「iPhone 16E」は買いか、手持ちのiPhone15(とiPhone16)とスペック比較・違い・価格差をチェック

公開日: : Apple , , ,

 この記事にはアフィリエイト広告・広告が含まれています。

Appleは2025年2月20日、予告通りiPhoneシリーズの新しい家族「iPhone 16E」を発表した。

これまで別枠として存在していたiPhone SEシリーズではなく、最新モデルと同じナンバリングを与えられていることから純粋な廉価版として今後も継続されるものと見られる。

それでは型落ちとなる手持ちのiPhone 15から買い替えるべき製品なのだろうか。私はソフトバンク「新トクするサポート」で年間21,996円で割賦購入契約(当時の記事へ)を結んでいるが、3月には返却して残債を免除してもらう。つまり次のスマートフォンが必要になるのだ。

そこでiPhone 15と「iPhone 16E」のスペックを比較、買いなのかチェックしていきたい。

「iPhone 16E」は買いか、スペックを知る。

以下、Apple公式のスペック比較表を参考に記載しています。また追加された衛星情報などはできる限り当該公式サイトを参考に記載しました。

比較対象は無印のiPhone 15 / iPhone 16の2機種です。

結構、違うディスプレイ。

はじめにディスプレイを見ると3機種いずれも6.1インチでOLEDのSuper Retina XDRディスプレイとなっていた。しかし、Dynamic Island非搭載なのとiPhone 15とiPhone16の解像度2556×1179ピクセル+輝度1000 / ピーク1600 / 屋外2000 に対して、2532×1170ピクセルと少なく輝度も800 / ピーク1200 / 屋外なしと暗い

この画面が暗いというのはいただけない。

特に屋外の輝度が非表示「ー」となっていることからMAXで1200nitということになる。通常の最大輝度も800nitと中華タブレット並みに暗い。

細かい話だがiPhone 16だけガラス表記が「どんなスマートフォンのガラスよりも頑丈な最新世代のCeramic Shieldの前面」となっており、「iPhone 16E」とiPhone 15は「最新世代の」という文言が抜けていた。

生体認証はFace IDに対応。SEシリーズではないので指紋認証には非対応となっている。個人的には側面の電源ボタンに指紋センサーを搭載してほしいところだが————。

処理性能をチェック。

「iPhone 16E」はA18チップを搭載している。

これはiPhone 16と同じチップとなっており、iPhone 15はA16チップでコア構成・数は変わらない。ただこの廉価版を販売しているのはAppleだ。MacBookやiPadでも安いモデルに対してストレージを低速なSSDを搭載するなどしている。またGoogleのように同じチップでも制限を加えた or 製造時に一定数発生する1〜2コアが正常に動作しないチップをOFFにした本来は破棄するチップを採用するといったSDGsな取り組みが行われている可能性がある。

つまり、不良チップを使えるようにして「iPhone 16E」に採用、安く販売するという可能性。

少し経つと海外メディアから「同じA18チップだけどiPhone 16Eは劣化版でした。」という報告が今後あるような気がする。

なお、A18チップ搭載によりApple Intelligence搭載となっている。日本語は2025年4月初句に対応予定とされているため、その実力を評価することはできないが、文章の要約や画像生成といった機能が紹介されている。詳しくはAppleサポートページ

実際にA18チップを生かすためのカメラレンズ自体も減っている。後述するカメラ性能も大きく異なるので劣化版チップを採用しても耐えられるだろう。

メモリは記載なし。

ストレージは128GB / 256GB / 512GBが用意されていた。これは無印iPhoneと同じ構成。

筐体サイズと重量、筐体の変化をチェック。

続いて本体サイズを見ていきたい。

  • iPhone 15:147.6 x 71.6 x 7.80mm(171g)
  • iPhone 16:147.6 x 71.6 x 7.80mm(170g)
  • iPhone 16E:146.7 x 71.5 x 7.80mm(167g)

これは意外な結果だった。てっきり同じ筐体を流用して安く仕上げていると思っていた。厚みは変わらないので一部ラインは共通しているのかもしれない。

(追記)
以前のリーク情報で「iPhone 14の筐体を流用」という話があった。そこで本体サイズを確認したところ「146.7 x 71.5 x 7.80mm」と全く同じだった。重量は172gと少し異なるがiPhone 14の精算ラインを復活して安く抑えているのだろう。

重量も僅かに軽くなっていた。

防塵防水性能もIP68準拠、説明文も全く同じ(6メートルで最大30分間)だった。

筐体では「アクションボタン」(上図)が搭載されている。iPhone15の着信/消音スイッチとは異なる。ここはiPhone 16と同じ仕様だ。

カメラは劣化したのか、比較。

「iPhone 16E」はシングルカメラを採用した。

見た目は一気に懐かしいレトロな装いとなり、好みの外観となっている。iPhone 15 / 16との大きな違いは超広角レンズがないことだろう。

メインは48MPと変わらない写真撮影も24MPと48MPと同じだ。「48MP Fusion」という名前のカメラシステムは光学2倍の望遠機能を統合したという。

iPhone15 / 16 との撮影レベルの違いがあるとすれば光学ズームオプションから0.5倍ズームがなくなったことが挙げられる。シングルカメラで光学2倍を実現したのは素晴らしい。しかし、単純にレンズが1枚増えたことで本当に同じ透明感が得られるのか疑問が残る。

iPhone 15にはない機能として「周囲のものについて詳しく知れるビジュアルインテリジェンス」の搭載がある。これはiPhone 16と同じ、具体的にはA18チップの恩恵と言える。

ちなみにiPhone 16だけが「マクロ撮影」「空間写真と空間ビデオ」に対応していた。細かい話だが、この広角寄りの標準レンズでマクロ撮影というのは使い勝手が良いと思う。「広角なマクロ」というのは結構な破壊力がある。なぜかiPhoone16に魅力を見出してしまった。

ビジュアルインテリジェンス」はカメラ撮影した気になる服や自動車のパーツなどを撮影してChartGPTに尋ねたり、日付の書かれた用紙からカレンダーに予定を加えるといったことができる機能、詳しくはAppleサポートページ

他にもビデオ撮影では次の機能が削除されていた。

  • 浅い被写界深度でビデオ撮影(最大4Kドルビービジョン、30fps)ができるシネマティックモード
  • アクションモード
  • iPhone 16のみ:空間ビデオ撮影(1080p、30fps)
  • iPhone 16のみ:マクロビデオ撮影(スローモーションとタイムラプスに対応)

その一方で、iPhone 15にはないビデオ撮影機能としては次の項目が加わっている。

  • 風切り音の低減
  • オーディオミックス

上記はiPhone 16でも対応している。

その他、iPhone 16のみ対応している次のカメラ関連の機能が削除されていた。

  • カメラコントロール
  • 写真とビデオのツールに一段とすばやくアクセス

フロントカメラを確認する。

「iPhone 16E」のフロントカメラは12MPで絞りF1.9と基本スペックはiPhone15 / iPhone 16と変わらない。

しかし、撮影機能としてシネマティックモード(最大4Kドルビービジョン、30fps)」が削除されている。それ以外の静止画と動画の撮影能力は同じなのでシネマ撮影だけ注意することになりそうだ。

意外と大きな充電機能、バッテリー駆動時間の違い

「iPhone 16E」は最大26時間のビデオ再生を謳う。

これはiPhone 15の最大20時間やiPhone 16の最大22時間を大きく超えている。USB-C充電の性能は変わらず、USB 2対応となっていた。

そして最も大きな違いはワイヤレス充電だろう。最大7.5WのQi充電となり、MagSafe非対応となっている。iPhone 15は最大15W、iPhone 16は最大25WのQi充電が可能なことから充電速度は初代Qi規格に落ちていることがわかる。

またMagSafe非対応なため別途MagSafe対応ケースを購入して疑似再現することになりそうだ。その際はQi充電できるのか怪しい点も注意したい。

おそらくMagSafe設置スペースとカメラレンズ周りをすべて電池の拡張に使ったのだろう。筐体サイズが小さくなっていることからパーツが大幅に減少していることがわかる。

通信性能の違いを知る。

「iPhone 16E」では下記の項目が削除された。

  • DC-HSDPA
  • 第2世代の超広帯域チップ
  • (iPhone 16のみ)Threadネットワークテクノロジー
  • (iPhone 16のみ)Wi-Fi 7

その一方でiPhone 15とiPhone16にはない衛星として「NavIC」(ナブアイシー)が追加されていた。この衛星はNavigation Indian Constellationの略で別名IRNSSとも呼ばれ、日本では「インド地域航法衛星システム」と説明されていた。

NavICは米国のGPS(L1バンド)より正確な位置情報を観測できると言われており、2021年時点では衛星の数は7基でインド周辺の約2000kmを観測できるという。もともと原子力潜水艦の位置を測定するためにインドが開発したようで海洋の観測にも強いようだ。

変わらない機能たち

iPhone 15とiPhone 16と変わらないからと触れないでおくと「非対応の有無」さえわからない。そこで以下の項目は無印iPhoneの2機種と変わらないため箇条書きにさせていただく。

少なくともApple公式のiPhone比較ページで一字一句が同じという項目だけ書き出している。

  • Face IDの性能
  • Apple Payの性能
  • ビデオ通話の性能
  • オーディオ通話の性能
  • オーディオ再生
  • ビデオ再生
  • Siriの性能(iPhone15だけApple Intelligence非対応)
  • センサーの種類と数
  • SIMカード(nanoSIM+eSIM)の性能
  • USBポートの性能

価格の違い、価格差。

最後に価格差をチェックしていく。

左から順にiPhone 16E / iPhone 15 / iPhone 16となっている点に注意していただきたい。

  • 128GB:99800円 / 112,800円 / 124,800円
  • 256GB:114,800円 / 127,800円 / 139,800円
  • 512GB:144,800円/  157,800円 / 169,800円

iPhone 15との価格差は13,000円iPhone 16とは25,000円差となった。

こうして並べてみるとスペックの変化に見合うだけの大きな価格差はないように感じてしまう。少なくとも「安い!」とは感じなかった。

「iPhone 16E」は買いか

正直なところ物欲を刺激されることはなかった。

これならホームボタンがあって4.7インチと小さくて軽いiPhone SEシリーズ、もしくは望遠レンズがあって型落ちで安くなったiPhone 14 Proのほうが欲しいまである。携帯性や機能性といった突出する何かがほしいのだろう。

最終的にはApple Intelligenceが日本語に対応してからの評価となってしまう。ChartGPTとのシームレスな連携・・・とくにカメラで撮影してそのまま情報収集できる点には魅力を感じている。しかし、それであれば昨日のリークで予定より安くなると伝えられたPixel 9aもまたAI性能を上げてくるだろう。

今やプログラミングから漫画のネームに小説のプロット作成まで叩き台を作るのにも便利なAI機能、カメラ連携という点においてスマートフォンやタブレットはサーバーサイド(クラウドやローカルPC)にはない機能として、これから頭角を現してくるように思う。

その点でいえば目の前に登場した未知や妄想・・・リアルタイムの映像・情報からApple Intelligence検索が行える最安スマートフォンとして「iPhone 16E」は有力候補といえそうだ。

よく一緒に閲覧される記事

世界初のポートレススマホを断念か、「iPhone 17 Air」の妥協点・特徴リスト

2025年9月リリースが期待されているAppleの次期スマートフォオン

厚さ8.7mmのスマホ「iPhone 17 Ultra」登場か、電池増量の理由

長くAppleの動向を報じている海外メディア9TO5Macは現

2回の貼り直しでも割れなかったトリニティ製ガラス保護フィルム「Simplism」購入レビュー

メイン端末として新たに入手した「iPhone 13 Pro」の

→もっと見る

S