+ レガシー」というアプリを発見。その名を持つアプリは入手していないので改名されたのかもしれないとインストールした。
すると、RAW撮影を含めて980円のフル機能が使える旧バージョンが利用できた。実際の画面は次のとおり。
JPEG+RAW DNGが選択可能、かつRAW現像まで行えるようだ。旧バージョン購入者は課金せずにApp Storeからインストールすることを推奨する。
これは他のアプリでも同じことだと思うのでサブスク化されたとき、良心的な開発者であることを願って端末のApp Storeアプリを開こう。
【Case2】RAW対応カメラ『Obscura Camera』はDNG保存されない。
2020年10月23日のセール記事で610円が250円となり、その後0円になった「Obscura Camera」もまたRAW撮影を謳っている。こちらも再インストールして動作を確認した。
RAW撮影モードにして保存するもJPEGやHEIF形式だけでiOS標準の写真アプリでも「RAW」とは判定されていない。現在サブスク化され1500円の課金をすれば変わるのかもしれないけれども。
実は「Obscura Camera」の対応はまだよい方だ。
今回アプリセールを振り返ったところ、App Storeから姿を消してしまった元有料カメラアプリ(例:Nightcamのセール記事へ)は少なくない。高値で購入してしまった人はどうしているのだろうか。
リンク切れ状態のアプリたちは流石に紹介できないので記事中の「Case」を書いては消すといった作業を繰り返してしまった。
【Case3】通常610円が0円に「ProShot」
ここで1つ購入して良かったと思えるアプリ「ProShot」を見ていきたい。
2020年7月8日セール記事で0円となっていた。それよりも古い記事は徐々に削除しているので購入したのは更に数年前かもしれない。
そんな中で優秀だったのが「ProShot」だ。
2024/03/16時点では1000円に値上げされているが、iPhone 15でもRAWファイル保存ができているので値上がりも仕方ないと思う。レビューでも商品撮影やネット通販会社で使用しているといった声が飛び交う。
ただ残念なことがあるとすれば48MPでのRAW撮影ができなかったこと。12MPに設定するとRAW対応となる。iPhone 14までは背面メインが12MPしかなかったので仕方ないのかもしれない。ここはiPhone15の48MP対応アップデートに期待しよう。
先ほどの「Camera+(レガシー)」は、撮影してそのままRAW編集まで行えた優秀なアプリ。もうApp Storeで販売していないことを踏まえると「ProShot」の無料セールを待つのが良いだろう。
RAW現像にはAdobe Lightroomを推す声が多い。しかし、Googleが開発した無料の「Snapseed」(App Storeへ)も良いと思う。その現像方法はSnapseedヘルプページに詳しい。
iOS17で解禁「HEIF Max」の話。
iPhone 15シリーズで実装されたカメラ機能「HEIF Max」。
この機能を使えるのは「iOS 17」に対応した48MPモードの解像度撮影が可能な「iPhone 14 Pro / Pro Max」と「iPhone 15全シリーズ」のみ。
このうち「HEIF」(ヒーフ)というファイル形式は国際標準化機構(ISO)で定められている標準規格でAppleが採用を始めたのはiOS11のころ、端末でいうとiPhone7シリーズ以降となる。
HEIFについてJPEGとの違いを端的に書けば「画質=同じ、データ量=JPEGの半分程度」という便利なフォーマット。
ただ一般的ではないのでHEIFファイルをアップロードすると表示できないなんてことがあり、iPhoneで何枚も撮影したいときに使うといった用途になりがち。
そして48MPを最大限に活かせるのが「HEIF Max」。通常のJPEGよりもファイルサイズ半分なのでクロップを前提にガツガツ撮影できそうだ。
では、RAWデータを保存できるiPhone PROシリーズのみに許された「ProRAW」(プロロウ)とは何が違うのか。
RAWやLOGといった生データはセンサーが捉えたデータを直接保存する。JPEGは加工してファイルサイズを減らして出力する。それを更に圧縮したフォーマットがHEIFといった感じ。
そして、そのJPEG加工が上手で部屋など暗所撮影に強い端末がPixelシリーズ。だからこそ高級コンデジを手放せたのだ。
(画像)Pixel 7aで高級コンデジを手放した話、理由はピクセルビニング。より
そもそもの発端は今回の記事を書く理由は望遠レンズを搭載したPixel 8 Proが47,880円で手に入りそう(検討した記事へ)ということから始まっている。
ちなみに手持ちのPixel 7aは標準カメラアプリでRAW撮影に対応。RAWデータもGoogleフォトへアップロードすればWindows/Macからダウンロードできる。
しかし、iPhoneで撮影したRAWファイルはAirDropで転送できない。ストレージ容量が有料のiCloud経由なら巨大なRAWファイルも転送できるようになっている。つまりそういうことだ。
このRAWファイル撮影後の「編集(消しゴムマジックなどの強力ツール)」と「出力・転送」という重要な工程を簡単に行える。それがPixelシリーズの強いところだと思う。
とりあえずRAW撮影できるカメラアプリは「ProShot」と「Camera+(レガシー)」ということがわかった。他に記事で登場していないApp Storeから消えてしまったアプリも1つずつ検索したが入手や復元に至らず取り上げることはできなかった。
(追記:2024/03/17)
iPhone 15に対応する幾つかのカメラアプリで撮影したところ、無料のRAW現像アプリ「Snapseed」(Google製)でRAWデータと認識してくれるのは「Camera+(レガシー)」のJPEG+RAW DNG」形式と判明。
「ProShot」のRAWデータはフォトエディタ「Snapseed」で認識できないようだ。そのため、最終的に「Camera+(レガシー)」だけがiPhone 15でRAW撮影できるという結論に至った。
もちろん全てのカメラアプリを試したわけではないので参考までに記録しておく。
(追記2:2024/03/17)
Appleが公式で公開しているRAW撮影できるアプリ一覧ページの中で過去にセール購入したアプリ「ProCam 8」を試したが認識されなかった。
具体的には、12MP/48MP、フォーマットの組み合わせなどを思いつく限り試したが、どれも認識されなかった。
Lightroomにサブスク登録してRAW撮影から編集というのもありかもしれない。プリセットも使えるし・・・。
ちなみにPixel7aで撮影したRAWデータはSnapseedで認識された。どちらもGoogle製品なので当然の結果といったところか。
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