次期OS『Android M』、6つの新機能まとめ―Android Pay/指紋認証/USB Tpye Cなど
公開日:
:
Android Android M, Android Pay, Google I/O
この記事にはアフィリエイト広告・広告が含まれています。
Google I/O 2015で発表されたモバイルOSの次期バージョン『Android M』について、新たに追加される6つの機能「App Permissions」、「Web Experience」、「App Links」、「Mobile Payments)」、「Fingerprint Support」、「Power & Charging」について記録します。
『Android M』の新機能まとめ
『Android M』については「Lollipop」と同じくプレビュー版リリース時点でお菓子にちなんだ名前は明かされませんでしたが、Android端末が便利になる新機能が発表されました。
『Android M』のバージョンは「Android 5.x」か
今回の内容を見るとLollipopのようなランタイムの移行やマテリアルデザインによるUI統一といった根本を変えるような変更ではなく、便利に進化させた印象を受けます。
2015年5月の最新Androidバージョン別シェアを振り返ってみると「Android 4.x」が<Ice Cream Sandwich><Jelly Bean><KitKat>と続いていました。
「Android 5.x」は5月時点で10%以下と普及しておらず、ここへ更に「Android 6.x」を投入すると製造メーカーやアプリ開発者の混乱を招き、最新OSを追いかけられなくなりそうです。
そう考えると「Android 5.x」として継続される可能性も考えられます。
『Android M』で追加される6つの新機能
『Android M』では大きく6つの新機能が追加されます。
- App Permissions(アプリのアクセス許可)
- Web Experience(Chrome Custiom Tabsによるアプリ内Chrome起動)
- App Links(アプリ呼び出しの強化)
- Mobile Payments(電子決済サービス「Android Pay」)
- Fingerprint Support(指紋認証サポート)
- Power & Charging(USB Type Cサポート/Doze)
App Permissions(アプリのアクセス許可)
Android Lollipopまではアプリのインストール時にアクセス権限が表示され、許可することでインストールが実行されるといった流れでした。
『Android M』では各アプリがアクセス権限を要求した際にダイアログが表示され、ユーザーが許可または拒否できるようになるとのこと。また、各アプリのアクセス権は設定メニューから変更できるようになっており、柔軟な対応が可能となっています。
アプリのアクセス許可の例
例としてアプリ「WhatsApp」がマイクへのアクセスを要求するとダイアログが表示され、ユーザーは選択できることが挙げられています。
Web Experience(Chrome Custiom Tabsによるアプリ内Chrome起動)
これまではアプリ内でリンクを開く際にブラウザが起動して画面が切り替わりましたが、『Android M』ではChrome Custiom Tabs機能によりアプリ内でChromeが起動できるようになります。
これによりユーザーはアプリとブラウザ間を行き来する手間が省かれシームレスな体験ができるほか、アプリ内でChromeタブが使えることからサインインやパスワードの保存、自動入力、マルチプロセッサ・セキュリティといったChromeの様々な機能が利用できる利点を伝えています。
Chrome Custiom Tabsのデモ
会場ではアプリ内のリンクを選択するとブラウザへ移行するのではなく右側からChrome Custiom Tabsがスライドして登場、見終えたら画面左上にある矢印アイコンを選ぶことでアプリ画面へと戻れるといった内容が伝えられました。
起動にログイン情報を求めるアプリなどではChrome Custiom Tabsで公式ウェブサイトへアクセスした際にID/パスワードなどが自動入力され自動ログインできるなどユーザーの利便性が大きく向上されます。
従来のアプリとウェブサイトで同じログイン情報を入力するといった手間がなくなればAndroidアプリを使う機会が増えそうですね。
App Links(アプリ呼び出しの強化)
「App Links」は、Androidアプリから他のアプリを呼び出す際に事前の設定を行うことでダイアログを表示することなく直接起動できる機能です。
メールアプリでTwitterリンクを選択するとTwttierクライアントが起動するといった実例が挙げられています。
Mobile Payments(電子決済サービス「Android Pay」)
「Android Pay」は対応店舗でAndroid端末のNFC機能を使った支払いが可能となる電子決済サービスで、Google Playから専用アプリをダウンロードすることで『Android M』以前の一部端末でも利用できるとしています。
米国では約70万店舗で「Android Pay」によるスマートフォン決済が利用できる予定となっています。日本展開については不明。
指紋認証に対応
これまで各メーカーが独自に対応してきた指紋認証システムを『Android M』から標準でサポートするようになりました。製造メーカーは指紋スキャナを搭載させることで指紋認証を使ったロック解除/ログイン/決済などの許可が行えるようになります。
先ほどの「Android Pay」やGoogle Playでの決済にも利用可能。
Power & Charging(USB Type Cサポート/Doze)
『Android M』では新たにUSB Type-Cをサポート、Android端末の充電時間や写真・MIDIファイル・転送スピードが向上するほか、モバイルバッテリーとして機能できるようになるとのこと。
大容量バッテリーを内蔵したタブレット端末が簡易モバイルバッテリーとして活躍できるようになりそうです。
Doze(居眠り)機能
『Android M』にはユーザーの活動状況を学習して使われていない時間にスリープに移行してバッテリーを節約させるDoze(居眠り)機能が追加されます。
Nexus 9 でテストしたところ、Lollipopの2倍もバッテリー駆動時間が延びたとのこと。
『Android M Preview』はNexus 5/Nexus 6/Nexus 9/Nexus Player向けにシステムイメージが公開されています。
前回のAndroid M
動画:Android Mは画面分割・マルチウィンドウをサポート、開発者向けオプションから設定可能
Source:Google I/O