クアルコムがワイヤレス充電「WiPower」を5月末にデモ公開、「Qi」との違いとは
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クアルコムジャパンは、5月29日から31日まで東京ビックサイトで開催されるワイヤレス・テクノロジー・パーク2013でワイヤレス給電技術「WiPower」のデモを公開するとしています。「WiPower」は給電台の上であれば間に何かを挟んだ状態でも給電可能なため複数台を同時に充電できる技術。
ワイヤレス充電「WiPower」とは、「Qi」との違い
現在の主流は「Qi(チー)」などの電磁誘導方式ですが、その技術に共鳴現象を加えた「WiPower」が採用する磁界共鳴方式には次のようなメリットがあります。
磁界共鳴方式「WiPower」のメリットとデメリット
「Qi」のような電磁誘導式に比べて多少の距離があっても給電が可能(伝送距離を長く取れる)、複数台のタブレットを重ねても充電できるなどのメリットがあります。その一方で、仕組みが複雑でデバイスへの組込みが大変というデメリットもあります。
「Qi」や電気歯ブラシなどの電磁誘導式は装置に組み込みが、磁界共鳴方式に比べて容易となっていますが、充電ベースから少しでも離れると給充電できないというデメリットがあります。
磁界共鳴方式への取り組み
韓国Samsung Electronics社と米Qualcomm社は、ワイヤレス給電技術の業界団体「Alliance for Wireless Power(A4WP)」を2012年5月7日に設立して磁界共鳴方式の普及を推進するほか、Qi規格を策定したワイヤレス給電の業界団体「Wireless Power Consortium(WPC)」も2012年中頃から磁界共鳴方式を採用しつつあるなど伝送距離が長いワイヤレス充電への取り組みが始まっています。
以前、記事にしたAppleのワイヤレス受電装置も半径約1メートル以内で充電できるという充電エリアをつくるタイプでした。2013年のiPhone には無線充電技術が採用されるとも海外メディアが報じていたことがあり、今後も注目したいと思います。
Source : WiPower