大容量SIMで使うモバイルバッテリー選び、機動力か性能か
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前回はタブクル読者よりメールいただいたモバイルルーターについて調査した。携帯性に優れてクレードルにより有線LANポートを追加できるモバイルルーターは屋内外で使える頼もしいアイテムだ。
それでも有線LANが不要な自分の環境ではテザリング専用で使えるSIMフリースマートフォンで当面は運用しよう思った。そこで今回はモバイルルーターとスマートフォン、どちらでも選んでも必要となるモバイルバッテリーを調べたので内容をシェアしたい。
大容量SIMで使うモバイルバッテリー選び
現在、MacBookなどの高出力を必要とするノートパソコンは以前レビューした下記の窒化ガリウムを採用する小型充電器を持ち運び、スマートフォンやモバイルルーターの充電は通常のモバイルバッテリーを使うという方法を使っている。
<参考>
⇒窒化ガリウムで45W急速充電『RAVPower RP-PC104』購入レビュー
⇒『Anker PowerPort Atom III 60W』発売、ライバル「RAVPower RP-PC112」と比較・価格
しかし、常時Wi-Fiテザリングは思ったより電池の消費が早い。かといって高速通信できるのに低速なBluetoothテザリングにする気にもなれない。
そこで少なくとも1日から2日は安心できるであろうモバイルバッテリーを探した。
単純に充電できるだけという製品もあるが以前の記事で書いたSDカードリーダーやフルサイズUSBなどを搭載した多機能な製品もある。
各機能を細かく見ていくと選択肢が多いため、「実用性」に絞って選んでいきたい。
- モバイルバッテリー本体の急速充電に対応。
- 常に持ち歩けるサイズ感、重量。
- 充電しながら給電できる。
- 信頼できそうなレビューが一定数以上ある。
上記の項目を優先してモバイルバッテリーを探した。
ノートパソコンも対応、大容量は正義か
1つめは『RAVPower RP-PB159』という大容量20100mAhのモバイルバッテリー。
USB-A出力は最大12W、USB-C出力は最大30Wで2台を同時に充電できるほか、USB-C単体であれば最大45Wで出力可能という頼もしい製品だ。
レビューを見るとMacBook ProやNintendo Switchなどで使えたという投稿が見受けられた。昔のノートパソコンは付属する専用の電源アダプタが必須だったが、今やUSB-Cで充電できるため今は持っていなくても買い替えを予定している人には頼もしい製品と言えるだろう。
充電スピードはUSB-C 30W入力により3.5時間でフル充電可能、素晴らしい。(Micro USBポートを使ったQuick Charge対応アダプタでは5.5時間/一般的な2.4A充電器なら9.5時間)
ここで懸念されるサイズと重量を見てみると、約160 x 78.5 x 23mm/約400gとなっていた。正直なところ600gくらいを覚悟していたので電車や車での移動がメインであれば連れ出せそうな印象を受ける。
大容量でUSB-Cを備えノートパソコンも充電可能ということで1万円越えを覚悟していたが、価格はプライム対応7599円、しかもクーポンで1500円OFFになるため最終価格は6099円。これは1つめから欲しくなるアイテムだ。
レビューも101件と十分な数で「GPD Pocket2で使えた」といった具体的な内容、その中に製品説明で見つからなかった「充電・給電を同時に行えるパススルー機能」について言及している投稿があり、非対応と書かれていた。ここは残念なポイント。
それでも価格と容量・最大出力を考えるとコストパフォーマンスは高く、とても魅力的だ。
⇒最新の価格・クーポン・製品画像などは『RAVPower RP-PB159』販売ページへ
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同等スペックの「Anker PowerCore Speed 20000PD」
上記の『RAVPower RP-PB159』と似ている製品で同じく人気ブランドAnkerから「Anker PowerCore Speed 20000PD」が販売されている。こちらもMacBookを充電可能としているが最大24Wと僅かに少ない。価格は7999円で記事投稿時点でセール対象特価6399円だった。
⇒最新の価格や製品仕様は「Anker PowerCore Speed 20000PD」販売ページへ
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最大100W出力の『Less is More Mighty-100』
もう少し大容量モバイルバッテリーを調べたところ、上図にある最大100Wというポータブル電源並みの強力なクラウドファンディングより誕生した『Less is More Mighty-100 』を見つけた。
「100Wの電力を必要とする、Wacom MobileStudio Pro 16にも対応。」とも書かれていて、先ほどのRAVPower製品と同じくMacBook Proなどノートパソコンの充電をサポートしているだけでなく、更に大容量27,000mAhを積んでいるほか、最大100Wの充電により最短1時間でフル充電できるという。
最大100Wの出力でも驚きだが、入力も100Wなのだ。
販売ページを見ると「機内持ち込み可能」と書いてある。気になる重量は620g、容量と性能を考えると許容範囲内に思えてくる。
インターフェイスはUSB-Cが2基あり、それぞれ最大100Wと最大60Wとなっている。それの間に18W出力できるUSB-Aポートが搭載されていた。(最大出力は先ほどと同じく単体で充電したときの数字)
また、「充電・給電を同時に行えるパススルー機能」と明記されていた。これは頼もしい。
孤高の入出力だけに価格はプライム対応19,800円となっていた。それでも外出前や外出先で1時間もあればフル充電できてしまったり、100W近く必要な製品にも対応できるという強みがある。
やはり価格が高いこともあってレビュー数は20件と少なく、投稿者もVine先取りプログラムメンバーが目立つ、肯定的なコメントが多いが様々なことを試して投稿してくれているので参考になる内容だった。
⇒最新の価格・製品画像などは『Less is More Mighty-100』販売ページへ
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荷物を少なく、折り畳みプラグ式モバイルバッテリー
折り畳みプラグを備えたモバイルバッテリーと言えば『Anker PowerCore Fusion 5000』で有名だが、後発でRAVPowerから『RAVPower RP-PB125』がリリースされている。
後発リリースだけあって少し容量が多く、2つのUSB-Aポートの最大出力も多めに設定されている。重量は僅かに重くなっているが容量を考えたら頷ける範囲だ。
『RAVPower RP-PB125』は2999円(20%OFFクーポンがあった。)でレビュー1110件と豊富、パイオニアである『Anker PowerCore Fusion 5000』はサイバーマンデーセール特価2099円でレビュー2454件と多い。
この折り畳みプラグ搭載モバイルバッテリーでMacBookなどのノートパソコンに対応する製品は見つからなかったが、外出先に電源アダプタを持たなくてもスマートフォン等を何度も充電できるという強みがある。
ちなみにAnkerは2019年4月にiPhoneとMacを同時充電できるUSB-Cを備えた『Anker PowerCore Fusion Power Delivery』(上図の製品)をリリースしている。価格は11400円+税と高めだが、このジャンルでUSB-Cを備えている貴重なモバイルバッテリーだ。
参考:アップル、iPhoneとMacを同時充電できる『Anker PowerCore Fusion Power Delivery』発売
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本体の充電速度を重視したモバイルバッテリー
スマートフォンなどを充電したいときに限ってモバイルバッテリーも充電不足という経験がある。これはシンプルにスマートフォンを充電できない人がモバイルバッテリーの電池管理をできるはずもないという話という気もするが、それを少し解消してくれる製品があった。
Makuakeで出資者を募っていた『Apollo Traveller』は僅か18分でフル充電できて最大45Wの高出力に対応するモバイルバッテリーだ。
この18分フル充電を実現するには60W入力できるアダプタが必要で、記事冒頭に掲載した窒化ガリウム製品が使えたらコンパクトな充電環境が構築できるだろう。
バッテリー容量は5000mAhで重量200g、USB-C/USB-Aを備え、パススルー充電にも対応。
このプロジェクトは成功して既に商品化、Makuakeで税込み11800円にて購入できる。
軽量で45W出力、高速な本体の18分フル充電といった特徴は、ついつい充電を忘れてしまう人だけでなく、電池消費が激しいテザリング端末にとって頼もしいモバイルバッテリーではないだろうか。
続き⇒無制限SIMと通話SIMの同時通信を1台で完結、幻の『DSDAスマホ』を探す
前回⇒大容量SIMにモバイルルーター「MR04LN」や「MR05LN」は有効か、新旧の違い